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2012年04月16日

PSO2 スペック 4月号

今年の方向性が見えてきましたね。


前回記した2月号から幾分か内容が変わってしまいまして・・・このあたりを読み切れないのが最近のグラフィックスカード事情。NVIDIAさんとAMDさんの激しい争いはいろいろな憶測を生み、情報を錯綜させています。そのため、1ヶ月おきにでも記せたら良いものの・・・そんなに細かい部分まで知りたい方は、ITリテラシーがおありの方と思います。

そして、PSO2も怒濤の3月を越えて、なんだか一気に初夏へ向けてのサービスインが現実味を帯びてきました。すると、そろそろ「パソコンを新調してみたいなあ」という方や「今話題のグラフィックスカードって何だろう」という方も出てくるものとも思われます。

そんな方々への参考に・・・と記したのがPSO2 スペック 2012年度版。あの情報自体は揺るぎないわけです。なぜなら、「今年は世代交代の年」という情報自体は昨年で得られており、そのロードマップ(道筋)から大きく外れてはいないため、です。

ただ、その細かい部分について最新情報を集めておきましたので、「どんなパソコンが良いのかな」という方は一読するといい感じかも。


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★NVIDIA社・・・2月号では私、「GeForce GTX 670Ti」と記していましたが・・・すみませんでした。結局、3月の発表直前(10日ほど前に急遽というほどです)に「GeForce GTX 680」へとリネームしました。

というのは、すでに出ていたもう一つの雄、AMD社のフラッグシップとなる「RADEON HD 7970」よりも性能、消費電力面で両方優れる結果をたたき出し、これが「ミドルレンジのトップ」という位置づけのため、それなら上位の「80」の型番を与えても良いだろう・・・という判断に至ったみたいで、GTX680として現れました。

NVIDIA,「Kepler」ことGeForce 600ファミリーを発表。アーキテクチャの要点をまとめてチェック
28nm世代のGK104コアを搭載し,「扱いやすい史上最速GPU」に - GeForce GTX 680


なんのこっちゃ、という方で押さえていただきたいのは、推奨パソコンなどにきっと今の時点では「GeForce GTX 5x0」といったような、500番台のものが多く出回っていますけど、それらは内蔵される心臓部分のチップ=GPU、が一つ前の世代となってしまいましたが「Fermi」と呼ばれるもので構成されています。

それが6x0系列では「Kepler」と呼ばれる新たなものへとリフレッシュされており、その性能対効率面では1.5~2倍ものパフォーマンスアップを果たしています。ので、できれば600番台のカードをゲットできると、得られる性能も相応に向上しそう・・・というわけです。

しかしながら現状ではフラッグシップの680のみで、5月頃に一回り性能を下げた670Tiが、PSO2がサービスインした後の第3四半期あたりにようやくスイートスポットとなる660以下が登場予定となっています。ですので、「夏までにはほしい」という方の場合、予算があれば「670Tiや680」、抑えたい方はいずれ処分価格となる「580/570/560Ti」あたりからチョイスされるとイイでしょう。なお、500番台の最高峰であるGTX580は今月いっぱいで生産終了(EOL)とのことです。

GeForce GTX 670 Ti targets Radeon HD 7950
GeForce 600 Roadmap Partially Exposed, GTX 670 Ti Coming in May
Nvidia terminates GeForce GTX 580 production


最近はよく「555/550Ti」という言葉も見かけますが、これらの場合は「設定5はあきらめてください」という前提条件の元でなら、選択肢としてはありだと思います。ただ、「価格との兼ね合いで性能をある程度妥協しているGPU」となるため、いわゆる「設定5をばりばり、フルハイビジョン(1920*1080)で動かしたい!」という製品ではないということは頭に入れておきましょうね。設定3が無難なラインと思われます。

今後描画エンジンがこなれてきたり、ドライバの改良という部分で体感性能が向上する可能性もあるのでしょうけど、「昨年夏のTGSでPSO2ブースが用意していたグラフィックスカードは『GeForce GTX 560Ti』であった」という事実を見失わなければ、何を選んだら良いのだろう?の一定の解となり得るのではないでしょうか。

なお、何故最初Keplerが670Tiとされたのか?という部分は・・・当初「HD 7970を追い抜けるか微妙なところ」としていたため、万が一勝てなかった場合のために「670TiではKeplerを1基のみ搭載」しておけば、「デュアルGPU構成のものであれば上回るはずなので、そちらを680としよう」という思惑があったそうな(真偽のほどは定かではありませんけど・・・)。

結果、箱を開けてみれば一つで上回ってしまいましたので、じゃあ「デュアルGPUとなるカードはGTX 690にしよう」というプランに至るのでした。性能は680の1.5倍以上になる模様で、これはRADEON側にとって大きな脅威となりそうです。

そして当初予定していた「真のKepler=GeForce GTX 685 or 780」として、年末頃予定のようです。性能は680の1.3倍程度に達する見込みで、シングルGPUとして相当なパフォーマンスを有するのだとか。噂の域を出ないものですから参考情報程度に、ということで。

GeForce GTX 690 with dual GK104 circuits coming together
GeForce GTX 685 (GK110) Features 4GB 512-bit Memory, 25% Faster than GTX 680


☆AMD社・・・先述のNVIDIA社が送り込んできた新たな刺客 Kepler はかなりの対抗馬となってしまい、現時点では上回る性能のチップを即座には出せない状況。そのため、近いうちプライスカット=値下げを行う情報が出てきています。一応、7990というデュアルGPUのカードも出す予定はあるみたいですけどね。

Radeon HD 7990 launches in April with dual 28nm GPUs
AMD confirms Radeon HD 7000 Series price cuts

現状では製造している工場=TSMCというところの生産能力にかかっているところはありますけど、今の出荷価格=549ドルを470~490ドルあたりへと、つまり4~6千円程度値下げする予定のようです。ざっくりいえば現状5万円中盤台なところを、5万円切るあたりに値引き?になるのかはいざ知らず、遠からず近からずされるものでしょうね。

特に5月にはとあるところで発表会もあったりしますので、そのときに670Tiが発表されれば下位の7950にも値下げが発生する可能性もあることでしょう。つまりは、今すぐ必要としていなければ「待つ」ことで値段が下がる見込みもある・・・ので、焦らず待ち続けるのもいいでしょうね。しかしながら、これはハイエンド向けのチップなので、「最上位にこだわる方」だけです。それ以外は今のところRADEONに分があります(GeForceは660番以下がまだ登場の見込みがないため)。


RADEONシリーズは幅広いラインナップがすでにそろっており、私のおすすめはやはりなんといっても「HD 7850」でしょうね。価格は2万5千円前後で、従来の6950程度の性能を確保できているように思います。電源ユニットはある程度良いものを確保しておきたいところですけど、対抗馬となる560Tiでは本機の性能を同じ消費電力を達成できませんので・・・NVIDIA社にこだわらない、という方であればこちらを推しておきたいと思います。

ただ、今のところPSO2は起動時にNVIDIA社のロゴをタイトルに冠するほどなので・・・RADEONファンの方はこちらを、といった感じでしょうか。とはいえ、PSO2ベンチマークは正直アテにならない内容だと私は感じていますので・・・クローズドβテストではなんとかマルチパーティーエリアなどの動作状況なり、確認してみたいなと考えています。

強いていえば、私は今のところNVIDIAさんのカードでしか解説ができませんので・・・PSO2をグラフィックスカード周りで楽しみたい、という方はユーザーの多い陣営が無難なのかもしれませんね。でも、昔使ってきた人だからこそいえるのですが、RADEONシリーズも良いところはたくさんありますので、好みのものを選べたら問題はないでしょう。

エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.133 アッパーミドルクラスの定番となるか? SAPPHIRE Radeon HD 7850 OCを試す
SAPPHIRE HD7850 2G GDDR5 PCI-E HDMI/DVI-I/DUAL MINI DP OC VERSION [PCIExp 2GB]


☆CPU周り:次世代プロセッサ(第3世代 Core iプロセッサ)Ivy Bridgeについて・・・以前にもまとめてはおきましたけど「性能向上幅は1割程度しかない、ただし消費電力は下がる見込み」、だったのが・・・発表は23日月曜日に決定したものの、肝心なその部分は「据え置き」となってしまいそうな予感です。

Intel speed up launch of Ivy Bridge to April 23rd
Ivy Bridge gets 95W TDP, worse overclocker than Sandy Bridge


それを支える下地のチップセット、と呼ばれるものはすでに8日から出荷が開始されており、市場には潤沢に出回っているようです。つまり、あとは心臓部となるCPUさえ発表されれば、現行機種のCore i7/5/3の2000番台よりは文字が上がる(3000番台)ことになります。

ですが、4/23から出荷開始だったとしてもその数はかなり限定的であること、量産出荷は6月以降、となりますと・・・こちらは夏前、まさにPSO2リリース時点で新しいものがいろいろお目にかけられるかもしれません。現状のトリプルキャンペーンにエントリーされるのは現行世代の2000番台だと思いますので、「まだ待てるよ!」という方は、夏頃まで様子を見てみましょう。新たなグラフィックスカードもお目にかけられるかもしれませんよ。

「今回も問題は入荷数ですね」(4/11) ---複数ショップ店員談

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といった感じで、4月号のまとめは「GeForce GTX 680は予算に余裕のある方はトライしてみてほしい」ということと、「5月以降、値下げやら新製品やらいろいろ出る可能性があるので、待てる方は様子見でいい」あたりでしょうか。

2012年度版に提示した流れ通りになりそうですけど、要はPSO2って「グラフィックスカード命!」なゲームなので、ほしいパソコンの「それさえしっかり確認する」ことさえできれば、問題ないと思います。

パソコンの授業ではその「構成される一つ一つの部品を丁寧に掘り下げている」ので、どなたでも読んでいただければいわんとすることが把握できると思いますけど、読むのめんどい~って思われる方には(できれば読んでいただきたいものですけど)「じゃあ、カードの命名規則くらいは覚えましょうね」、ということで。

最近のパソコンは割といいカードを搭載したものは電源なりCPUなり、その周りも相応に強化して練っているものが増えていますので、あそこまで細かく記す必要もなくなってきてはいます。

しかし、「なんだか訳のわからない呪文のような表(=スペックシート)」の意味をご自身で把握できるということは、ショップなどに行っても「何々のカードが搭載されたパソコンはありますか?」という部分を、「何故そのカードを選ぶときにこのようなものが必要になるのか」を押さえられているわけですので。それがわかるのとわからないのとでは大違いです。

ですので、単にカードの番号を把握するだけではなく、基本的なパーツとなる「電源ユニット/グラフィックスカード/CPU/メモリ/ハードディスク」の5点くらいは理解しておきたいところです。


ともあれ、難しいことはさておいて。今後推奨パソコンも続々出ることでしょうから、私なりに一台一台、簡単にコメントをつけていきたいなと思っています。

前回紹介したAlienware X51は早速4Gamerさんでも細かいレビューが出ていますけど、持論は「GTX 555では設定5で力不足を覚えるでしょう」とだけ、付け加えておきます。先ほども記しました「TGSでのセガブースにあったPCのカードはGeForce GTX 560Tiであった」事実だけは、お忘れなきよう。


(ちょこっと横やりを入れるとすれば、レビューにあるムービーはあくまで4人プレイ時のものなので、最大構成となる12人でフォース系の方が入り乱れるような状況が全く再現されていない点に注目するといいのかもしれません。

また、「テクスチャ解像度を高解像度に」の下りは、先日記している「画質の肝は「テクスチャ解像度」と「シェーダー品質」にあり ~ セッティングのコツ」通りといえましょう。グラフィックスカードさえきちんと搭載されていれば、そこに載せるテクスチャ=素材をきれいにするだけでも見栄えがするわけなのです。

いわば、このPCは「ライトゲーマー/カジュアルゲーマーさんが、多少の処理落ちを気にせず、省スペース性も配慮して気楽に遊べるゲーム機的な存在」として捉えられるのであればよい選択肢、そうでなければ同じ価格でいいものはほかにもありますよ、と提言しておきます。「一切の処理落ちも認められない!」というガチガチなハードゲーマーさんでなければ「アリかも」、といった存在でしょうか。

しかしながら555ではフルハイビジョン(1920*1080)、かつ設定5では不足を覚えるケースがありそうだというところは注意しておくべきでしょうね。設定3が無難なぱそ子さん、です)

Dell Alienware X51デスクトップ 商品紹介ページ
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次回は6月あたりに記したいと思います('-'*)

From : lavendy | 22:33

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コメント

ようやくPSO2推奨パソコンがBTOショップに出てきましたね。
AlienwareのデスクトップにでてたPSO2推奨はGTX555でスリムケースに入るようL字の接続コネクタを仕様してるみたいですな。
そしてノートをみるとi5-2430M(2.40G)にGT555Mでしたね。
CPUはノート用i5の中の上から3~4番目の位置でしょうか。
そしてよくみるとデスクトップモデルは簡易設定3で動作確認、ノートモデルは簡易設定1で動作確認と小さく書かれてますね。これは見逃しやすいので要注意だと思います。

ドスパラのモデルを見ると
デスクトップはi7-2600にGTX560、GTX560Ti、GTX680というミドルクラスやTX680が入ってますねー。
そしてノートではi7にGTX560M・・・GTX560Mはデスクトップ用で言えばGTX260程度なので、やはりノートPCで簡易設定5は厳しいか・・・

なんにしてもPSO2の正式サービスが楽しみです

From : ふぃれす | 2012年04月21日 21:30

ふぃれすさんへ

にはは。そうですねえ。2012年度版に書いた仕様そっくりそのままで どんぴしゃ といった感じでしたけど、現状メインストリームとなるGTX 660以下がQ3(第3四半期)を予定されているそうなので、本当に買いやすい、使いやすいPC、という点では正式サービスイン以降のラインナップに期待したいところです。

ベンチマークスコアが掲載されていればいいのですがやはりノート向けはパワーダウンしてしまいますので、デスクトップの「7割前後」と見ておけば、GTX580MがデスクトップのGTX560Ti相当、と思っておけるといいのかもしれません。1ランク下にスライドしてしまうのです。

・・・というよりは、悪いことはいいませんのでノートPCでゲーミングは本当にやめておいた方が・・・(汗笑)。というのが私なりの言葉ですけど(故障したときの修理費が馬鹿にならないはずです)、でももちろん場所の兼ね合い、いろいろあるでしょうし。デスクトップ型なら同じお値段で1ランク上の性能が狙えますよ、とだけは添えておきたいですね。


まだ思うように遊べていませんですけど、音楽もすばらしくグレードアップしているように感じ、あとはAC周りをちょっとチェックしておきたいなと思いますけど・・・何とかうまくリリースをはたしてほしいなと願っています。

From : らべ | 2012年04月21日 23:06

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