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2012年06月13日

信じることの難しさ

あのお方が今一度、つぶやかれているのでした。


以前にもVita版の立ち位置革命の代償などで取り上げたムービー・・・。どこで見つけたのかももう忘れてしまいましたが(汗笑)、印象的な動画だった総統閣下さん。見ていて思うのは「PSOが好きなのですね」という熱い思い。今回もそれが語られているのでした。

あえて前回は結論を濁していますけど、革命の代償は「ゲーム部分だけでは勝負ができなくなってしまった時代背景」もさることながら、言い換えれば「PSOに対する自信が揺らいでしまってはいないのだろうか」ということ。

そのために人口拡大と称してはいるものの、Vita版/スマートフォン版のラインナップに加え、GCガチャンの後継となるアークススクラッチやコンプリートガチャの導入。当初掲げてた『PCがもたらす、快適かつ迫力溢れるネットワークゲームの醍醐味を味わっていただきたい』のお言葉はどこへやら。

しかし共通しているのは「手にとって遊んでもらう人を増やさないことには未来はない」という現実。すべては「大勢の方にガチャを回してもらいたい」へとつながっているのかな、なんて邪推までされてしまいます。

終焉間近ハンゲームとのチャネリングを実施とはいいますが、PSUでも通った道なのであまり驚いてはいません。実際、それでも過疎ですからね・・・。この写真が物語っているでしょう。今日のお昼のことです。つまりは「楽しくないと、人は離れていく」わけなのです。


といいますのも、明らかにPSUより開発部分でお金がかかっているでしょうにクライアントソフトが無料、最低限の部分を遊ぶためのプレイ代金も無料、そうなると「一体どこでお金を徴収できるというのでしょう?」となるわけなのですよね。

携帯機版のプレイ要素がどのようになるのかはわかりかねますが、彼らにとっての収益源は「ゲームとして快適に遊んでもらうためのプレミアムセット」か「ACスクラッチ、ACスクラッチゴールド」あたりがメインになると思われます。それでも結局価格面でも強く出てしまうのが後者のスクラッチ。

言葉だけ言い換えても仕方がないのでガチャと私は称しておきますが、つまり彼らにとって衣装目当てのガチャゴールド(金ガチャ?)を3回引いてもらう人たちが、プレミアムセットを用いて熱心にゲームをされている人がいても、金銭的な部分では実質 上客 になるわけなのですよね。これは揺るぎのない事実です。

PSUもそれで息を吹き返したようなものですし、メンズガチャンはまさか初回で打ち切りになろうとは・・・予想できたのかもしれませんが(汗笑)。このような現実が物語っているわけです。つまりは「ガチャがないと基本無料は成り立たない」、と。


・・・でも、これも結局プレイヤー側の意識の変化もあるのかもしれません。今のご時世、不況が長引きゲーム周りもいろいろと変化してしまって。どこもかしこも「基本無料」「お金は一切かかりません」などの触れ込みで宣伝しちゃうものですから。逆にこれ以外を見かけることなんてありましょうか。それで本当に経営できるのでしょうか? ・・・そんなわけないでしょうに。

「人間、一度でもおいしい思い、いい思いをしたらそこから下げようとすることはほとんどないでしょう」

と以前記しましたけど、つまりはガチャで儲ける方法を知ってしまったら、それを利用しない手はないのですよね。今回気になったのはやけにコスト周りのことをα2テストあたりの時点から口にされていたということ。


確かに「内情を知ってもらうことで自分たちの主張に説得力を持たせる」方法はありだと思います。それこそが「誠実さ」にもつながりますからね。でも、海外勢との格差も最近よく感じるわけですが、技術力の高さもさることながら、変わらぬゲーム体験、そしてガチャモデル非採用のスタイルなどから「ブランドを信じる強さ」「自分たちの創るものに誇りを持っている」部分も感じられるものです。

(PSO2のFacebook版が更新頻度下がっているらしいですけど、そんな海外の方に「ガチャおすすめですよ~!」なんて、積極的にいえたものではないでしょうしね・・・)

それと比べると、国内はもう 終わった感 がすごい印象で。E3の技術デモなどを見ていたら痛感するものです。同じグラフィックスカードで、こんなものが動くと知ったら・・・。もっとも、ソーシャル系の方々はおそらくこういったものに興味がないのかもしれませんし、向いている方向そのものが違うといえるのでしょうけど。楽しいゲームも出てはいますが、以前のような活気を取り戻すのは難しそうです。

ちなみに、こちらはUnreal Engine 4と呼ばれる、次世代のPC向け3Dエンジンとなっていますが、リアルタイムムービーらしいのです。すさまじい質感だと思います。「PCならでは」という意味を技術的な面から打ち出している、印象に残る作品でした。

どうしても私は最近のソーシャル系ゲームに見られるガチャスタイルは、なじめないのですよね。ゲーマーさんから見たら「これのせいで据え置きゲーム機の力も衰退した」といえるのでしょうし。でも、選んだのは遊び手のみなさんなのです。

日本のソシャゲ世界へ羽ばたく:日本的こだわり評価 「神撃のバハムート」北米AppStoreで1位の快挙

ゲーム自体にのめり込むことがなくなって、手軽に遊べるもので、お金もかけたくない。さらなる導線として「携帯デバイスでネットワークにつながっている」ため、「ひとりぼっちで遊んでいる雰囲気がしない」。ここが大きなポイントのはずです。

ネットゲームの長所をうまく取り込み、そんなニーズを満たしたのがSNS系なのかなと。スマートフォンあってこその世界でしょう。かつてiPhoneが「黒船どころではない、津波だ」といわれていた頃が懐かしいものです。先を見通せる人は、「今」を予測していたわけなのです。


唯一の落とし穴はムービー内にも、そして過去の話題にも取り上げてはいますけど「確率を裏で操作しないのか」という部分。PSUでは残念ながら明るみに出ていますし、コンプリートガチャも廃止になりましたから、こちらでもされる(確率を下げる)ことは必至でしょう。

つまり・・・そう。「どこまで信じてあげられるのか」。
ここにかかっているといえるのかもしれません。


ガチャ騒動の時にテレビにも何度か取り上げられていましたけど、おもしろいのは「支持する人もちゃんと存在している」ということ。SNS系がニーズを満たしていることを裏付けてもいるわけなのですよね。

「はまった人をつかんで離さない商法を構築していること」が特徴だと思いますので(AKBのCDなども類似していますよね)、ちょっとわかる人なら手を出さないことでしょうけど、のめり込むと見境がつかなくなってしまうのかもしれません。

それは同時に、熱心なゲームファンも同じことで「PSO2が大好きなんだ」という方なら、そのあらゆる要素にお金を投じることもできるものと思います。閣下さんなんて「3万円はいける」「2日でLv30にする」という、いきなりすばらしいお言葉が出ていますし(汗笑)。


今時の商法としてガチャはもはや あり な存在になってしまった印象ですから、一部がやめろといったところで、この流れはもはや止められないのでしょう。それでも私が危惧するのは「安易なお金儲けの方法ばかりに頼ってしまうと、楽しさを提供できるクリエイティブな発想ができなくなってしまわないだろうか」、と。ゲームクリエイターとしての気質が問われかねないことを恐れているのです。今の末期のPSUを遊んで、感じます。

いずれプレイヤーがどんどん増えて、アイテムラボなども話題になってくる日もそう遠くないでしょうが・・・あちらもいわば「PSUの強化システムをさらに細分化」しつつ「強化リスクを下げるための品をガチャに回した」という、課金要素をこんな形でちりばめてきたのには正直好感は持てません。指摘している点を見事踏襲してきて、「わかっていないかな」、って。

結局「武器のパラメーターを直接操作させることはなくなった」ものの、「ガチャを経由して余計に面倒くさいシステムに仕立て上げた」だけにしか過ぎません。しまいには、伺うところで「後半はかなりひどい成功率」らしく、失敗すると「驚くほど運が無いな、君は」といわれてしまうみたいですからね。もう、やる気にもなりませんのです・・・。


マコトさんのコメントにも初心者ガイドは引きました・・・w とありましたけど、確かに、あれは・・・。人によっては驚かれる方もおられるかもしれませんね。PSO2スタッフさんたちは変わった人たちが多いのかもしれません。PSUあたりからこの路線は 定番 なのかな、と私は感じていますが。さすがに新たな10年を担うだけの、スタートダッシュの爆発力はありますね。

PSO/PSUを多少なり触れた人は「友達と遊ぶことの楽しさ」をわかっているはずですし、系譜はPSO2にもちゃんと受け継がれている。だからこそムービーのように「それでも私は信じている」と、希望を含ませる訳なのです。

セガさんは、しっかりとその言葉の意味をかみしめてほしいなと思います。少なくとも、PSOの時代よりいろいろ厳しくなってはいようとも、ガチャなんて集金システム、なかったわけですから。それに頼るような姿勢はやめて、PSUで成し遂げられなかった「コンテンツを継続的に成長、発展させての『無限の冒険』」を、今こそ実現していただきたいものですね。


(たとえ過去に星霊たちの遺産で厭な目に遭ったとしても、遊び場を提供されて楽しませてもらっていることは事実なので、後はちゃんと「やるべきことをしっかりやり遂げる」ことを見失わないでほしいなと願っています)

From : lavendy | 11:37

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