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2014年01月17日

平穏を引き裂く混沌

境界を砕く混沌のアレンジバージョン。
(今回も意見が多めのため、合わない方はスルーでお願いしますね)


偏りがひどいのでした(外部再生はこちら)

よい点
・経験値は多め
・市街地エリアで唯一パートナーキャラさんを呼び出せる

わるい点
・火力がないとまともに遊べない
・スーパーハードで敵さん多数出現時、侵食核からの射撃攻撃が地獄と化す
・ボスさんのHPが高すぎ(オール侵食核つきのため)
・敵さんの偏りがひどい
・時間制限ありで気軽に楽しめない
・予告限定緊急クエストのため、自由に遊べない


半年前に開催された、ボーダーブレイクとのコラボ時に併設されたクエストが、再び登場。ただしいろいろと意味不明な足枷?が用意されています(@_@)

どんな様子なのか・・・は遊ばれていない方はムービーでもどうぞ。
端的に申し上げますと「一人で遊ぶものではない」ということ。

市街地エリア(マップ的にはエリア2の広いタイプ)を舞台に、あらゆる種族の敵さん(エピソード2は除く?)が集結し、乱闘し合っているといった設定なのですが、前回はラストにボス・クーガーNXさんが登場しました。それを倒すことが一応の目標にはなっていたものの、今回はそれがありません。

いわゆる、PSO2オープン初期にあった「マルチぐるぐる(通称 まるぐる)」を再現したかったのかもしれません。その上ですべての敵さんを強化版となる侵食核付きでご用意。その影響で経験値は大幅にアップする・・・といった中身のようです。

敵さんをひたすら倒しまくり、1000ポイントを獲得すればクエストクリアとなるようです。・・・が、一人での到達は容易ではないでしょう。


PSO2放送局告知時でも思ったのですが・・・「なぜ緊急クエスト扱いにしてしまうのか」というのが一つ。そしてこれは「公式で予告する以外には発生しない」という、さらなる条件がついてしまい。

まるぐるがなぜはやったのか、をさっぱりわかっていないのかなと思うところがあります・・・。率直な意見として、「混沌を、時間制限ありの状態で、はたして楽しめますか?」といいたいのです。


あの頃はまだ、私の周りでも何人かは新たに始められたり、復帰されたりで、その中でも「混沌いこうか?」といった声がその方たちからも上がるくらいで。評判は上々だったのです(クーガーさんはおいといて)。

なぜなら、そう。
「1000ポイントを稼ぐまで、ゆっくり遊ぶことができるから」。

時間制限はその「自分のペースで遊ぶことがかなわなくなる」のが一番の難点で、申し上げるまでもないのですが、これはいわば「運営さんの遊び方を押しつけられている=強要されている」ことに他ならないのですよね。

どのような意味でしょうか?
・・・こういうことではないでしょうか。

「脳筋状態で遊びましょう」、と。

原生種vsダーカーイリヤさんのメギバースカスタムザンをお見舞い

数十時間も遊べばすぐに気づくはずですけど、PSO2のゲームデザインはほんとに「やられる前に、ぼっこぼこに殺(や)れ」という、戦術も戦略もへったくれもないような内容なのですよね。

それは、高難易度になればなるほど顕著なものとなり、特にスーパーハードでは被弾=死亡につながりかねないシビアさのため、どうしても先攻>殴殺の流れが必然となってしまいます。時間がかかればかかるほど、不利なわけです。

その上に時間の枷をはめてくるともなれば・・・一体どうしなさいというのでしょう。つまりは、そういうことです。「一人でその火力を持てないなら、パーティーで遊びなさい」ということを。

しかもパーティーで不快な思いをするようなことが最初からおきてしまうと、続ける前にやめてしまうのが自明の理というものです。そこまで奥深い内容には、なっていませんしね。


最悪なのは、彼らとしては経験値を稼げるようにとご丁寧に侵食核つきにしたのかもしれませんが、これって初期の方がはたして対応できる内容なのでしょうか? そして、(偏りがひどいようですけど)ボスさんが出た時、無理なく倒せる内容になっているのかどうか。

遊んでいても、「これは、無理だわ・・・」と感じさせられるのでした。少なくとも、ノーマルでも苦行だと思いますよ、これ。らべでもハードで手一杯。ムービーをご覧いただければ納得でしょうが、法撃力を上げていなければ、たとえ法撃力が500前後の武器(ベリーハード帯と思われます)でも、クリア不可能なのでした。

つまり「火力をめいっぱい上げて、時間内倒しまくってね~」という、運営さんの押しつけ、が見え隠れするのでした。


もちろん緊急、マルチパーティー、ということもありますから、パーティープレイが前提なのはわからなくもありません。その部分を認めるにしましても、問題なのは「初代混沌がなぜ受け入れられていたのか」という部分を、ちゃんと分析されていないのに閉口するのです。

先述の通り、私以上にライトな方でも、「境界(=混沌)いってみない?」「やってみたい」とリクエストがあるくらいでしたのに、間違いなく今回のこれでは ・・・ となってしまいかねませんよ、と。・・・というよりも、もうそのお二方さんはこられなくなっちゃいましたけど。

酒井さんたちはどういったプレイヤーさんに遊んでもらいたいのでしょう。新規の人が増えることは一切考えられていないのでしょうか。とてもではありませんが、esから興味をもしも示された方にとって、これでは明らかに「肩すかしを食らって、食指も動かなくなる」ものと思われます。

そしてそのesのできばえが・・・クローズドベータでも散々なできでしたから、たった数ヶ月で大幅な改修ができる見込みもなく(現状のクライアントや先日の不具合でお察しですよね・・・)、「どこをセールスポイントにするのだろう」と疑問に感じてしまうのでした。

vsゴロンゾランさんvs仮面さん その1vs仮面さん その2

ゆえに永野さんが話される「まずは人の集う場に赴いてみることが大切」、という部分を感じさせられるのですが。それもなかなかかなわない、という方も中にはいらっしゃいます。

とりあえず、何もかもが初めて、という方は多少は自分で遊んでみて、それで自分の琴線に触れる=「あ、何かこのゲーム、惹かれるものがあるかも」と感じるのでしたら、思い切って人のいるブロックで遊んでみる、など。

「自分から動かないことには、何も始まらない」という部分は、頭の中にいれておきたいところです。最初はハズレかもしれなくても、何度か遊んでいれば気の合う人も見つかるかもしれない・・・と。

その緩いつながりを提供しているのが、マルチパーティーエリアであることを、忘れてはならないでしょう。

そして、それは「時間制限などがないことが、まず前提」であるということも。


さすがに、緊急クエストという限られた時間枠の中で芽生える友情・・・というのは、かなり厳しいように思われます。それでたくさんの知り合いができた、という方がいらっしゃるのであれば、ぜひいろんな人にその良さを広めてほしいなと思いますけど・・・そう多くおられるものでしょうか。

何より、なぜ初代PSOが人との関わり合いが自然とできたのか、という部分を冷静に分析すると・・・「自分のペースで進めたり、やめたりできる」ことがまず大前提であるという事実を、見失ってはならないでしょう。元々PSOがオフラインをベースに開発していたことの現れでもあるかもしれませんけどね。

時間制限など、「ハンターズクエスト(ここでいうアークスクエスト)のごく一部」だけでしか、存在しませんでしたから。そしてそのハンターズクエストはほとんどが一人用ですので。ゆえ「マイペース」で楽しむことができたのが、一番大きかったのです。


緊急はいわば「運営側の事情」であり、押しつけです。

なぜ、同時接続の数字で一喜一憂している運営さんたちに、私たちが合わせられる羽目になるのでしょうか。

数字は裏切らない、ととあるお偉方さんも確かに話されてはいますけど、数字を見て安心して、それでよし、なのでしょうか?

ゲーム屋さんとして、楽しいゲームを作って、その結果人が集い合い、自然とピークが訪れる・・・。それこそが、本来あるべき姿なのではないでしょうか。

「いやならやめてもいいんじゃぞ」という名言がありますけど、現状の運営さんたちは暗にそれをぶつけてきてはいないでしょうか、とも私は思うわけで。


「緊急」は「事がさし迫って、対策などを急がなければならないこと」のはずですのに、そこに「予告」が入るというのはどういうことなのでしょう。それでは緊急の言葉の意味が薄れてしまいますよね。

そして「予告緊急」は完全に「遊ぶ時間をも限定される」ことになり、その時間に遊べない人は諦めてください、ご愁傷様、というスタイルはいかがなものでしょう。せめて参加できなかった人にはその権利を持ったチケットなどを発行し、任意のタイミングで遊べるように、などはかなわないものでしょうか。

そもそも、すでに緊急クエストとしての役割、意味を果たしていないクエストも数が増えており、機能していないように感じてしまうのは私だけでしょうか。常時併設のクエストでいいようなものがたくさんあるように感じます(特に市街地系)。


少なくとも、運営上の体裁で「同時接続数」「アクティブユーザー数」「課金者数」etcetc...。いろんな指標を数値化して、公の場で公開しなくてはならない部分があることは異論の余地もありません。

ですが、今の運営さんたちは「数集めのため、しいてはお金儲けのためにはどうしたらいいか」、ばかりに傾注しているような印象を受け、その結果がクオリティーダウンなどにつながっていやしないのかな、とも感じてしまいます。

換言すると「楽しませることを考えられなくなっている」、ということ。
「作り手自身が楽しんでいない」ように感じてしまう=伝わってしまうのです。

プレイヤー側の私たちがなれてきた、ということもあるかもしれませんが、少なくともオープン初期の頃の和気藹々さは、今は薄れてしまっているように感じてしまいます。いわゆる二極化、ですね。


「オープン当初から最前線を常に満喫して、高みにいる、またはその上昇気流に自力で乗って、無事に到達した人」

または

「キャラクリなどで興味が出て、始めたものの、何をしたらいいかがわからずに、ひっそりとやめる」


最近は、新たな人が増えても後者のパターンに陥っていることが多いように感じますけど・・・どうなのでしょうね。

課題は山積しており、彼ら自身でも2キャラ目を作って、1から遊んでみてください、としかいえないのですが。楽になった部分も存在はするものの、「放置されている」ことが浮き彫りにさせられるはずです。

少なくとも今回の混沌では「共闘祭と銘打ったとしても、新規の人を呼ぶには至らない、既存プレイヤーのためのコンテンツ」にしかなり得ないでしょうと、まとめておきます。

「なぜ最初の混沌がよかったのか」の部分を今一度見直していただきたいと、私は考えます。遊ぶ前、遊んだ後のビフォーアフターは、まさに下の状態なのでした。期待はしていませんでしたが、偏り=バランスといい、雑な作りが目立って残念ですね・・・。

混沌を遊ぶ前の気分混沌を遊ぶ後の気分

市街地エリアは音楽がスムーズに変化し、その中で唯一NPCさんも呼び出して、気の向くままにゆったりと遊べたのが「混沌の良さ」であることを、忘れないでください。

その長所をいろいろとつぶしてしまい、残念なできばえへと変わらせてしまったのが今回の混沌であるということも、ぜひご認識ください。


PSO2は「一つ手を加えるだけで印象ががらっと変わってしまうタイトル」であることが、今回の件でも浮き彫りにさせられたはず。

同時に、それだけ可能性も秘められているというにもほかならないということ。

生かすも殺すも、運営さんたちの心意気一つにかかっているのです。


追記:運営さんは「なぜクーガーNXさんとのコラボで非難を多く浴びたのか」を真摯に見直せないようでは、今回の混沌をさらに使い回すとき、もう誰も見向きしなくなってしまいかねませんよ・・・。


『PHANTASY STAR ONLINE 2』公式サイト
http://pso2.jp/

From : lavendy | 14:30