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2014年08月12日

カスタムアンチエイリアシングプロファイルの狙い

補足しておきますね。


先日出しておいたPSO2におけるNVIDIA Inspectorの考察と設定例はいろいろと反響があるようですけど、誤解を招く恐れがあるところについて、お詫びと補足をさせていただきたいと思います。

まず、あの話題をご覧になるということは「少なくとも、提供しているプロファイルにおいて、何かしらカスタマイズを加えたい」意識がある方ということで私はとらえています。ゆえに「リテラシーがおありの方」と、見なします。

その上で「SLI compatibility bits」のお話の中で取り上げている 0x02C80015 という値において、あたかもマイナスイメージを植え付けるかのような表記になってしまっているような印象が拭えず、その点においてプラチナさんをはじめご閲覧の方々に不快な思いをかけさせてしまうような結果となってしまったこと、深くお詫び申し上げます。

注意事項としてGK110チップにおいては、という下りは入れていますけど、あの取り上げ方では誤解されかねない、ということでまずここに謝意を示しておきます。申し訳ございませんでした。そのため、当該文章は本来なら撤回するのが望ましいかとは存じますが、

私の環境においてはあの内容が事実であり、回数を重ねても得られる結果は同じであることから、該当箇所に本文へのリンクを張ることで、補足とさせてください。その点はあらかじめ、ご了承いただきますようよろしくお願いいたします。


前提として自己責任という名の免罪符がついてしまいますけど、あのプロファイルはいわば私にとっては試行錯誤を重ねての設定書となっており、「単に設定値を組み合わせただけのプロファイル『ではない』こと」は、ちゃんと調べられた方なら把握できると思います。

といいますのもすでにお気づきでしょうが、覚書も一とおり記しましたけど、大半の方はあの文章などに目を通すことで「よりよいアンチエイリアシングはできないものか」とにらまれると思います。

が、つい先日、とあるページを見てみてよ、といわれて参照したところもあるのですが・・・(中身はいいません)、今回の件と共通していえることは「みなさん、クライアントをほぼ信用しているから」こそ、気づけない事実もあるのかな、と。


私はこのあたりからして普通でない考え(=クライアントを最初っから信用していない)をしていることから、大半の方とはあわないと思います。ですが、熱心に遊ばれている方であれば、うすうす気づいているはずです。

起動時の表示バグ例起動時の表示バグ例エラーNo.663 ログイン情報取得失敗

一例を挙げますと、シェーダーのクリエイト、セットアップでしょうか。こちらは鏡音リン・レプカさんの表情ですけど、いかがでしょう。通常は左のような、黒い部分がしっかり黒として出るのですが、7回に1回程度の割合で、中央のような灰色がかった表示になることもあります。これはプロファイルを適用していようが、いまいが、私の環境では再現される症状です。クローズドベータテスト時点から、ずっとです。

かと思えば、エラーNo.663のようなログイン情報取得失敗のエラーメッセージも現れるようになっています。これはDDoS攻撃以降見かけるようになり、PSO2のネットワーク内で何か問題が起きているのか、アプリケーションの処理上どうにもならないのか、あるいはこの問題を解決するためにクライアント改修の工数を増やすよりは、アプリケーションを再起動してもらうのが適切なのかetcetc...、いろいろ読めますよね。

(分割アップデートファイルを手動で消してください、と呼びかけられるくらいですしね・・・)


それましたが、色が変わった状態の時に遊ぶと一部処理が重たかったり、カクつきが多くなったり、ロビーでのちらつきが普段よりひどくなったりと、まるでいいことがありません。そのようなときはどうするのか? そう、PSO2クライアントを終了し、再度立ち上げるのです。最悪、PC再起動も踏まえて。

他にもきっと遭遇されたことあるはずです。ログイン直後やブロック移動の際、キャラが初めて読み込まれる瞬間、異常に画面が重たくなってロクに動かせなくなる症状。ファルス・ヒューナルさんと戦うときに、ヒューナルさんが全く現れなかったりですとか、音楽が崩れてやかましい印象になってしまうときなり。

タイトル画面に戻っているのに同じく音楽が変わらない、あるいはすでにセレクト時になっている。ルーサーさんが永遠に宙を回り続ける(これは一度限りでしたが)etcetc...。esも同じことなのですが(バータが敵さんを貫通しなくなったり、ギ・バータでとどめを刺すとリザルト表示に移行しなくなるなど)、あら探しをすれば、何個出てくるかわかりません。


そういった状況を踏まえ、どこかの言葉で 厳選 なるものがあるそうですが、厳選というよりも「クライアントを『正しく起動さえできていない』症状が散見される」。言い換えれば、「厳選以前の問題」でしょう、ということです。

なので、カクつきが云々~という話も、「クライアントが絶対だ」という考えがあっては、そこから離れた発想が持てないと思います。私は「クライアントは、ほぼ信用できない」と考えているからこそ、それに応じた対処をし、自分なりに快適に遊ぶための術を見つけている、というだけの話です。

(カクつきの場合は、グラフィックスにおける処理面、通信遅延などによるラグの面、データ読み込みのプログラムの面etcetc...。あらゆる部分にカクつきの要因が含まれているものと考えられ、徹底的にトラブルシュートをするとなるとPC環境や、通信機器=ルーターのセッティング、セキュリティソフトの割り込みやCPUのリソースなども気にしなくてはならないことでしょう。

あのムービーのなめらかさは「それらをすべて克服しているからこそ、実現される映像」なだけです。プロファイルを読み込めば、みなさんがそれになれる・・・わけではありません。

要するに「簡単に解消できる問題ではないのですよ」、ということです)


プロファイルはそのような、グラフィックスの面において「私においてはこのようなセッティングをすることで、快適に遊べていますよ」といった内容にまとめているだけであり、必ずしもそれが「すべての環境で、あらゆる万全な動作を保証する」というものではありませんし、そのあたりは察してくださっているものと思っています。

32xCSAAを設定しないのも「私にて設定しているビット値では、正しくかからないがため」ですし、アンビエントオクルージョン・ビットを末尾0Eから30に変えたのも「髪の毛に線が入るという声が多いからこそ、濃さよりそちらを優先した」だけの話です。私では記してきましたように、わざわざ髪の色を変えたり、影響のない髪型にするなりで対処しているわけです。

ですので、あのプロファイルは「単純に、負荷に応じたパラメーターを割り当てている」のではなくて、「クライアントの不具合をも見据えたセッティングにしている」というのが、狙うところです。ですので、単に負荷やそれに応じたパラメーター、といった表面だけでとらえられてしまうと、本筋からそれてしまいますのでご注意ください。


そのあたりを明かしていないのは、「試行錯誤していくうちに、何がいけないのか、どこに問題があるのかを、ご自身で探してもらいたいから」。ゆえに「示しません」としたのもそれが理由です。手を加えるというのは、「そういうこと」なのですから。

私としては「手間や面倒を省きたい方は、プロファイル、いかがでしょうか。簡単お手軽に、画面が綺麗になりますよ。快適に遊べますよ」、と提案しているのです。

それでも性能面などで折り合いがつかず、正しく動作しないという場合にご自身で探求するのはもちろんありでしょうから、そのようなときにあれらの文章を活用していただければと思い、記したわけです。本来は、予定していませんでしたしね。

軽くする設定を割愛しているのも、付属のテキストファイルに「entryプロファイルでも重たいようであれば、素直にクライアントのオプションで設定しましょう」と書いていますよね。つまり、Inspectorでいじったところで、画質改善の目処を立てられるとは思わないがため、です。そこに時間をかける必要は、ほとんどないとは思います。


同時に、私なりには相応の値を調べてきてはいますので、「その結果得られた事実」については揺らぐことはないと思っています。いっておきますけど、私自身に「自信があるわけではございません」ので、そのあたりはお気をつけくださいね。

「ビット値を今後更新する予定がない」判断を下したのも、「もしもこれ以上の値が見つかったとして、それはどれほど今の値よりも優れているのか」といった観点で見た場合、「おそらく、大差がつくようなビットはもはやないのでは」、と考えています。

それはPSUから解像度が1.5倍にふくれあがったPSO2においても、現状提供しているプロファイルの負荷率というものは、ほぼ適正な範囲にまとまっていると考えているがためです。値を探し出した当初は、この2~3倍は負荷がかかっていて、とてつもなく重たかったのですよ。いうなれば「x60以下のカードはお断り」状態でしたから。

何より、プロファイル=礎となるものが、頻繁にころころと値を変えるのはいかがなものでしょうか、と考えていますし、PSO2クライアントが本当に心底信頼置けないといっているようなものを示すだけになるのでは、という思いもあり。

あとは、これ以上時間を費やしたところで、大幅なパフォーマンスアップはそう見込めないだろうと思っていますので。そのため、自分としては「現状の値が、ほぼベストに近い、ベターな値でしょう」と考えています。


そうであってもたとえば、extremeプロファイルにアンビエントオクルージョンを適用し、マイルームなどに入ったとしましょうか。

すると、私の環境においても設定しているテーマであったり、配置しているルームグッズによっては、それが画面内に入った瞬間、「とてつもなく負荷が高まる=カクカクし出す」ような症状は、何度も目の当たりにしています。

「そんな状況に陥るものが、本当に正しい値なの?」と思われるかもしれませんが、そのような見方でとらえた場合、確かに適切なものではないことでしょう。ですが、落ち着いて考えてみてください。


それは「『特定の状況』によって、そうなっている=負荷が異常に高まっているだけ」ですよね。であれば、マイルームから出た、ロビーなり、フィールドなりは、いかがですか? ほぼ、問題なく動くこともあるはずですよね、きっと。

オープン初期など、プロファイルをその当時から使っていらっしゃる方でしたら、あのベイゼさんと遭遇しただけで、猛烈な処理落ちを体験されてはいませんでしょうか?

後に開発さん側にてオブジェクトの最適化を図ったものかと思われ、劇的に改善しましたよね(おそらく半透明処理などでしょうが>どうにも2Dオブジェクトのイレギュラーケースのような気がします>エフェクトなどを鑑みても)。


となると、ビット値の問題というよりも、PSO2クライアント側に何かしらの問題が潜んでいる、と考えるのが、自然ではないでしょうか? と、私は考えるわけで。もちろん、これはクライアントだけの問題とは限らず、ご自身で構成されているぱそ子さんの環境なり、考える部分はいくつもあります。

そしてそのextremeプロファイルにおいても「特定条件を除けば、ほぼ使える」ということと「重すぎてゲームプレイには使えない」けれど「撮影時にはエイリアス皆無な、綺麗な画面で撮影できる」、と考えられれば・・・

「必ずしも『完全な値を求める必要』なんて、『ない』のではないでしょうか?」

「クライアントが『完成されている』のであれば、話はまた別ですが」


・・・上記を踏まえれば 0x02C80015 の如何についても、その環境で得られた値であり、あのような記し方をするのは適切でなかったと、反省しています。申し訳ございませんでした。今後はより一層、注意をしていきたいなと思っています。


そこまで突き詰めて考えるとなると、本当にひとりひとり、個別に問診を行って、トラブルシューティングをするご覚悟がなければ、到底満足いく環境なんて構築できませんよ、と。

その前提を中には忘れてしまいつつ、私はこうだ、ああだと記し合っているのが、他ならぬ本家のドライバーフィードバックページでもあるわけなのですが。なので、トラブルシューティングというのは非常に大変な、熟練の業を要する部分でもあるのです。

プロファイルにおいていえば「アップデートが来るたびに、毎回OSごとクリーンインストールをし、綺麗な環境で検証しましょう」といっているようなものです。さすがにそこまでやる手間暇は、かけられませんので。

コメントに個別にあった分は回答はしていますけど、このページはお察しの通り、パソコン教室でもありませんし、トラブルシューティングのサポート窓口でもありませんからね。いじるということは、それくらいすべてご自身でなんとかできる、という意思の元、操作していただきたいと考えていますので。


また、アンチエイリアシング・ビットにおいてはたとえば「アップデート後、全く働かなくなった」といった事態に陥るようであればもちろん再検証などはいたしますけど、SLI compatibility bitsにおいては、私自身SLIをやる予定はこれっぽっちもないため、今後HDMI2.0出力対応のカードが出てデュアルGPUでなくなってしまった場合、値の検証をすることはかなわなくなります。

そのようなときはどうするのか? そう、環境を有する人たちで意見交換をしあい、理想とする環境を追い求めていただければなと思っています。


私は私で独自にやりますよ、としたのは、
「誰にも面倒や手間をかけさせたくない」想いから。

それ以外の何物でもありませんので。


∮ ∮ ∮

・・・ですので、プロファイルの意味は、設定値だけではなく、現状クライアントが抱えている問題をも見据え、この組み合わせならとりあえず問題は起こらない、ないし起きたとしても無視できる、遊び方で許容してもらおう、などの基準で選定しています。

重ね重ね記しますが、「100%絶対的なものでは、ない」ものです。ただ、膨大な試行錯誤を経て定義している値ではありますので、よほどのことがない限りは合致するでしょう、問題なく使っていただけるでしょう、という思いを込めて公開しています。

更新時に問題が起きた際はその時のコメント欄に注記など入れてくだされば助かりますし、それ以前にトラブルシューティングの基本は「問題が起きた際は、まずはすべて初期値に戻すこと」、からはじめなくてはなりません。

戻してもその問題が起きているのであれば、プロファイル以前の問題になってしまいますしね。ゆえ、このあたりを「厳密に、解を出す、ただす」という考えは、私にはありません。


そう、「クライアントを信用していない」人ですから。
その上で完全な値を探すというのは、土台からして無理な話なのです。


上記から、この値以外にいいものがあるということでしたら、ぜひその値を探し出した人たちで、It-tellsさんのコミュニティーなり(見られてはいないのですが・・・検索でもう上位に出てきていますよね)、他の掲示板、チームなりで議論していただければなと考えています。

影品質5で16xSを実現する際にはmyuさんやヅネさんをはじめ、大勢の識者さんたちのご意見を賜り、非常に有意義な、そして参考になる情報を交わせてよかったなと感じています。その上で導き出された値について、さらなる討論や議論が必要ということでしたら、

・・・その先は、みなさまにおまかせしたいなと思っています。


その際にプロファイルを改修した方がいい、といったご意見があれば、ぜひいただければ助かります。検証の上、反映させていただきますね。


補足:海外のビット値集はもちろん、「それを見て当てはめた」ワケではありません。Diablo IIIから錯誤を重ね、できた値を海外のサーチエンジン・・・AltaVistaなりにかけたら、ヒットして知った、といった流れですので・・・。それで裏付けをとった、というわけです。

今ではもう、みなさん知ってしまったわけで、PSO3なりが出るのであれば、そのときはかなり楽になりそうですよね。次回作があるのであれば、もうDirectX 9ではなく、12でお願いしたいものですが。にはは。


『PHANTASY STAR ONLINE 2』公式サイト
http://pso2.jp/

From : lavendy | 16:00