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2014年02月11日

PSO2=PSU2≠PSO - PSOがPSOである理由

モンハン(モンスターハンター:MH)が参考にされたともいわれる、「PSO」とは・・・。


基本はこんな感じです(外部再生はこちら)

昔から遊んでいる人にとって「PSO2はPSO2であって、PSO(=後継作品)ではない」とよく言われています。PSPで展開されたポータブル系から遊ばれた方にとって、チームなどに所属していればPSO体験者さんからそんな言葉がつぶやかれること、きっとあると思います。

「PSOって一体どんなタイトルだったのだろう」と思われる方は上記ムービーでもご覧いただければ、「全く別物」といっていいほど、違う中身が見えるのではないでしょうか。

PSOBBはすでにサービス終了をしており直接申請できる窓口がなくなっていますけど、過去作を尊重しつつ、比較の意味合いで掲出しますね。

そうそう、本サイトで使っている動画再生プラグイン・JW Playerですが、バージョンアップしていますのでお使いのブラウザにて「Ctrl+F5」と押していただければ、プラグインも更新がかかるはずです。動作安定性が改善したとのことです。


一見して思われるでしょうけど、初見の方なら「なんともっさりした動き・・・」と感じられるでしょうし、PSOプレイヤーさんなら「そうそう、これがPSOだよね!」と感じるはずです。なぜならPSO2では当たり前のことが、ここでは当たり前ではなくなっていることに気づかれるでしょう。

1本目のムービーはフォマールさんの基本動作。・・・PSO2でいうフォニュエールさんの、フォースにおける殴りモードとお考えいただければ。あれだけゆっくりとした動きではありますけど、敵さんときちんとバトルできていることが確かめられるはず。

PSO2でもいわれている「3段斬り」の動作が、あちらにとってはきわめて重要になっています。動きが短く、しかし威力の低いノーマルアタック(N)。その逆となるヘビーアタック(H)。そして、ムービー内でたびたび試みているのが、その武器固有に備わった特殊能力を発動するエクストラアタック(EX)。この3つの使い分け、つなぎ方が鍵を握ります。


攻撃の段数は1段目<2段目<3段目と重ねていくごとに命中力がアップし、敵さんに攻撃を当てられる確率も上昇。そこで基本となるのがN-H-HなりN-N-Hといったつなぎ方。初段は命中力が低めのため、より確実に当てやすいノーマルアタックを最初に入れて、攻撃。

うまくヒットすると敵さんにのけぞりが発生し、次の攻撃を優位につなげられます。が、ずっとノーマルばかりでは敵さんが後ろに動かない(ノックバックしない)ため、密着状態になりやすく。3段攻撃し終えるとプレイヤーは短時間ではありますが硬直してしまうので、敵さんからの反撃が確定。そこでダメージをもらってしまう、といった仕組みです。

ゆえ、ヘビーアタックなるものを使うと威力も上がり、ノックバックも発生するため、どこでHを入れるかが重要になります。敵さんによっては初段Nでも当たらないくらい、命中力を要求される方もいますので、その場合は距離を置いてH-N-Hといった変則的な攻撃を編み出す場合もあります。

(PSOでは敵さんに確実に攻撃を当てられるとは限らず、「命中力」なるものでメリハリをつけていました。賛否両論はあったものの、魅力的な要素だったと私は思います>アイテム探しの口実にもなっていたため)


N、Hの意味はこのあたりで把握できるでしょうけど、エクストラアタックなるEXの意味。ここが大変重要?というよりも、「PSOがPSOたらしめる理由の一つ」だと思います。正統後継作を謳うPSO2において、その部分が再現されていないのは致命的ともいえます。

ムービーで途中、攻撃の音が変わって、ヒットしたとき六芒星のような小さな紫の魔方陣が出ることが確かめられると思いますが、あれこそエクストラアタックが発動し、炸裂したときの様子です。武器名に一瞬ちらっと現れるので確認できるでしょうけど、「デーモン」なるエレメントがついています。

ここでいうバーンやらパニック、フリーズ・ポイズンといったものに属するものですが、デーモンは「うまく攻撃がヒットすると、残りHPを最大HPの1/4にしてしまう」というきわめて強力なものであり、しかしながら当然ヒット率はかなり低め。熟練を要するエレメントとなります。


命中力、でいろいろと計算するものですから、そのままでは当てることはかなり困難。ゆえ、武器などを探す際にも、命中力をあげられる「ヒット属性付き」の武器を探すのが、いつも冒険に行くモチベーションを保てる一つの源泉になっていたと思います。

当然ながらですが、腕のある人はヒットなしでがんばることも可能。それだけ戦況を「読める人」なら、頼らずともいろいろ立ち回れたものです。

私の場合はご覧のように、普通の武器・・・こちらでいう☆1~6の武器で、うまくエレメント付きのものを拾って、それをずっと愛用していた・・・といった感じです。あちらではエレメントはドロップ時に決定されたものであり、特殊能力付与なんて概念は一切ありませんでした。


ゆえに「掘りに行く楽しみ」がいつもあったともいえるのです。そして、その運命を決める鑑定もわずか100メセタ。納得いく鑑定結果になるまで、何度もリトライできたのはすばらしい仕組みでしたね。エレメントは上位になったり下位になったり、振れ幅がありましたので、何度もし直すことが普通でしたっけ。

今のご時世、いろいろと異なる部分がありますから、同列に比較はできませんけど。

そのため、1本目のムービーで3つ目のアスタークさんやドルフォンさんといった、大型エネミーさん相手でも、「力がなくとも知力を尽くせば、ちゃんと対応可能なゲームデザイン」になっていることが大きな違いと感じられるはずです。力押しでいく人も、当然いろいろな組み合わせをしていけますからね。

ただし、どれだけ力がすごくとも、そのような攻撃スピードが決定されていましたから、こちらみたいに「現れてすぐに瞬殺される」といったような事態に陥ることは、ほぼありませんでした。そうなってしまうと逆に「チート武器使ってるだろう?」、と嫌疑をかけられるほどだったようですからね。

一人でするものではありませんが・・・(外部再生はこちら)

総まとめをしたのが2本目のムービーですが、ここでいう防衛戦のウェーブ1/2あたり?を再現したものになるのかもしれません(遊んでいないのでわかりかねますが・・・)。今回取り上げているのはゲームキューブ版ではなく、パソコン版のPSOBBなるものですが(エピソード4ですね)、あんな感じでPSOでも接近視点でがんばるのでした。

メインウェポンがソウルイーターなる鎌。あちらでは槍=パルチザンでの扱いでしたけど、N-Hの攻撃をしてくるりと後退し、その繰り返しを見舞っている様子がうかがえるはずです。あのように、敵さんの攻撃もじっくりと見通せる余裕がありましたから、自分にあった遊び方をしやすいのが最大の特徴でしょう。

マグさんの無敵も30秒あまりありますから、ありがたみも湧くというものです。ソウルイーターのEXは「バーサーク」なるもので、HPを半分消費する代わり、威力倍加の攻撃を見舞えるという諸刃の剣。それを無敵の時に組み合わせ、切れかかる頃にレスタで体勢を立て直す、といったことも柔軟に行えました。


自分にはシフタ+デバンド(シフデバ)をかけ、敵さんにはジェルン+ザルア(ジェルザル)をかければ、アスタークさんのパンチなど、通常時は一発で倒されるのですが、倒れなくなっていることも確認できるでしょう。それくらい、補助の役割の大きさが際立っていたものです。

また、倒されたときも立ち上がり時、2秒程度無敵時間があることが確かめられるはず。こちらでいう、スケープドール復活時の処置が、あちらでは普通になされていた、ということです。最大HPの1/4を超えるダメージは一律ダウンしていたため、PSO2みたいな理不尽すぎる多段ヒット即死といった状況も皆無でした。

通路に逃げ込めば敵さんは索敵範囲から見失って、背後を伺うことも可能でした。それを逃げ腰め、とととらえるのか。生きるためには必要なんだ、ととらえるのか。そのあたりも自分の遊び方に合わせて、柔軟に取捨選択できるゲームデザインでした。

ストレスを覚える要素がほぼなかった=代替策が豊富にあったのです。


酒井さんたちは「補助を必須としたゲームデザインにはしたくない」と話されているようですけど、むしろレンジャーさんでジェルン弾を使われる方がいらっしゃるのかどうか。そのあたりでも明暗を分けていそうな気がします。

今でも確かにすべてを全力で重ねがけすれば、ある程度効果を得るのかもしれませんけど・・・結局、みんなのたどり着くところは「高威力、高火力で圧倒し、一瞬で戦闘を完了させる」遊びになってしまっていますから、彼らの思惑通りかはいざ知らず、私は楽しめないのでした。

昔から、こういった遊び方をしている人なので・・・。

(グラインダーで強化している部分も見られるかもしれませんが、これはPSOBBでストーリーしかやらないということと、アイテムをそろえる気もなかったため、余らせてももったいないということで使っていただけです)


そちらの2本をご覧になっただけでも、きっとPSO2とは全く別のゲームとして映ったかと思います。なぜ今この話を取り上げたのか、といいますと・・・。昨年末でしたけど、あの会社さんもご覧になってくださったみたいなのです。

そう、ファンタシースター ノヴァ(NOVA)の開発元となるトライエースさん。α2テスト時のロックベア戦のようでした。きっと、参考材料などを探されている最中だったのかな、と感じますけど・・・。私にとって、かなり意味のある内容にしているとは思いますので、参考になればうれしいのですけどね。

あのムービーまでが、いってしまえば「PSOを発展させたPSO2」の限界点だったと思います。その後の調整は・・・いうまでもなかれ。見事に見敵即殺のチューニングにシフトしていったわけですが。

α1テストの時なんて、ミラージュエスケープ、もっと移動距離、無敵時間、長かったものですよ。移動中、降下することもなく無敵の恩恵が高いデザインでした(その後、やり過ぎだとの声が多かったようで、修正されましたけど・・・)。


PSOが楽しかった理由は、「誰でも好きなキャラで、そして遊べば遊ぶほどバトルのおもしろさがわかるゲームデザイン」に集約されていたと感じます。戦闘の仕組みも尚のことですが、それを支えるアイテムの仕組みも秀逸で。

レアアイテムも確かにありましたけど、「レア以前の基礎」がしっかりしていたということです。ゆえ、アイテムを集める楽しみも、自然とできていましたし。低レベル帯で遊んでいても、ちゃんと収集するメリットが存在していたため(デビル・ デーモン系などあのような戦闘もできるわけで、熱いわけです)、今みたいに「SH以外見向きもされない」ような状況は、まずなかったと認識しています。


ここでは「武器強化」「潜在能力追加」などで細分化しているようですけど、正直あまり楽しい仕組みとは思えないのですよね。失敗が多く、メセタ/素材も無駄にし。ストレスがたまることが多いです。がんばったとしても最終的に、それらはほとんどが一撃のダメージをどれだけ多くできるか、の楽しみ方にしか集約されませんから。

かといってSH帯では敵さんの攻撃力が尋常でないため、防御力もさることながら、HP増加系のスタミナなどが優先され。個性も何もあったものではなくなりかねないのでした。システムがうまくゲームにかみ合っていないことを浮き彫りにさせられるはず。

先日記した「テクターさんのウォンドラバーズの仕様変更にがっかりした」というのも、テクニック職であることの基本コンセプトを否定する実装であり(選択肢を与えた、という考え方もありますけど、ここでは割愛します)、ノンチャージテクニックの威力増加(エリュシオンでしたっけ)などは愚の骨頂としかいえないでしょう。

結局それは戦闘を楽しむというよりも、どうやって早く戦闘を終えるか、楽にできるかのバリエーションにしかなっていませんから。全否定はしませんけど、それがうらやまれる現状ではアルティメットの未来はないといってしまってもいいような気はします。

なぜなら・・・今の流れが、より加速するだけにとどまりそうだから。
esから入られるお客様で、そこまでついて行けそうでしょうか。


PSUの時にも「PSOの2倍速程度のスピードになってしまっている」とコメントしたわけですが、PSO2はPSUのさらに1.5倍程度には上昇しており、これ以上引き上げるのはもう無理なのでは、と感じます。明らかにゲーマーさんにしか焦点が合っていないような気がします。

ジャストアタックといった概念なども用意はされていますけど、どれほどの人がきっちりとそれを決めて攻撃を繰り出しているのかさえ不透明ですし、何より「SHのクローム・ドラゴンさんでさえあの速度」なわけですから、どんな人をターゲットに、アルティメットを策定するのか。完成した際には酒井さんのプレイを、ぜひ見せていただきたいところですけどね。「誰でも問題なく遊べますよ」、と。


レア、ゲットだぜ!ゆえ、ノヴァチームの方々に伝えたいのは、本当に「PSO2の世界観などは共有しながらも、『全く別のゲーム』として、ご自身たちで遊んで、楽しいと感じられるアクションRPGゲームを創り上げてほしい」と、私は切に願います。

End of Eternity (エンド オブ エタニティ)のような秀作も作られたわけですし、ノヴァがどのようなタイトルになってくれるか、心から楽しみにしています。

そのためにはまず、武器アイテムの見直しももちろんですけど、速くなりすぎたバトルスピードの調整。これが喫緊の要事となると思います。現状のPSO2をそのまま焼き直すだけでは、未来はないように感じてしまいますので・・・。


PSO2は正直、PSO/PSUともに遊んできているので感じることですが、PSOの後継作品というよりも、PSUの後継作品と称してしまったほうがしっくりくるはずなのですよね。どうしても、PSOとは明らかにシステムが異なりますし、何より「ゲームを遊んでいて、ストレスを覚えるような仕様が皆無だった」のが決定的な違いです。

もちろんPSOは元々オフラインゲーム向けとしてしっかりと作り込んだ上で、オンライン部分を用意していますから・・・その土台が揺るがないことは評価できると思います。ただ、PSUも新たなシステムを用意し、最終的には(理不尽な点はいくつも残ったものの)遊べるバランスにはまとまったこと、チャットシステムなどは一番洗練された形になっていたことなども評価できるところです。

PSO2は今後どのような方向に向かっていくのか。そのためにも上層部のぶれのないゲームデザインが問われることになるでしょう。現状ではすみませんが「素直には楽しめない」部分がいくつも見受けられるため、積極的に人に勧めることはかないません。まずは「ご自身たちで遊んで、納得できるのか」といった、プレイヤー目線での物作りに立ち返っていただきたいと、らべは思うのでした。


あくまでもPSO2はPSO2らしさを出してはいますし、それなりに楽しめてはいますからね。誤解はなさらぬように。要は「自分で遊び方を見いだすことができれば、ちゃんと楽しめる素地が整ってはいる」ため、最低限の点数はつけられます。

ですが、そこからより「深く楽しもう」とした場合は、明らかにPSO2側のゲームデザイン、メッセージ性がほとんどないように感じられ(強いていえば 課金してください 的なニュアンスでしょうか)、プレイヤーで何もかも工夫しないと楽しくできない現状というのはいかがなものでしょうか、ということを提起したいだけですので。


(新キャッチコピーの「RPGに、冒険以上の楽しさを」の意味合いがいまひとつ読み取れず、素直に喜べるものなのかどうか、わかりかねますからね(@_@))


『PHANTASY STAR ONLINE 2』公式サイト
http://pso2.jp/

『PHANTASY STAR ONLINE Blue Burst』公式サイト(更新終了)
http://psobb.jp/

From : lavendy | 18:00