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2014年06月03日
PSO2es 正式版稼働後の感想 ~ Lv35(中級手前)まででのレビュー
あの記事から9ヶ月あまりが経過し・・・。
長所
・いつでもどこでも、手軽にPSO2の世界にふれあえる
・1クエストの所要時間が5分程度とお手軽
・導入部分=序盤の作りはとても丁寧
・PSO2本編と連動させるといろいろメリットあり(FUN/マグ育成など)
・ドゥドゥさんが優しくなった(これ重要)
短所
・あらゆる面で「PSO2本編を『忠実に再現しすぎ』」
・「満喫するため」の必要ストレージ量がかなり大きい
(フルインストール時に3GB以上必要(SDカード移動不可))
あまり多く記しても仕方がないので、集約させるとこんなところでしょうか。前回記事=クローズドβテストではかなりボロボロにたたかれていた印象のあるPSO2esですが、正式サービスインをするときの様子・・・は、「よく短期間で、ここまで修正できましたね」と、努力した跡がうかがえるかなと思いました。
まず、そのあたりについてはこちらの4Gamerさんの記事も併せてご覧になってください。彼らがどのような思いでesを立ち上げたのか、といったバックグラウンドが垣間見られるはずです。
「ファンタシースターオンライン2 es」,シリーズプロデューサーの酒井智史氏とディレクターの陳 智政氏にインタビュー。“境界を超えるRPG”が完成するまでの道のりとこれから
そして、現状でのユーザー側での思いはこちらのプレイヤーレビューでも。
クローズドβテストでの私の意見は「キャラクターゲームでキャラクターすら再現できないようでは本末転倒」「アクションにほど遠いバトル」「後付けのチップ機能の方が光る内容」・・・といったあたりから、「とても何年も前から考えて立ち上げた計画とはいえない出来映え」と酷評の限りでした。
これは私だけでなく、実際に遊んだプレイヤーさんのほぼ全員近い方でこのような感想を持たれているがだけに、期待外れ、がっかりした、失望・・・そういった意見が多かったのでしょう。酒井さんたちもそれを踏まえて、改めて機種選定(Android 4.0以上に引き上げ)をし直したくらいですし。
その結果、何とか遊べる範囲になったのかな、と感じる品質にはリリース時点でなっており、「最低限のプレイアビリティは確保した」内容と感じます。
ですが、それはあくまでも「ようやくスタートラインに立てる」といった評価でしかなく、細かい部分ではいくらでも指摘が入る状態で・・・。
「生粋のソーシャルゲーマーさん=スマホ以外触っていないような方」でもなければ、「なんでこうなるの・・・」といった不満が噴出する状態からは脱しきれていないと。
その部分をたとえるのなら「PSO2本編と比べても、長所・短所とも忠実に移植されている=その程度のクオリティー」、といえるところなのかなと。いわゆる「アップデートで今後直していきます」的な部分が垣間見られ、時間がまだまだ足りていないと感じてしまいます。
たとえば・・・そうですね。前回にも「PSO2らしい、アクションゲームを構築しようとしている」と書いたわけですが、それは彼らの狙うところらしいので、賛同します。確かに、カードバトルではありきたりといいましょうか。
どこももかしこもそればかりたくさん出している状況なので・・・「PSO2とは何か?」という部分を伝えるには、この路線がやりやすかった、ともいえるのでしょう。その点は認めます。
ですが、その根幹となる「タッチアクション」の部分がなおざりになっているのかなあ・・・と。正直、アクション性が悪い時点で「本編の再来ですか・・・」と評するしかないのですよね(@_@)
今回もフォースでいってはいますが、ロッドで殴ろうともするならば、ほぼ「自分の」死体の山が築き上げられてしまうことでしょうし。テクニック職は防御力が弱いため、接近戦を挑むとかなりつらいです。にもかかわらず、敵さんのモーションはPC準拠。
「ダガンさんのイラッとするあの飛びひっかきさえ忠実に再現されている」ため、あたり判定が容赦なかったりします。ですのにこちらのフリック操作=回避は出たりでなかったり・・・。
処理が甘いのかはよくわかりませんが、自分ではちゃんとよける操作をしているのにもかかわらず、よけきれていない、という状況が多々あります。この時点で軽くストレスを覚えてしまうのです。
そして一番つらいと思われるのが「ターゲット指定した敵さんをずっと追い続けるカメラ=視点」のため、「死角から飛びかかってくる敵さんの対処がかなり困難」です。
ナビゲーターのセラフィさんは「危なくなったらバックしましょう(手前=下にフリック)」というのに、反応しないことが多々あり。
少しでも遅れるとそのあたり判定のアバウトさでほぼ被弾し、厄介なのはガルフさんといったウルフ系のエネミーさん。まさに見えないところからぴょんぴょこ飛んでくるため、避け続ける一方で反撃に転ずるのに時間がかかりやすく。
しかし時間を浪費すれば評価が下がるだけでなく、当然こちらも集中力がつきれば被弾率が高まるわけで。戦闘の評価軸が「所要時間」「被ダメージ率」となっているため、結局本編と同じ「見敵即殺(見た敵はすぐに倒す)」のスタイルになってしまっているのです。
スマートフォンですから長引かせる理由はなく、短期決戦は理解できるところです。が、一発でもダメージをもらえばほぼそのクエストの最高評価=ボーナスアイテムの支給がなくなることを意味し、実質「ノーダメージでてきぱき、ちゃっちゃっとクリアしてね」と開発陣はいわんばかりのゲームデザインなのかなと。
これってPSO2本編と、何も変わっていないわけですよね。強いていえば、esでは属性値が大きな意味を持つため、そちらを高める工夫をいろいろすれば、楽にはなるかもといったところですけど。
それ以外はおもしろいくらいに?何も変わらないため、本編を遊んでいる人だと好意的に見ても「ミニゲームだよね、これ」くらいの評価にしかならないのでは。
万が一、道中倒されてしまうと「経験値も、アイテムも、すべてなかったことにされる」という仕組みのため、確実にクリアすることを要求され・・・。端末によっては性能不足でストレスしか覚えない状態で遊ばなくてはならない、ような方の場合はつらい評価が返ってくる恐れもあるでしょう。
クエストに行くためにもスマホゲームでおなじみ?の「行動力」なるものが設定されており、クエストの難易度が上がれば上がるほど消費量も高めになっています。が、ワンミスで即死に近い状態となりやすく、近接ほどそのリスクを背負わなくてはならず。
そうなると結局「弱点属性に応じたチップを用意」し、「その値を可能な限り高めるように」し、「見たらすぐにぼっこぼこにして蒸発させる」ことが、要求されます。そうすることで高評価、いうなればアイテムやチップが手に入る、といった感じです。
ひいき目に見ても残念ながらアクションの楽しさ、をそこから感じ取ることは難しいようで。このあたりは本編を遊ぶような方=ゲームが好きな人だと思われますから、厳しい評価になってしまっても仕方がないことでしょう。
実際、PlayストアやiTunesストアの評価は☆4つ程度はコンスタントについており、相応に遊ばれてはいるようです。無料で遊べる範囲、今までにない体験、といったところで注目を集められているのでしょうね。
いい点は、・・・そうですね。クローズドβテストで酷評になったのが「キャラクターすら再現できないのか」でしたけど、なんとほぼ再現できるに至っています。これは素直にびっくりです。よくここまで修正しましたね・・・と。
ただし、ここにも落とし穴はあって「追加データのダウンロードをどうするか」、にかかっています。2段階用意されており、一つは「アイテム類などの2Dアイコン=チップなど」のダウンロード。
これだけならそんなに多くはないのですが、もう一つの「すべてのデータをダウンロード」こそが完全再現できる唯一の道です。けど、必要ストレージ量がなんと9GB以上という(汗笑)。明らかに異常な量といえるでしょう・・・。表示ミスなのかはわかりかねますが、ほかのゲームソフトがGBクラスのものなど皆無に等しいため、際だって見えるのでした。褒められたものではありません・・・。
私はほとんどデータを入れていない人なので余裕でしたけど、あれこれ入れている人にとっては、かなり厳しい量だと思います。SDカードに保存できませんしね、これ・・・。また、SoC=計算装置の性能が低かったらそのデータ=テクスチャをロードするのにも時間がかかるようになり、かえって処理が遅くなるデメリットもありそうで怖いものです。
言い換えれば、それだけ厳しい要件を満たす機種を選ばなくてはならないことから、Android 4.0以上にしたのではないでしょうか。このあたりならデュアルコアや16GB程度のストレージを持った機種が多くはなりますからね。
ですが、いろいろな意味で「ブルートフォース=力押しの設計」のように感じてしまい、「絶対無理」ではなかったものの、そのツケがいろんなところに現れているのかな、と。だから 無理 と評したわけですが・・・。
そんなesを端末性能が遙かに上回っていれば、「その重量級アプリを『ねじ伏せて動かせる』」わけですけど、それは2013年夏モデル以降・・・端的に言えばSnapdragon 800搭載機種、とでもいえばいいでしょうか。そのあたりでないと快適に動かすことはかなわないでしょう。クアッドコアモデル、ということですね。
つまり「究極のキャラ」は「究極の性能を持ったスマートフォン」に左右されるということです。仕方のないことですが・・・。
次点で「序盤の進行は丁寧さを感じられる」、あたりでしょうか。導線となるノーマル相当のレベル帯=20あたりまでは、さくさく進めることができ。ステージクリアのためにあれこれ考えなくても、思いのままに動かして突破できるようにはなっています。
加えて、行動力の消費量も大きくなく、チップもいろいろ出るようになってはいて。そしてステージクリアを数回重ねていくと行動力を全回復してくれたり、貴重なチップを得るための「esスクラッチ」に必要な「ラッピーメダル」も1枚ずつ付与され。
序盤から投げ出さないような工夫がいろいろと見て取れて、このあたりは「いいお仕事していますね」と率直に感じました。初めての方にもいい印象を与えられるのではないでしょうか。
・・・ですが、それも序盤、Lv20あたりまで。☆3つ以上のクエストあたりになるとレベルも20中盤くらいになってきますが、いろいろと「あらが見える」ようになってきます。そのあたりも「本編に、忠実にならっている」と感じてしまうのでした。
(必要行動力が多くなり、ミスしてしまうとクエストにも行けなくなり、チップも経験値ももらえない=時間だけ無駄にする、といった作りなのです>それが無料スマホゲームの姿なのかはわかりかねますが・・・)
おまけで「チップのイラストが高精細」。カードデザインが秀逸なのですよね。このあたりはすごく力が入っているなと、一目見ただけでも伝わってきます。本編のNPCさん呼び出しのグラフィックスもこれにしてしまっていいのでは、と思ったり思わなかったり。
こんなところから、PSO EP3をそのまま移植してもいいような・・・とは思うのですけどね。スペック的には完全移植可能でしょうし。何より、ストーリーが結構ハードだったのですよね。いいできだとは思いますけど・・・。
esではオリジナルストーリーもありますが、陳さんが話されているように「メッセージパックをつなげて読むような感じ」のショートな展開なので、さくさく進めていけるのかなと。このあたりはライト感覚でいいのかなと思います。そういったときにイラストの持つ力、が大きくしめるわけで。このあたりは今のPSO2チームが一番力を出しやすい分野なのではないでしょうか。
辛口な部分もいくらか出てはしましましたけど、今の時点で総括するなら「よく立て直した」といえるのかなと。不足している部分はまだまだ多いですが、「PSO2らしさとは何か?」という部分をとらえた場合、esはいい意味でも、悪い意味でも、「凝縮したアプリにはなっている」と感じます。
こちらのセラフィさんなどがオリジナルキャラなわけですけど、図はダウンロードの待ち時間中のチュートリアル?もどき。いろいろお話しくださるのですが、言い換えればそれほどまでにダウンロードに時間がかかる、と(@_@)
アクション部分やチップの仕組みなどを考えると、本編とあまり変わらないのかなと思わされる部分もありますが、落とし込み方としてはいい線いっているのでは、と感じました。
同時に、本編のあら=ネガティブさを覚える要素もそのまま再現している感じですので、まずは「タッチ感度を上げる=しっかりアクションができるようにする」ことが必要に感じます。
なによりも「敵さんの処理をちゃんとやる」こと。死体が飛びかかってきてダメージを与えに来るってあり得ないわけですが・・・(’’ そして「緩和するところはきっちり緩和する」、ことができないと、エル・ダガンさんやエル・アーダさん、ブリアーダさんはいい印象を与えられないと思います。明らかに接近戦のデザインができていません(チップにも同じことはいえますが・・・)。
・・・といった「アクションゲームとはなにか?」の本質部分が依然として弱いため、じっくり練っていきたいところです。Bluest -ブルーエスト-というゲームも遊んだりしていますが、はっきりいってこちらの方が完成度高いです・・・(しかも安い)。
これだけ延期して、まだまだ完成にはほど遠い印象なのが残念ではありますが。本編でさえ完成していないわけですから、仕方がなかったのでしょう・・・。
私は遊べていませんけど、前にちょこっと取り上げたモンスターハンターのiOS版はかなり次元の高い完成度になっているそうですよ。買い切りのスタイルも印象いいですしね。がんばっていただきたいところです。
最後に、連動要素は確かにいいなとは思うものの、PC/Vitaが遊べる人から見たら、esで遊ぶメリットはほとんどないようなもので。ゆえ、連動経験値、全部esにつぎ込んでいます。が、同時ログインできない仕様なので・・・一例ですが、
PSO2本編でクライアントオーダーを10個クリアしているとする
>一つまたは複数報告し、連動経験値を上限までためる
>PSO2本編をログアウトし、es起動、ログイン
>esでログイン完了しメニュー画面が現れた時点で連動経験値が加算される
>esログアウト
>PSO2本編起動、ログイン
>次のオーダーを報告、連動経験値加算
>PSO2本編ログアウト・・・
・・・のエンドレスループ。絶対にこれ、本編やっている人がesのレベルをesだけであげよう、なんて思うはずもないと思うのですよね(汗笑)。ですのに、上限があるとこのような手順を踏まないとレベルを上げることもかなわず。
確かに、制作サイドとしては制限がなかったら「一気にレベル上限に到達してしまっている」といったような状況になってほしくない、と思っていらっしゃるのでしょう。が、まずesで遊んでレベルをあげようという気にはなりませんので。そこは柔軟に考えられたらいいのかな、とは思います。
結局、手順が面倒であれ、上記のような方法であげようという感覚に、もうなっていっちゃいますから。esのアクション部分がしっかり完成していれば、そうでもないのでしょうけど。行動力の絡みもあり、まず無理な部分ですね。
4Gamerさんのライターさんが末尾に記されている言葉が、すべてを物語っています。そう、「登場時期が遅すぎた」・・・時機を逸しているのです。うまみはソールレセプターくらいというのが、危機的といえば危機的ですけどね(@_@)
ソフトそのものは無料で遊べますので、対象機種をお持ちの方はとりあえず遊んでみてはいかがでしょうか。人によって評価は異なるでしょうし、ね。
FUNのたまり具合はプレミアムプレイヤーなら今までの比較にならないくらい、すばらしくためることができ・・・(1日1回ログインするだけで400FUN+ラッピーメダル1枚がもらえます)、すでに22万くらいあります。
緊急クエストの予告も1時間前から知ることができますので、利用者さんは活用できるのかな?~? 私は緊急、ほぼ遊ばないので、どうでもよかったりしますが・・・。
と、書くと永遠に文章が続きそうですので、このあたりで。
「PSO2が一定の完成を見ない限り、esが完成を見ることも同様にないでしょう」、が結論なのでした・・・_〆(. .*
ゆんたく:ドゥドゥさんは主にチップ強化でお世話になりますが、失敗はなく、必ずそのレシピ通りに成功させてくれます。というよりも、スマホ版で失敗させる意味が、もはやありませんからね・・・(アイテム強化は一切していないのでわかりかねます)。
スクラッチは・・・・・・
・・・・・・スクラッチということで(推して知るべし、です)。
『ファンタシースターオンライン2 es』公式サイト
http://pso2.jp/es/
[ PSO2es(エス)ひとりごと ]
From : lavendy | 01:00