« α2テストレポート ~ 最後に残るのは 心 | メイン | PSO2がPSVitaへ!! »
2012年03月03日
PSO2 スペック フレームレート=なめらかさの違い
サンプルは「3DMark2001 Second Edition(MadOnion.com)」。
よく言われる「60fps」と、それ以下の違いです('-'*)
「PSO2」をGoogleさんで検索すると、上位に出てくるのが「スペック」。何のかんのいってもパソコンタイトルとなってしまったため、気になる方は多いのでしょう。過去にもPSUで一度まとめていますが、改めて取り上げてみたいと思います。
今回α2テストを行ったわけでいろんな環境の方が試された模様ですが、印象としては・・・やはり、「今あるもので遊べる」通り、昔のものをお使いの方も相応におられた様子ですよね。
確かに今あるものでも遊べるのでしょうが、いわゆるその遊べるレベルが「快適」なのか、「それなりに」遊べるものなのか、はたまた「厳しい内容で遊ぶ」ことになるのか・・・。判断が難しいところとなります。
そこで、3Dゲームを遊ぶ際に一つの目安となるのが「フレームレート」なる概念。これは「1秒間に何コマ書き換えを行えるか」の指標を指し、単語ではfps(=frame per second)と呼んでいます。つまり、1秒間でどれだけ多くのぱらぱらマンガを用意できるか、というわけですね。
3Dゲームの場合、テレビ画面の一般的な書き換え回数とされる秒間60コマ(=60fps)を上限として作成されますが、常時60フレームを用意できると非常になめらかな映像を堪能できます。そして、この動きは家庭用ゲーム機で実現しているものは限られたタイトルのみとなります。
それは何故かといえば・・・そう。とてもゲーム機に対して負担がかかるため、安易に実現はできないのです。実力ある開発チームでなしえるわざともいえるのです。なぜなら「そこまでこだわりを持ってみる人でなければ、ごまかすことができてしまうから」。
また、場合によっては「あえてなめらかな動きを捨て、独特な動きを創り出す(映画が良い例です)」ことも可能なため、その表現を選ぶ場合はあえて動きを捨てることもあります。ともあれ、こちらではPSO2が理想とされる動き、そうでない動き、を順にあげてみますね。
PSO2でサンプルを撮影できれば良かったのでしょうが、ここは一つ、3Dゲームのお手本となる「ベンチマークソフト」から拝借してみることにします。サンプルは「3DMark2001 Second Edition(MadOnion.com)」。今ではもうない会社ですが(Futuremark社に改名しています)、当時とても印象に残るテクノロジーデモを披露しているメーカーさんでもありました。
最近のタイトルはとても映像が緻密になっているため、かえってわかりづらくなっている部分があります。こちらは10年以上前の技術で制作されていますが、今見ても何ら引けを取らない、十分印象に残る映像だと思います。そして、何よりも「映像がシンプルなので、動きにも注目が集まりやすい」ことがチョイスした理由です。では、まいりましょうか。
こちらが「理想とされる動き」・・・60フレーム/秒といわれるものです。最近のものでいえば・・・そうですね。わかりやすい例として、任天堂さんのマリオカートシリーズが実現しています。セガさんなら初音ミクドリーミーシアター2ndなども。微細な操作にダイレクトに反応し、細かい動きを見せてくれる・・・それが60フレームの威力、そして魅力となるのです。
インパクトのあるBGMに不可思議な静物や生物、自然など次々と変わっていく様が楽しめるはずです。後編はマトリックス風味な銃撃戦がありますけど、主人公さんのなめらかな動きに注目。薬莢の飛び散り方やダイビングジャンプの細かさもよ~く見てみてくださいね。
なお、この60フレームは昔のパソコンをお使いの際、非常に負担のかかる動画再生となりますので・・・以下に挙げるムービーと大差なく見えてしまう場合、「このムービーすら再生しきれていない」という状況になっています。それだけ、パソコンに対してきつい処理となるわけなのですね。
言い換えますと、このページの三つのムービーが同じようにしか見えない場合、ご自身のパソコンの性能がかなり不足している・・・と判断していただいて差し支えございません。ざくっといってしまえば、もう。「ぱそ子さん買い換え組」なのです。
(4/8 16:10 追記分)
PSO2 キャラクタークリエイト体験版 ベンチマーク機能付き(PSO2CC)にて60fps撮影を行っておきましたので、興味がある方は最後にでもご覧ください
そして、こちらが20フレームと先ほどの1/3程度に抑えられている内容です。言い換えれば(単純にそうとは言い切れませんが)先ほどのものより負担もおおよそ1/3になるということであり、ゲームメーカーさんが好んで使う理由がおわかりいただけるかと。つまり、そこまできつきつの処理をしなくていいため、ラフに作っても つぶしがきく わけです。
あるいは、その動きを削る分画質面にこだわりを入れたり、ほかの部分を充実させたりなど、削った上でのメリットを打ち出せるようにがんばるわけです。それでも、クリエイターさんの理想はきっとフルフレームレートにあるでしょうから、まずは先ほどのムービーを目指す・・・そしてプレイヤーとしてもできればその環境で遊べたらいいな、となります。
(言い換えれば、酒井さんの話されていた「今ある環境で遊べる」は、この動きが基準となっているものと思われます>解像度が1280*720、設定3にて20fps程度がGeForce 7800GTのポテンシャルでしょう)
それだけ細かい動きを実現するということは、自分が動かした内容をダイレクトに画面へ反映することであり、つまり「操作を直感的に行う」ためには必要な要素となるわけです(最後にリンクを入れています)。特に、動きの速いゲームなどではそれだけ反応速度にも帰結しますから、アクションゲームは「いかに動きを確保できるのか」はとても重要な部分です。
そして、最後に取り上げるのが10フレーム/秒。最初のものに比べると1/6へ、先ほどのものとでは半分に省略したものとなります。・・・きっとPSO2をノートパソコンなどでがんばって設定1で遊ぼうとした方は、このくらいの動きを体験されたのではないでしょうか。
いわゆる「ゲームとしてかろうじて遊べるレベル」ないし「処理落ちがきつい」とされるレベルで、この場合は操作をしたとしてもその動きが画面に反映されるまで時間がかかってしまったりなど、弊害が出る恐れがあります。難易度が低いうちは問題ないものの、動きが速くなる高レベル時にはつらい症状となってきます。
ご覧のように、上二つのムービーと比べるとだいぶぎくしゃくしており、冒頭の惑星に迫っていくシーンや、銃撃戦の動きのかたさなど、あらゆるところで「これは遅いかも・・・」と感じられる内容になっていると思われます。自然の蝶々が飛んでいるシーンなど、もはやなめらかさも何もなくパタパタとコマ送り再生されているようにしか見えないはず。
このくらいの動きであれば、最近のインターネットを閲覧できているパソコンであればおそらくどんなものでも再生できるのではないでしょうか。それだけ、画面の書き換え回数が少ない=負担が少ないわけです。
左の画像は最後の悪人さんが吹っ飛ぶシーン。10コマではすぐに画面が切り替わってしまい、こちらのように「倒れる前に腕が伸びきって、画面左にある銃器」がほとんど見えなくなっているのがおわかりいただけるかと。60フレームの時はしっかり見えるので、このような部分でも差がついてきます。驚きでしょう?
・・・といった感じで、動きの快適度は人によって異なるはずです。それでも三つのムービーを見比べれば、きっと一番上の動きがなめらかで、見栄えがするのではないでしょうか。
「ん~にゃ、一番下のものでもかまわない」という方なら、別にPSO2 スペック、の言葉で興味津々になることもないと思います。それだけ動きにこだわりがない=動けばいい、という考え方でしょうからね。
逆に、「一番上の動きをするにはどうしたらいいのだろう?」という探究心が芽生えた方は、今後も本サイトのぱそ子さん情報を見ていくといいと思います('-')/ その大切さを説いているのが パソコンの授業 だったりするわけですけどね。
(実際、動きが良ければこんな現象も確認できますから・・・。また、本話題の意味をしっかりと理解できた方は、ロックベア戦の30fps=Youtube版と、本サイトの60fps版との違いも発見できることでしょう)
(余談ですが、私がYoutubeを利用しない理由として、この60fpsのムービーを作成できないがため、です。やっぱりアクションゲームですから動きにこだわりを持ちたい・・・そんな思いで、PSUのサイトなりで丁寧にムービーを作ってきているつもりです)
(6/5 12:23 追記分)
続編として、PSO2のトンネルシーンをムービーにしておきましたので、興味のある方はご参考までに・・・。
From : lavendy | 23:59
トラックバック
このエントリーのトラックバックURL:
http://lavendy.net/cgi/mt/mt-tb.cgi/47
コメント
FPS60の話が出るならチラッとモニターの倍速120Hzと純120Hzの違いも出してほしかった・・・
From : ふぃれす | 2012年03月12日 14:48
ふぃれすさんへ
あはは@@ さすがにそのお話までいってしまいますと、液晶テレビなどでもよく言われる240Hz駆動やら480Hz相当処理など、細かすぎる部分のお話になってしまいますので・・・。いわゆる補完映像の扱い方ですよね。
そこまで追求される方は別に本話題を読むまでもないでしょうから、ご自身で探求されているものと思われますし。確かにPCモニタの場合、種類が豊富にありますし。倍速液晶、といわれても???としかならなさそうなのが難点です。
とりあえずはα2テストでいろんな人が遊ばれて「何を以(もっ)て、快適とするのか」・・・そのひとつの指標として60fpsを取り上げたわけです。きっと本サイトを昔からご覧いただいている方なら、私の紹介するムービーは全部60fpsで動かしていますので、きっと気づかれているでしょうし。
でも、ご自身の再生環境すら整っていなければその動画さえ正しく見ることができない・・・ゆえ、今回きっちり比較用の映像を載せておいたわけです。これならGTX 570のパフォーマンスもわかることでしょうしね。
23日にはGTX 680が発表になるのだとかで、今後もいろいろと動きがありそうです。
From : らべ | 2012年03月13日 12:31
僕のpcではゲーム中ほぼ常時60fps出ているはずなのですが動画の60fpsのような滑らかさがなぜかありません・・・
60fpsの動画はヌルヌル再生できるのに実際のゲームではヌルヌルプレイができないんです。
原因とかなにか心当たりはございませんか?非常になやんでおります。
From : | 2013年04月13日 09:49
匿名さんへ
こんばんわ。なるほどなのです。それは、う~ん・・・。いわゆるFPS制限と、Vsyncとの違い、みたいなものなのですよね。
難しい話になりそうですけど、「PSO2ランチャーのFPS制限は無制限」とし、「NVIDIA Inspector」などで「Vertical SyncをForce On」にする。後は「フルスクリーンモード限定」となります。
あなたのいわれている「一瞬だけカクついてしまったり」、「画面が乱れてしまう(ティアリング)」ような現象を解消することができます。
それを簡単に実践できるのが、本サイトで一番人気となっているアンチエイリアシングのまとめのお話。こちらをお読みいただければその設定を施したファイルの導入方法が記されていますので、トライしてみてはいかがでしょうか。
動きを重視される場合は「entry.nip」というファイルを読み込んでみてください。きれいさを重視するなら「performance.nip」を取り込んでみるといいでしょう。後は上に記したランチャー側でFPS制限を無制限へと切り替えられれば、きっとなめらかな映像へと変化するはずです。
このお題はそう遠くないうちに取り上げておきたいと思います。今すぐに改善したい場合は、上記設定、がんばってみてくださいね。
From : らべ | 2013年04月14日 01:30