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2011年09月01日
続・PSO2 スペック ~ 前編
αテストを通じて感じたことは・・・。
「PSO2 スペック」の検索語句は2月に話題を出してからじわじわとアクセスを集めていたのですが、急伸したのは6月末頃から。そう、αテストの当選者発表直後から調べられる方が増えたみたいなのです。
そうして7月は最後の1週間(ブリーフィング直後)で2千近く、8月はのべ3400あまりのアクセスがあってびっくりなのでした。記しているとおり、PSUの話題は100もいけば御の字ですので・・・(汗笑)。でも、PSUの良さも再確認できた部分はあり、「方向性の違い」みたいなものを感じましたのです。
初めてPSO2からパソコンゲームに入られる方、関心を向ける方、様々おられると思いますけど、このサイトはできるだけ移行をスムーズにできるように、公式サイトだけでは補足しきれない部分を自分なりに、と。ちょこちょこ記しているつもりです。
国内はほぼコンシューマーゲーム機・・・PS3やXbox360、Wiiといった据え置き型ゲーム機が主流です。ぱそ子さんで遊ぶという風習がまるっきりないのです。その中で割とコンシューマー向けだったタイトルをPCオンリーの路線にするわけですから、かなりの冒険ですよね。ましてや、PSOの名が冠されるだけでプレッシャーは相当なもの。
α版のできはいかがなものかと最初は半分不安でしたが、遊び終えて感じたことは「PSOともPSUとも異なる、新たな方向性・可能性を探っているのかな」、と。操っているだけで楽しく感じられたのは久々のことでしたので、この直感を信じるなら・・・PSO2はいいタイトルになってくれそうです。もちろん、PSUで失敗した部分が数多くありますから、それらを真摯に反省し、活かせるかにかかっていますけど・・・唯一の懸念材料なのです。
・・・それましたね。皆さんこの語句で気にされるのはPCの映像面周りでしょうから、私なりに感じたことを記しておきたいと思います。ただ、α版は最適化が済んでいないらしいので、実際はこれよりも改善は図れるのかもしれないということ。FF14みたいに最終的に3割程度性能が上がればいいのですが、はたしてどのあたりに落ち着くのか・・・気になるところです。
では、PSO2のオプション画面で判明した項目を記しておきますね。先日「朗報がある」と伝えたのは、公式サイトにある推奨動作のスペックを、より柔軟に変更できる仕組みができてはいたため。端的に言えば「より低い解像度を従来通りサポートしていた」ということです。
◆ ◇ ◆
△PSO2 α版 オプション項目▽
~ランチャー設定項目~
・簡易描画設定:1~5
・画面解像度:640*480~1920*1200
・フルスクリーン/ウィンドウモード(切替式)
・テクスチャ品質:圧縮・通常・高品質
・シェーダー品質:簡易・標準
~ゲーム中変更可能項目~
・描画機能(On/Offのみ)
--エフェクト光源設定
--地形光源
--ブルーム処理
--被写界深度
--ブラー
--ライトシャフト
--アンチエイリアシング
・影設定
--影品質(1~3)
--影描写対象(On/Offのみ)
・自分のキャラクター
・他人のキャラクター
・その他のキャラクター
・エネミー
・オブジェクト
・表示設定
--詳細モデル表示数(5~50)
◇ ◆ ◇
項目としては以上のようなものが並んでいますが、結論から話しましょうか。
☆ハイエンドなあなたへ:現時点ではCore i7 2600(3.9GHz) + GTX 570(Core 810MHz/Shader 1620MHz/Memory 4020MHz)でもフルHDが60fpsをキープできたことはありませんでした(PSO2でのオプション類をすべてオン(詳細は後編で)。特に人の多いロビーはあっけなく落とされます>PSUも昔はそうでした)。
フィールドでもナベリウスの細かい草木や水辺、シームレスウェザーによる降雨の表現で60を割り込むことは多々あります(溶岩洞窟のアムドゥスキアがまだ軽めかもしれません)。ひどく低下したところは30未満も確認しました。私の環境はこちらに記しています。
★初めて触れる方へ:もしもPSO2が年内始動するようなら、新しいグラフィックスカードは今年に出ない公算が高いのです(後編の最後に紹介しますね)。PS2並の画質でいいとしても、動き・品質ともにもったいないものとなるかもしれません。
私の基準はかなり厳しめに見積もっていて、「もっとも動きの悪い状態(=最小フレームレート)で60fpsを割り込むようなら、それは処理落ちとみなします」としていますから、よっぽど気にされる方以外はこれ以降の文章を読まれる必要はありません。明日記す後編のまとめ部分だけお読みください(汗笑)。
物好きさんは以降も読んでみるといいかもしれません。参考になればいいのですが・・・。
では、順にあげていきますけど・・・簡易描画設定というのは明日の後編で紹介しますが、各描画設定をまとめて変更・調整をかけるものです。申し訳ございませんが各々の対応表はその設定値を保存し忘れているためすべてを思い出せるわけではありませんが、要は「細かいことはさておき、5段階で大まかに画質を調節できるもの」とお考えいただければ。
しかし、こちらで最高の5にしても、「アンチエイリアシング」だけはオンにならないのです。それほどまでに、アンチエイリアシング=ギザギザを消すテクノロジーはパフォーマンスロスの源になりかねないと判断されたのでしょう。
(ないし、私が見た限りでは肝心なギザギザの目立つキャラクタの周りの部分がほとんど効果なく、除去できているようには見えませんでした。見栄えが変わるのはフィールドにある草木などの細い物体などに対して、です。このあたりは明日記しますね)
続き、一番スペック面で影響を与えるのは画面解像度といっても過言ではないでしょう。
解像度は言うなれば「決められた範囲の中に、どれだけ細かく点を打ち込めるか」といったもので、前回にも「昔の携帯と今の携帯」なり「iPhone3と4」ないし、年末では「PSPとPS Vita」との違い、と表したことがありますが、つまり「画面のサイズが同じでも、その中にたくさんの点を打ち込んで表示できると、よりなめらかな美しい画面へと変わる」と考えていただければわかりやすいと思います。
そのドットの数が当初の推奨値では「1280*720」と呼ばれる、ハーフHD=標準ハイビジョン画質を基準にしていたものなので、私は「相応に敷居が上がる」と記したわけですが、今回のα版では640*480という、PS2や現在のPSUクライアントでサポートしている解像度もそのまま載せられていました。つまり、そのあたりで動かすのであれば確かに「今あるパソコンでも動かせないことはない」でしょう。
しかしながら「画面のレイアウト、表示サイズはフルHDの1920*1080に最適化されていた」ため、その等倍縮小となる1280*720のハーフHDはないと画面表示が苦しく、狭いものとなってしまいます。そのくらい情報表示量=ウィンドウ数などが多くなっています。
それに、せっかく新しいゲームとなるのに640*480で遊ぶと、こちらも後日記載する 究極のキャラクタークリエイト で、とことんこだわって創り上げたキャラクターさんが、きれいに表示できなくなる、ぼやけてしまうといったデメリットも出てくると思いますので・・・。お友達さんをきれいに見てみたい、という方もおられるでしょうし。
(なにより、Windows 7が本当は640*480の表示モードを隠蔽していたりします(最低は800*600))
いうなれば、3年前あたりの携帯電話の液晶画面でその800*600くらいの解像度はすでに持っていますから、「その密度のまま液晶モニタに引き延ばす」と、どうしても点同士が大きくなり、間延びしてしまうのです。ゆえ、PS2やWiiのゲームなりを大画面テレビに映し出すとぼやけてみえるはずですが、それが理由だったりします。もっとたくさんの点があれば、そうなりにくいわけなのです。PS3やXbox360はHD品質あるのできれいにみえるわけですね。
私が遊んだ感じでは、セガさんの話される1280*720はやっぱりあるといいでしょうね。その大きさで、各種パラメーター/ウィンドウなどがきっちりときれいに収まっていましたので。それより小さいとなるとどこかで重なったりなどして、一覧性・視認性が悪くなりかねません(今後どのようにされるかは不明ですが)。
ウィンドウモードにするか、フルスクリーンモードにするかはお好みで。人によってはゲーム中にも ながら 操作をされる方もおられるでしょう。私はそういうのが苦手なので、事情がなければフルスクリーンにします。46インチもあると、ゲーム画面に没入しやすいからなのです。なにより、これこそが「パソコンゲームをしているとは思わされない」最良の方法だと感じるためです。
(これでも昔から パソコンゲーム苦手派 だったりしますので。ゆえ、画面いっぱいにして遊ぶのは日常茶飯事(いつものこと)だったりします)
そして、テクスチャー品質とシェーダー品質の2つがありますけど、前者は「キャラクターやエネミー、フィールドに着せる布地のきめ細やかさ」を、後者はそれらのオブジェクト=対象物に光を当てたり影をつけたりして表情を変化させつつ画面に表示する、一連の仕組みの部分と考えていただければ。シェーダーの詳しいことはこちらでもどうぞ。
テクスチャーは布地と記したとおり、3Dフィールドなりキャラクタなり、あらゆる対象物に貼り付けるものなので、できればきれいなものを用意したいところですが・・・こちらでネックになりやすいのはいわゆる価格が低めのグラフィックスカードや、PSO2では推奨外となりますがいわゆる「カードを持たないパソコン(省スペースPCやノートPC)に搭載されているオンボードグラフィックス機能」を用いるときに弱点となりやすいのです。最近ではCPUの中に搭載したものもありますが、基本は同じです(大半はUMAと呼ばれる仕組みを用います)。
布地1枚1枚すべての品質の上げ下げにつながりますから、上記のようなパワーの少ないものの場合は圧縮ないし通常の品質を選びます。特にオンボードグラフィックスの場合はその布地の置き場をメインメモリにおきますので、あまりにそのデータが大きいと足を引っ張りやすくなります。
(難しい部分ですが、通常グラフィックスカードにはカードに独立してグラフィック専用のメモリが搭載されており、テクスチャなどはそちらにおいて作業します。が、そのカードを持たないパソコンの場合は、汎用的に使っている普通のメモリ上に布地を展開するので、その際は性能がかなり落ち込みやすくなります>グラフィック専用のものよりも速度が遅いため)
総じて、推奨スペック以上のカードの方は通常・高品質を、それ以下やオンボードの方は標準、ないし場合によっては圧縮を選んでみるといいでしょう。ただし、その分質は落ちてしまいますし、かえって圧縮したものを展開するのに力を割いて通常より性能が落ちる恐れもあるため、「まずは試してみる」しかないでしょうね(その前に 圧縮 なのか 低品質 なのかが不明なのです)。
シェーダー品質、がどうやら画面解像度の次に重たいパラメーターのようで、最適化が済んでいない一因になっている部分と考えられます(見た目変なところも相応にありましたし)。こちらを通常で重たい方は簡易に変えられるだけで、かなりパフォーマンスが改善したという例があるみたいです。つまり、PSO2はDirectX 9の限られた表現方法の中でも、光と影の描写に力を入れている部分があるとうかがえるでしょう。
実際、ゲーム画面を見ていてもそれを意識している部分はそこかしこに見られ、ナベリウスでは太陽から受けた光で草花が輝いて見えたり、高い木々によって影になっている部分でもところによって切れ目のある場所ではそこから木漏れ日が差し込んだり、そちらにキャラがたつとしっかり光ったり・・・芸が細かく=より自然になっています。
アムドゥスキアでは溶岩からの熱さを感じさせるような照り返しの光がキャラクタに重なって、ますます暑そうに感じさせたり・・・その逆となるような場所もいずれは出てくるのかもしれません。PSUではテクニック系にその表現をよく用いていましたが、今回は全体で活用することにより、フィールドの実在感をより引き出そうとしているようにうかがえました。私としてはいい進化かなと思っています。
ですので、スペック面に自信のない方、遊んで重たいと感じた方は「まずは簡易から試してみる」ようにすれば、最適な設定値を見つけやすくなるのではないでしょうか。
・・・といった感じで前編だけでこの分量になりましたが@@ 後編は手際よく、ぽんぽんとまとめておきたいと思います。ただ、何となく「きれいにPSO2クオリティーを出そうと思ったら、やはり相応によいカードは必要になる」ということがわかったのではないでしょうか。
α版では、ですが(私なりの基準では)「今あるPCで動きます」とはいえるレベルではないのでした。ただし、こちらも「設定を柔軟にすることで遊べるようになる」という注釈は入りますから、あとはご自身の「動きや品質に対する意識をどの程度お持ちか」で、変わってくる部分になるのかなと思います。パソコンのおもしろいところはこのような点にあるのです('-'*)
残る部分は後編に紹介しますね。
From : lavendy | 23:50
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