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2011年03月20日

パソコンの授業 ~ 5時間目

いよいよ本命となる部品の見極め方です。


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5時間目ともなればもう下校も見えてきて、眠気が覚める頃かと思いますけど・・・私が学生だった頃は、それでもねむねむだったような記憶があります(汗笑)。でも、ここは放課後の世界。何も縛られるものはないのです。お暇なときにでもこのページに何かあるかな、と来られるくらいで問題ないでしょう。

前回までの4時間をかけて、四つの部品は把握できたはずです。計算の中心となるCPU、データ置き場となるメモリ、そのデータをしまっておくハードディスク、心臓部分となる電源ユニット。それぞれ、単語としては「Core i7 2600 または i5 2400」「4GB」「1TB」「500W以上」というものでしたけど、覚えていますでしょうか。忘れられた場合は過去の記事を参照してくださいね。相応に記してきたとは思いますので。


そして、今日は一番要となる「ゲームをするときに必ず考慮しないとならないポイント」をお伝えしておきます。その部品名とは「グラフィックスカード」と呼ばれるものです。詳しい方はGPUという単語をご存じかもしれませんけど、ここではその詳細までは触れません。

要は「グラフィックスカードの名前」を、覚えてしまえばいいのです。ただ、これも細かく見ると複雑怪奇になる部分があるので、例を挙げながら進めていきますね。その手がかりとなるのは・・・セガさんが公式にアナウンスした推奨品「NVIDIA GeForce 7800GT もしくは同クラスのグラフィックカード以上」。これさえわかればいいわけです。


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まずは上の文字を分けてみましょう。以前のCore 2 Duo E6300、をCore 2 DuoとE6300に分けられたように、今回のものはこうして分けられます。「NVIDIA GeForce」「7800GT」ですね。前者はそのカードのメーカー名、ブランド名となっています。つまりNVIDIA(エヌビディア)社のGeForce(ジーフォース)と呼ばれるものです。

グラフィックスカードメーカーとしてはもう一つ「AMD(エーエムディー)」があります。CPUを作っているあのメーカーさんが、実はグラフィックスカードメーカーでもあったわけです。そしてそちらが手がけるブランド名は「RADEON(ラデオン)」となります。

「NVIDIA GeForce」と「AMD RADEON」が現在のスタンダード、ということで頭に入れておきましょうね。こちら以外のカードの場合は、残念ながらゲーム向けではないため対象外となってしまいます。まずはこの2つがキーとなることを押さえておきましょう。


そしてその後ろにある「7800GT」というのはモデルナンバーといわれています。CPUと同じように、こちらで性能面がわかるというわけですね。7800GTというのは2005年にブレイクしたカードの名前で・・・そうですね。こんなページでもご覧になってみては。途中までごちゃごちゃありますが、最後の1文を見るといいかも。

『上位モデルであるGeForce 7800 GTXは7万円前後、GeForce 7800 GTは5万円前後となっているが、ここでは予算をもとに選んでいい。5万円前後の価格帯でも従来のハイエンド製品を上回る性能を得られるし、7万円を出せばさらに上位相応の性能を得られる。』

とありますよね。つまり、、、5年前はこの映像を表示するカードだけで、こんなにしていたというわけです。いかがでしょう。どれだけ今がすごい時代になったかがわかるのではないでしょうか('-'*)


初代のPSUが制作されていた頃、ターゲットとしていたカードがこちらのGeForce 7800GT、または上位のGTXと呼ばれるものでした。このカードは当時で最先端の技術を駆使していることもあり、お値段は5万円~8万円と相当なものでした。今回はそれを最低限のベースにしようと考えているわけですね。

逆に言い換えると、発表当時の最高峰のカードを買っておけば今回も間違いはないだろう・・・という読み方もでき、答えを記してしまうと「GeForce GTX 580/570」ないし「RADEON 6970/6950」を選べば問題なし、というのはあります。お値段的には3.5~5万円クラスですが、性能は数十倍以上も飛躍的に上がっています。

細かくしりた~い、という方もおられるでしょうけど・・・グラフィックスカードはかなり奥が深いですので、一例だけにしておきますね。その、指標となっている「7800GT」をあげてみますと、、、


GeForce 7800 GT / GTX
コアクロック 400MHz / 430MHz
メモリクロック 1GHz / 1.2GHz
ビデオメモリ容量 どちらも256MB(GDDR3)
ピクセルパイプライン 20本/24本
バーテックスシェーダユニット 7個/8個


・・・といった感じで、何のこっちゃになりますよね。そこで、私から一つ、別の指標をお伝えしますと・・・「グラフィックスカードの性能はおおよそ、そのカードの消費電力に比例する」傾向があります。つまり、細かい性能はさておいて、消費電力が高めになっているカードは相応に性能も高いということになります。

必ずしもそれに一致しないパターンもありますが、そのためにわかりやすく「モデルナンバー(カードの数字の部分)」を冠しているわけですね。それで見分けましょうということです。


参考までに、7800GTの消費電力はおおよそ90W、上位となる7800GTXで110Wという値なのですが、これが最近のカードでは最上位クラスで250W前後、中間クラスで150W程度、ゲーム向きでないビジネス向けのもので50W前後といった感じです。消費電力が上がってしまっていますが、それだけ映像表現能力も格段に向上しているのです。

「絵なんて見られたらいいんだよ~」という方もおられるでしょうし、あるいは「制作者が思い描く品質でみられたらいいな」という人もいるでしょう。そのあたりをわかりやすく紹介しているのはこちらでしょうか

シーン1よりもシーン2がわかりやすいかもしれません。画面写真だけでなく、画質の変化の様が動画にも収められているので、興味ある方はぜひ見てください。きれいな画面を一度見ると、世界がはっきりと変わるのです。PSUもしかりです。せっかく新調するなら、少しはこだわりたいですよね。

PSO2がどの程度の品質でくるかはわからないのですが、私なりの見地でお話をしておくと、なぜ7800GTなのか、という大きなポイントは「ビデオメモリのメモリインターフェース幅が256bitである」ことだと思います。


?~?となった方もいるでしょうから(汗笑)、ここも割愛します。簡単に言うとPSUの映像の表示方法は、割とお値段の高いカードにしか採用されていない機構を使わないと快適に遊べなかった、ということです。最近のカードでも1万円台のものでは、まだその半分となる128bit幅のものが主流なのです。

ゆえ、7800GTというカードを今の時代に置き換えて読むと「GeForce GTX 560Ti/550Ti」ないし「RADEON 6870/6850」あたりのカードが相当します。つまり、今あげたカードの番号よりも上位のものであれば間違いはない、ということです。


グラフィックスカードも基本的に数字が高いほど性能がよくなり、消費電力も上がる傾向にありますので、PSO2を視野に入れる際はそれらのカードを検討してみるといいでしょうね。予算がある人は最初にあげた種類のものを選べば、あらゆるゲームを手玉にとって遊べることと思います。なぜなら、現状最高峰のカードのため、です。

このカードが上位のものであれば、今まで取り上げてきた部品がある程度低めの性能のものでも、ゲームを遊ぶという点においては十分快適にしてくれます。

ただ、パソコンの基本的な考え方として「どれかが一つ突出していても、最終的には性能が低いものに足を引っ張られてしまい、各々の性能を遺憾なく引き出すことができなくなる」、というのがあります。

つまりCPUだけよくても、グラフィックスカードだけよくても、メモリだけ十分でもだめなわけですね。すべてがバランスよく整ってこそ、初めて真価を発揮できるようになるのです。

それゆえ、最近のゲーム向けパソコンはかなり吟味されたパーツで選ばれていますので、今私があげてきたようなカードも十分目につくのではないでしょうか。

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正直、グラフィックスカードはまとめるのがとても難しいです。といいますのも、実は上にあげた7800GTのスペック表も現在のカードはその解釈が異なる時代へと変わっていて、一概に数字だけ読めれば問題ない、ということに必ずしも当てはまらなくなってきているためです。

つまり、性能面の細かい部分を知ろうと思うとかなりのお勉強が必要になるため、私としては「性能がいいカードは消費電力が高めとなる」コトに着目し、そしてゲームを快適にするためにはクラス的に中以上のものを選んでおけばいい・・・という考え方をしています。


ちなみに遅くなりましたが、最初の頃に「電源ユニットはいいものを選ぼう=500W以上のもの」という案内をしたのは、極論このグラフィックスカードのためなのです。カード単体で100~250Wを見積もると、とても標準の300W程度の電源では間に合わなくなる・・・カードが取り付けられないのです。

そのために私はすべてを安定動作させるためには、ある程度ゆとりを持ったパーツを選んでほしい、ということで・・・500Wが一つの指標となります。これだけあればまず問題ありません。

なお、カードにおけるこのワット数はあくまで最大消費電力の際の、ですので、普通はその5~6割程度を見ておけば差し支えありません。電源ユニットは高負荷時の出力値ですので、ゆえ500Wもあれば困らないでしょうということになります。


では、それらを踏まえて今回の三か条を記しておきますね。これさえ覚えておけば、間違いなくPSO2、ないしパソコンゲームは快適に遊べることでしょう。


・性能のいいグラフィックスカードは消費電力も高い
・NVIDIA GeForce、AMD RADEONが2大勢力となっている
・NVIDIAの場合は「GeForce GTX 580/570/560Ti/550Ti」を、
   AMDの場合は「RADEON HD 6970/6950/6870/6850」あたりを選ぶ


ほかのゲームの推奨パソコンなどを見ても、だいたいはグラフィックスカード、この文字が並んでいるはずです。興味もって見つけられれば、あ、ついているな、ということがわかるでしょう。細かいことは何も考えなくていいですので、上記のカードのいずれかがついていれば大丈夫、なのです。


これで大きな話題はおしまい。次は付随するものを簡単に取り上げておきますね。
それでは、お疲れさまでした('-'*)

From : lavendy | 22:00

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コメント

参考までに、7800GTの消費電力はおおよそ90W、上位となる7800GTXで110Wという値なのですが、これが最近のカードでは最上位クラスで250W前後、中間クラスで150W程度、ゲーム向きでないビジネス向けのもので50W前後といった感じです。消費電力が上がってしまっていますが、それだけ映像表現能力も格段に向上しているのです。

TDPは熱設計電力の事で設計上想定されるマイクロプロセッサの最大放熱量を指します。
消費電力とTDPは別物ですよ。

From : 通りすがり | 2011年03月23日 08:33

通りすがりさんへ

難解な部分へのご指摘、恐れ入ります。私もそのあたりはどこまで解説したらいいのか、正直迷うところがありました。購入の指針、目安にするのにTDPやら熱設計電力やらの言葉を使う必要があるのか、と。


そこで参考にしたのはWikipediaの文章で、『したがって「power」の語が表すものは、この場合電力というより熱出力であるが、電気回路では結果的にこれらを概ね同一視でき、インテルなどのCPUメーカーも、この値を最大作動時の消費電力とほぼ等しい値であると公表していることもあって、日本では俗に熱設計電力とか熱設計消費電力という訳が定着している』、の下りから、本稿では詳しく書いていません。

いうなれば、電源ユニットとの関係を理解しやすくするためということで、まとめて記しました。けど、そちらで誤解を招くとお気づきになったら申し訳なく思っております。


補講の時なりに記せればいいかなとは思いますが、そもそもこの話題はそういった技術面の細かいところを探求するためのページではなく、あくまで何を買ったらいいのか、スペックシートをどのように理解すればいいのか。そのおおよその指針がたてられるようになれば、といった部分に主眼を置いていますので。そこで2つの定義を用いたりするとごっちゃになるでしょうから、ひとくくりで記させてもらいました。

そのあたりまで興味が出てくれればうれしいではあるのですけどね。逆にそこまでわかる方は(こんなページを)見ないでしょうし。私自身まだまだ知識不足なところもありますので、指摘の部分につきましては、今後の参考にさせていただきますね。感謝します。

From : らべ | 2011年03月23日 09:27

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