« フレームレート(FPS)制限の方法 ~ ex.NVIDIA Inspector 1.9.6.3 | メイン | キャラクターコンテストのエントリー開始と・・・? »

2012年04月10日

画質の肝は「テクスチャ解像度」と「シェーダー品質」にあり ~ セッティングのコツ

キャラクリ体験版も出たことですし、画像や動画をいろいろ比較してみましょうか。


簡易描画設定:5の場合です
簡易描画設定:5の場合。目指すはこの設定でしょうか(プレイヤー再生はこちら)
「『PHANTASY STAR ONLINE 2』キャラクタークリエイト体験版において撮影された実機動画です。」 『PHANTASY STAR ONLINE 2』公式サイト http://pso2.jp/
テクスチャ解像度:高解像度 その1テクスチャ解像度:高解像度 その2テクスチャ解像度:高解像度 その3

なんだか最初からごちゃごちゃっとくっついてしまっていますが(汗笑)、初夏サービスインをを目指すPSO2のPC版を、本サイトをご覧のみなさんはきっとプレイ予定で楽しみにされていることと存じます。もう少しでで長かったクローズドβテスト(cβ)の募集も終わり、おそらくゴールデンウィークに入る手前に開催されるのでは・・・と思ってはいますけど、そのあたりは酒井さんのブログで何かしら告知が入るのでしょうね。

キャラクタークリエイト体験版も配信され、設定5で動かすには・・・といろいろ錯誤されている方もおられることでしょうけど、あちらに掲載したものはいわゆるリファレンス・・・画面の大きさ、フレームレートそのものも実機に近い環境なので、ムービーの再生さえ手こずる方もおられることでしょう。今日はそのあたりをいつものランクに落とし、480*272=PSP並の大きさなので、より再生はしやすくなるものと思います。

テクスチャ解像度:高解像度 その4早速あげておいたこの上段部分は、ランチャー側の設定で「簡易描画設定:5」とした場合の内容です。ムービーは新たに撮り直してありますが、見栄えが変わっているわけでもありませんので・・・先日のものが再生できた方は特に見る必要もないと思います。

設定5の場合はシェーダー品質:標準となるため、映像の表現力が向上します。これがいわゆる理想型なのですが、今回の写真4点で注目していただきたいのは、そちらとは別設定となる「テクスチャ解像度:高解像度」なるセッティングです。以前にも記しましたが、テクスチャ=立体物の表面にある布地のことで、キャラクタはもとより、ご覧のような地面や天井、壁などのオブジェクト総てに関わるものとなります。

こちらを高解像度にセットするだけで、ご覧のような緻密な文様なりが表現できるようになるわけです。地面の文字なり、天井の回転ライトなり、ワープするプールの水も細かく表現でき、樹木や草花もきれいに・・・といった具合です。

目の肥えた方は「まだまだこれでもぼやけ気味」というご意見もあることでしょうし、実際、まだよくできるはずでもありますので・・・開発陣さんで余力があれば、最高品質のテクスチャも用意していただきたいところです。

こんな感じの画面品位が設定5の魅力となるわけで、いわば「PSO2の持つ魅力を一番引き出せる設定」となるわけです。できれば、これを目指したいところですよね。

簡易描画設定:3の場合です
簡易描画設定:3の場合。シェーダー品質:標準で表現力が大幅に向上します(プレイヤー再生はこちら)
テクスチャ解像度:標準 その1テクスチャ解像度:標準 その2テクスチャ解像度:標準 その3

そしてこちらは動画が設定3と少々下げられたものです。しかし、ぱっと見でそれほど大きな変化があるように感じられますでしょうか? ・・・というのがポイントなのですよね。こちらもテクスチャ解像度は高解像度で録画しましたけど、静止画で取り上げているものは設定は5なものの、テクスチャ解像度を「標準」へと下げたものです。

テクスチャ解像度:標準 その4いかがでしょうか。こちらはじっくり見比べると「ああ、これはちょっぴり劣化しているかな?」と気づける範囲にはあると思います。それでも、相応の品質はあるため、取り立ててひどいというわけでもなさそうです。いわば、今時のゲーム機と同じ程度の質感を伴っているようには感じます。

とはいえ、見る人から見たらこのあたりで「PCの意味がないじゃないの」という意見も出てくるところとなってしまいます。最近はPCゲーム、海外勢のクオリティーの高さが圧倒的すぎて、国内製の場合はどうしても後れを取ってしまっている部分があります。

このあたりは酒井さんが「いろんな人の手にとって遊んでほしい」という願いを込め、それほど必要以上にスペックアップを図らない姿勢を打ち出されていますので・・・上がどこまで目指せるかはいざ知らず、とりあえずこの設定は満たしておきたいかな、といえる品位だと思います。

簡易描画設定:1の場合です
簡易描画設定:1の場合。シェーダー品質:簡易が大きなポイントです(プレイヤー再生はこちら)
テクスチャ解像度:圧縮 その1テクスチャ解像度:圧縮 その2テクスチャ解像度:圧縮 その3

そうして、こちらの設定1を紹介するわけですが、いわゆる「四苦八苦をしている人が目にする光景」ともいえるわけですよね。確かにいろんな環境が想定され、あらゆる人に遊んでほしい・・・ともなれば、下限を可能な限り下まで下げられるか、になるのかもしれませんけど、これはいわゆる「PS2クオリティー」となってしまいます。PC版のメリットがかなりなくなってしまいますが・・・。

テクスチャ解像度:圧縮 その4こちらも動画はあくまで設定を1にしただけで、テクスチャ解像度は高解像度にセットしています。ので、動きも60fpsであることから「設定1でもきっちりなめらかに動かし切れるとこんな感じで動くんだな」というさまがご覧いただけると思います。とはいえ、だいぶ色あせて見えてしまいますね。エフェクトもさっぱりとした感じで、人によっては「これでいい」という方もおられるのかも。

でも、キャラクリ時の画面を見ても、だいぶのっぺりとしてしまっていますよね。みんな、いろいろと作り込んでいるところもあるでしょうに、その詳細がうかがえない・・・というのも切ないものです。ゆえ、可能であればこれを機に新調してみる、なども検討できるといいのかもしれません。

ちなみに、こちらの静止画は「テクスチャ解像度:圧縮」という状態です。貼り付ける布地がもはやぼけ気味になってしまい、せっかくの質感も台無しになってしまいます。この設定を用いるのはおそらくXP世代、ノートパソコンなどを検討している方が遭遇しそうな予感ですけど・・・上の画面なりを見てきたのであれば、そちらを目指してみたい、という希望も持っていただけたらな、とは思います。

見た目はつまり、静止画ではっきりしているわけですけど「テクスチャ解像度をよりよいものを選べると、見た目がぱっとする、華やかになる」とお考えいただければ。

シェーダー品質:簡易 その1シェーダー品質:簡易 その2

そして、最後に取り上げるのが大きな調整となる「シェーダー品質:簡易」と呼ばれるもの。

こちらは設定1では強制指定、2以降は任意に変更可能となっています。いわば見栄えを大きく変更するパラメーターとなっており、「3Dモデルに対してどのような処理を加えるか」をおおざっぱに表すものと考えておけばいいかもしれません。光を当てたり、影をつけたり、モデルの細かさ(頂点をたくさん作る=分割する)を決めたりetcetc...そのあたりは専門家の意見が詳しいところとなると思います(私はこの方面の知識、さっぱりなものなので・・・)。

で、このシェーダーが簡易になってしまうと本当に初代プレイステーション~プレステ2初期あたりの画面品質となってしまい、描画が簡略される反面、表現力が乏しくなっています。具体的には陰影がなくなっているため、単一の光が全部に当たってしまったかのような状態。

そのため、市街地にしても、森にしても、メリハリのない明るめの画面としてまとまっていると思います。確かに、否定するつもりはありませんけど、上記のいくつかのパターンを見てきた後では物足りなく感じてしまいます。

キャラクリも相応に細かくエディットできるがためにも、できればこのあたりは標準でトライしてほしいところではありますけどね。

シェーダー品質:簡易 その3シェーダー品質:簡易 その4シェーダー品質:簡易 その5

いきなりですが、最後に取り上げた5枚の写真の「テクスチャ解像度」は一体何だと思いますか? ・・・答えは明日にでも記しましょうか。ちょこっと見てみて、思うものがあればいいのですけど。ヒントは「たとえシェーダーが簡易でも、これがしっかりしていれば・・・?」です。

言い換えれば、言い当てられないようですと「設定は何をやっても問題ない」という可能性も出てきますよね。にはは。つまりは「伝聞に踊らされず、自分でこれだと思ったセッティングを探し出すこと」にあるというわけです。


ゆえ、今日の結論としては「見栄えを大きく左右するのはシェーダー品質」「よりきめ細かい画面を拝みたいのであれば、テクスチャは高解像度を選択する」、の2点。まずはここを押さえておいて・・・その後、自分で納得のいくパラメーターのセッティングを行っていければ、という運びになります。

設定1~5では細かい部分のパラメーターが異なっているので、そのあたりはクローズドβテストの時にでも改めて紹介できればいいのですが、まずはこの二つを念頭に、キャラクリ時、ないし次回テスト時に試されてみてはいかがでしょうか。


参考までに、PC向けのシェーダーについて変遷をたどりたい方は、おなじみの西川さんの話題が興味深いものがあると思います。

コラム 3Dグラフィックス・マニアックス ~ 1 GPUとシェーダ技術の基礎知識(1)



「画像は『PHANTASY STAR ONLINE 2』α2テストにおいて撮影された実機画像です。 開発中のため、正式版とは異なる内容であり、今後改良される可能性があります。」 『PHANTASY STAR ONLINE 2』公式サイト http://pso2.jp/

From : lavendy | 22:53

トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:
http://lavendy.net/cgi/mt/mt-tb.cgi/57

コメント

大変参考になりました。試行錯誤した結果の設定が間違っていないっポイ事が判って一安心であります。

From : 量産型ボンタ | 2012年04月16日 20:58

いえいえ、参考になったようで何よりです。

設定1~5はこれらテクスチャ解像度とシェーダー品質も連動してセットしてくれるわけですけど、単にそちらに任せきりにするのではなく、たとえ設定1であったとしても、テクスチャ解像度を高解像度にできないか、ですとか。その指針を示しておきたかったわけです。

たとえ性能が追いついていないとしても、できる限りよい設定を目指したい、というのは誰しもが抱くことでしょうしね。

ハイエンド・グラフィックスを達成しているゲームはだいたいの場合「高解像度テクスチャパック」なるものを無料配信したりして、見栄えを向上させたりしていますので・・・セガさんもいずれは、業績好調なら検討していただければいいかなと。

PCタイトルでもあるということは、言い換えれば「システム面での進化の余地もある」わけですので。時期が訪れればそういった方向性のアップデートも目指してほしいなと思いますね。SFファンタジーというジャンルはPSOシリーズの最大の特徴でしょうから('-'*)

From : らべ | 2012年04月16日 23:48

高解像度にして、綺麗な景色に変える事を引き換えにキャラクターの動きが遅くなってしまった。
ちょっと残念です。

戦闘も大事なので、どちらかを犠牲にするしかなかったです(;^ω^)

From : ところてん | 2014年06月07日 19:59

ところてんさんへ

おはようございます('-')/

そうですねえ・・・。どうしてもテクスチャ解像度を引き上げるということは、それだけ映像を計算するときのデータの読み出し量の増加を意味するものなので。

ゆえ、重たく感じられる際は・・・グラフィックスカードの性能がより高いものに買い換えなりを検討する、といったところでしょうか。

オンラインゲームは日々同じところを巡ったりするのもあったり、ほかのプレイヤーさんを綺麗に見せることでより新鮮味を増したりですとか。

視覚情報はかなり優先度高いと思いますので、機会があればそのあたりも検討できるといいですね。にはは。

From : らべ | 2014年06月08日 09:07

コメントはご自由に



(書式を変更するような一部のHTMLタグを使うことができます)