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2013年03月15日

時間を渡りし者 ~ マターボードに思うこと

マターボード3枚目、コンプリートの称号ですが・・・。


ACスクラッチ購入メニューのバナー画像が表示されない

マターボード10枚目、11枚目を入手後にショップエリアに入ると画面が暗転

その前に、不具合の問題ですが・・・未だにカタパルト着地時の視点強制リセット問題や、マイルームの空の表現などが修正されておらず、不具合報告を本当に見ているのかどうか、気になるところです。これらは以前まで全く問題がなかった事象で、私としてはVita版サービスインのために変わってしまった内容のように思われます。

カタパルトの問題だけでも腑に落ちないどころか、マイルームの空って、これはどうなのでしょう。みなさんのところでは起きないのか。Ship07固有の問題なのか、あるいは私単独なのか、はてはクラシック・テーマの問題か、シーナリーパス・森林の影響なのか。いずれにしましても報告をして無視されているかのような対応にはあきれます。画像も添付しているわけで、明らかにおかしいと感じていただけないあたり、どうなっているのか気になります。

視点リセットの問題は、Vita版でもカメラ位置を変更できるオプションがありますけど・・・何ともお粗末で場所を移動するたびに毎回リセットされるため、その都度設定はあり得ないわけですよね。どなたかコメントにも残されていたような気がしますけど、本当にご自身たちで遊んだ上でこの仕様としたのか、げせないものです。この設定はもはや「永久保存」すべきでしょう。オプション扱いなわけですし。

PC版においてはVita版の影響でこうなったのか、あるいは「仕様変更」をしたのか。ちゃんと記してほしいと思いますね。というよりも、これで仕様変更は明らかにおかしいとしかいえませんけど・・・。バグはまだまだ残されているようで、取り除ききれるのか、注目されます。

ACスクラッチのバナーが現れないなど「商売する気はあるのですか」というレベルのお話ですし、マターボードを進めましょうという割にはそちらに不具合が残されていたり。なっていないとしか、いえないのですよね・・・。

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マターボード進行キャンペーン第2弾

解除できない称号そして、今回記しておくのが・・・マターボード。オープン当初から不評が集まりすぎてしまっている本内容、私でも遊んでみて、何かいいところはないか、フォローできる部分はないかなと探していましたが・・・残念ながら、こちらについては擁護できる部分がほとんどないように感じます。

よく4Gamerさんのレビューで「ストーリーがなっていない」「文章・科白が稚拙すぎる」「これがPSOの後継作品なのか」と不評たらたらになってしまっていますが、少なくとも私はお話の面において、取り立てて悪いとは思いませんでした。

こればかりはいわばテキストの文章、台本に納得いくかどうかにつきますから、不評=自分にはこの話が合わなかった、というだけの話でしょう。とはいえ、ある程度の人たちに満足させられるお話を提供できてこそプロのクリエイターでもありますから、ここはがんばってほしいところでもあります。

(あまりたとえるものでもありませんが、かの大作RPG・FF13でさえストーリーはお気に召さなかった方、多数いらっしゃいましたしね)


・・・私が大きな問題だと感じたのは、「前作PSUよりも遙かに『やる気を削がれる仕組み』」にしてしまっていることが、一番の失敗ではないでしょうか。

それも、ことあるごとに何度も記している「『細分化』を『単なる水増し』」にしてしまってはいないだろうか・・・言うなれば「安易な延命措置」、それにつきます。


PSO2はお話を進めるにしても、このマターボードを同時進行させる必要があります。というのも、ボード上にある「お話の断片」を拾い集め、それらをつなぎ合わせて一つの話を形成する・・・そのようなスタイルをとっています。ガイド役のシオンさんがおっしゃる「偶時を拾い集め、必然と為す」、そのものです。

かなり昔ですが、ゲームブックと呼ばれるジャンルの中で・・・お話の最中に選択肢があり、その選んだ選択肢によってページが分岐していく・・・それをどんどん繰り返していく、というものがありました。

確かに読んでいるうちは気にならないものの、終わった後楽しかったか・・・といわれたら、あまりそうでもなく。単純に読み進めるのが面倒な本でした、という品に成り下がっていたように感じます(ゆえ、今ではあまり見かけることもないのでしょうね)。

なぜなら、あらゆるページをあちこち移動するのに手一杯となり、お話を読んでいるといった気分になりにくいのですよね。何かあるごとにページをめくる。この反復試行が受け入れられない人には最後までたどり着くこともかなわないでしょう。「ゲーム」ブック、ですからそれはそれでありでしょうけど。


8枚目のマターマターボードはそのお話をなす断片=マターを取得し、そのイベント・・・イベントフィールドと呼んでいますが、ショップエリアなり、フィールドなり、いろんなところに点在する人物・事象に立ち会いインタラクティブムービーを見る。その繰り返しでお話をかたどるのですが・・・。もう、面倒以外あり得ないんですよね。これ。

なぜなら、1枚目、2枚目あたりはまだいいものの、3枚目以降はマターの数自体が増え、キーマター自体を直接参照しにくくなるような設定を施したり。今は改良されて多少よくなりましたが、昔は一つ一つしかマターを調べることができず、そのマターを探したらクエスト破棄、など手間がかかりすぎるのですよね。

改良前、マターが出るかどうかは「完全に『運』に左右」され、ひどいと何十回対象のエネミーさんを倒しても出ないこともしばしば。不評がたまりにたまったため、「一定回数撃破したら達成したことにしましょう」、と緩和されましたけど。

その必要数がまたもや見当違い。ボスさんを10回以上倒しましょう、ってどのような思考回路をしているのやら・・・。特定の凶悪エネミーさんに対しては20匹以上とか。それも、マター一つに対して、ですから。さらにはマターが数え切れないほどある・・・考えられますでしょうか。


これはあんまりでは最近追加された11枚目など、嫌がらせとしか思えない「レアエネミーさんをマターに仕込む」ようなことまでしてきました。運がなければなせない業です。しかも一度で出るとは限らず、そのマターが何個あるのか・・・ご自身で確認していただければ。

とどめはそれらがすべて、現状最高難易度の「ベリーハード」のみでしか、レアエネミーさんは現れませんので・・・推して知るべしです。誰がストーリーを進めたくなるのでしょう。マターの6枚目以降はそういった要素が多く、重複するボスさんもいますので・・・異なるマターボードも同時捜索可能にしてほしいものですね。緩いといわれればそれまででしょうが、それでもプレイする人はどれほどいるのか、気になります。

(なお、ストーリー自体は困難すぎるものを突破しなくても、ある程度進められますのでご安心を。あくまで「コンプリート」を目指される方には、そのような試練も待ち受けているということです)

そうこうしている間に「あれ、今自分は何をしていたんだっけ?」という気持ちに立ち返らされることになり、結果「ストーリーを読んでいる」気分からも冷めさせられているのですよね。そう、もはやお話なんてどうでもよくなっているのです。

実際の小説でも同じことでしょう。続きが気になる、読みたい、というときには一気に読んでしまう人が多いはず。そこにこのシステムから水を差されて、「さあ、続きをどうぞ!」といわれても、「あっ、そう」・・・で終えてしまう人が多いのかもしれません。ましてや、そのお話自体に興味もわかないというのであれば。


さらなる難点が「インタラクティブムービー」にしてしまったため、環境によってはまさしく「声だけがんばっている」ようなムービーにもなりかねないのが厳しいところ。簡易描画設定の1などで鑑賞するとどうなることやら。それこそ「PSU未満」にもなりかねない危険性をはらんでいます。次世代を名乗るPSO2がこれでいいのでしょうか。

本サイトをご覧の方には釈迦に説法でしょうけど、たとえぱそ子さんがしょぼかったとしても、ある程度は自分で設定を煮詰め、納得いく画質、動作速度などにまとめあげることができれば、そんなに不満を覚えることもないはずです。ただし、今回はあらゆる環境で動かせるようにと、見栄え無視(シェーダー:簡易)の設定もあるわけです。

こうなってしまうと「面倒が過ぎるマターボード」、「必要ともしないレアもどきアイテムの収集」、「チープなグラフィックス」、「使い回しのモーション」、「つじつまの合わないストーリー」etcetc...欠点しかみえてこないわけですよね。言うなれば「キャラクターだけが唯一の取り柄」にとどまってしまう、と。

少なくともそれらが「一発でわかる」のであれば、「単にできの悪いストーリー」として片付けられたことでしょう。ですが、余計に評価を落としているのが「それらをさらに バラバラ に仕立て上げたシステム」なのではないでしょうか。


画質については・・・例として、ナベリウスに降り立つオーザさんのワンシーン、あなたはどちらが没入しやすいでしょうか。・・・こういったところでは「画質」も十分「ストーリーの魅力を引き立たせる一つの要素」となりうるわけです。

左の設定1ではPSU以下のように感じ取れてもしまいかねません。味のある?グラフィックスだとは思いますが。右は設定5に紹介しているアンチエイリアシングをかけた画面です。これだけ違いが出るのです。

昔は3Dグラフィックスではなく平面画のドット絵でしたから、声であったりその場の情景であったり、すべて想像力で補えました。ユーザーの思い通りの姿となっていたわけです。それが現在はムービーで、フィールドで、当たり前のような姿で現れます。

事実としてゲームのおもしろさや楽しさにグラフィックスは直結しませんが、このようなイベント、ストーリーを描写する際は重要な要素となるはずです。ましてや、PSO2はアバターゲームとさえいわれるくらいなのですから。

究極のキャラクタークリエイトもこの下地があってこそ。豪華声優陣による熱演も、右側のグラフィックスがマッチしやすいのではないでしょうか。もちろん左側を否定するつもりはありませんので、その点は誤解なさらないようにお願いしますね。

簡易描画設定:5の場合簡易描画設定:5の場合

酒井さんははじめ「レアアイテムを探す喜びを疑似体験してもらうための手助け」として、マターボードをデザインしたと話されていたと思います。しかし、実際のプレイヤー側の反応としては「何で話を読み進めるのにこんなに面倒なことをしなくてはならないのか」、「自分がほしい、探したいものでもないのにそれをレア探しと呼べる?」、「マター以外にもアークスクエストでイベントが発生し、話の脈絡がなくなってしまっているように感じる」と。

極めつけは、数多の準レア扱いのアイテムですが、確かにマターボードの6枚目以降はそのもの自体が結構しっかりとしていたり、付属する特殊能力もいいものがそろっているため、常用できる品になってはいます。ですが、それもこれも「自分が狙ってほしい品」でなければ、結局「使われることもない、倉庫行きの品」となってしまいます。

そこで酒井さんはきっと「これだけいい特殊能力があれば、ご自身の愛用の武器に追加することも可能でしょう」として、無駄が一切ないと思われたのかはいざ知らず。・・・言わずもがなですよね。そう、ドゥドゥさんです。

彼が間違いなく愛用の武器もろともへし折ってくれることでしょうから、お金がたんまりある人以外は無縁の品となることでしょう。ましてや、スロットが3/4ともなれば尚のこと。まず成功しません。存在理由が問われかねません。

・・・すでにユーザーショップで、高性能であるにもかかわらず1050メセタで投げ売りされているのが実態といえましょう。Ship07は過疎サーバーといわれていますが、それでいてこの状況です。悲しくなりますよね。せっかく用意した仕組みが、受け入れられていないわけです。


私はアイテムラボのひとりごとのところにも記しておきました。「これに関わるとロクなことがないはずだから、しないことをおすすめします」と。もちろん、一個人の意見ですから倣う必要もありません。武器よさらばの影響も大きいです。

ですが、利用された方は不愉快な思いをされたこと、きっとあると思います。私が使うのは、通常武器の属性値をあげる・・・くらいです。今はもうやっていませんが。特殊能力追加はちょこちょこっとだけやりますが、1スロットだけですのでぬるいといえるのでしょう。それでさえ失敗の嵐ですからね・・・(一つ追加で60万メセタ以上消費とか尋常ではありません)。

「それでもゲームだから」と、積極的に、ポジティブにトライされる方もいらっしゃるでしょうから、その子細云々に言葉を挟むことはいたしません。あれこれいわずとも、何よりの答えは公式サイトに記された「アイテム強化失敗時のリスクを減らして欲しい」の一言に、集約されているはずですから。先日のムービーにはちらっと 強化スキップ(+7) なる、また物議を醸し出しそうな品も出てきそうですが・・・。


遊ばれた方なら感じているでしょう。強化にかかる費用は1月末あたりで引き下げられた様子も、今度は成功率自体が下がっている印象がある、と。そう、総じての成功率は変化させていないのでは、あるいは悪化しているのでは? ・・・と。

こんなことでストレスをためたいとも私は思いませんので、ゆえに強化は一切行っていません。PSUでの最大の失敗といえるでしょうに、何事もなかったかのように繰り返す姿勢は辟易するばかりだからです。武器が折れなくなったのは、彼らなりの譲歩、努力のたまものなのかもしれませんが・・・。

そしてレビューにもある「強くなくともクリアできる」ことが物語っていると思います。強化が必須でないことの緩さにもつながっていれば、がんばってした人から見たら納得しづらい部分ともなってしまうのでしょう。このあたりの共存は難しいところがあるように感じますね。ゲームデザインの破綻している部分が露呈されるわけです。


一つの例として、ピザを味わうときにはその土台となるクリスピーの種類や上に乗せられたソースやトッピング、そして石窯などでの焼き加減などがおいしさ、味わいに影響するわけですが、ただでさえ土台が薄い状態でひきに引き延ばし続け、薄くなりすぎたものをさらに分割し、トッピングをし・・・。一体、どんなお味になるのか。後はご自身の想像にお任せします。

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長くなってしまいましたが、いいたいことは「細分化させるメリット」が全く感じられない・・・PSUから散々言われていることが改善されていない。そして、今度はPSUにもなかった「ストーリー部分の小分け」をしてしまった結果、まとまりがないように感じられるのは残念。私としては現状「PSU未満のできばえ」とまとめておきたいと思います。

ストーリー自体はライトノベルを読める人なら、「まあ、こんなものかな?」で済ませられるものと思われますが・・・PSO2は昔から遊ばれている方、いわば年齢層が高めの方も多いはず。となれば、それだけ見つめる眼も厳しいものとなっているはずです。

その目算が外れてしまったことが、今回の不評につながってしまった大きな理由なのではないでしょうか。


安易に水増ししようとしたツケがここに現れているのでは、と感じます。いいところを取り上げたいと思う私ても、さすがにマターボードはおすすめできませんのでした。

今更キャンペーンをしてマターボードを進めましょう、といっても。8枚目をゲットする大変さを彼らがわかっていないからこそ、Vita版スタートのプレイヤーさんを顧みない施策ができるものなのかなと感じてしまいます。

これらを埋めるためには毎日数時間、丹念に遊ばないと無理なはず。3週間で到達できるのか、気がかりです。正直な話、もう期間限定ではなくて「達成したらプレゼント」の方が、気前よく見えるのは私だけでしょうか。


・・・と、いった感じで、酷評が増えてしまいました。気を害されてしまった方は申し訳ございません。

それでも評価しているところは、キャラは十分たっていると思います。後はそれらをうまく動かせるのか。お話は簡潔にまとまっているか。複雑にするならそのバックグラウンドはしっかり描かれるのか。いろいろ必要になるところもあるでしょう。


会えて、よかった今回多くの不評につながっているもう一つの理由として「理想とするムービーが楽しめなかった」という方も、きっといらっしゃると思います。

本サイト、画質どうのこうので語っているところもありますけど、元々PSUもストーリーが気になって、最後まで読み進めた人でもあります。あちらも序盤は主人公=プレイヤーが空気といわれていましたけど、最後はなかなか見所のあるシーンの連続で、感動した人ではありましたから。

PSO2がそうなるのかはいざ知らず、誰もフォローしていない? ストーリーについて、マターボードを酷評した分は・・・今後ちゃんと追っていきたいと思います。何よりも、自分用にといった位置づけですが・・・(汗笑)。頭、よくないものなので。一度すべて書き出して整理しないとわからないのでした。


最後に、ゲームブックのお話も含め、今回の話題はこちらのまこなこさんにも似たようなものがありましたので、記しておきますね。思うところは同じようでした('-'*)

ゲームとゲーム性と、ゲームらしいゲームとは


『PHANTASY STAR ONLINE 2』公式サイト
http://pso2.jp/

From : lavendy | 10:15