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2011年06月27日
パソコンの授業 ~ 補講 その2
すでにぱそ子さんをお持ちの方に、指標となるお話です。

前回から期間が空きましたけど、PSO2はいよいよアルファテストの当選者さんも発表され、私もなんだか運良く当たってしまいまして。未来を紡ぐ新たな幕開けの一端を見られるのはうれしい限りです。できる限り参加してみたいと思います。
今までのぱそ子さんの話題はいわゆる「これから買う方向け」のお話でまとめてきましたけど、すでにお持ちの方にとっては「自分のものははたして当てはまるのだろうか」という疑問が出てくることでしょう。
今回はその部分にフォーカスし、具体的な製品名をあげておきたいと思います。ただし、あくまで「PSO2運営チームが提示してきた条件」に則った解説となりますので、実際はこれ以上を見ておいた方がいいでしょうね。
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◇CPU「Core 2 Duo E6300」=「1.86GHzの2コアモデル」
さて、この言葉で検索される方も結構おられるわけですけど、こちらも・・・ではPC Watchさんのスペックシートから参考にしてみましょうか。
Intelプロセッサー・ナンバー一覧表
Intelプロセッサー・ナンバー一覧表(旧版)
まず、お断りですが「Core i」という名称がついたCPU、パソコンの場合は「無条件に最低条件を満たす」パソコンとなっていますので、ご安心ください。今までに私が記してきたとおりです。
問題となるのは「Pentium」「Celeron」のブランド名が冠されたパソコン。これはコストパフォーマンスを重視したモデルに多いCPUとなっています。言葉悪くいえば「とにかく安く、最低限インターネットができるパソコンであればいい」あたりのマシンとなります。
では、そのCPUを載せた場合はどのあたりの数字(モデル・ナンバー)が必要となるのでしょう。・・・それらシートを眺めてみて、このあたりのモデルなら問題なさそうです。
Pentium E5200 以上(末尾4桁の数字がそれよりも多いものならOK)
Celeron E3200 以上(同上)
これなら提示条件以上のスペックを満たせそうです(選定基準は製造プロセスが45nm、ないし相当する性能としています)。あとは「Pentium D」と呼ばれるモデルをお持ちの場合は、末尾の番号が「820」以上であれば何とか動かせそうです。
それ以外の「E」や「D」の文字がない Pentium/Celeron の場合は、残念ながら基準外となります。逆に言えば、私が話した「2008年後半」以前に購入されたぱそ子さんになるのではないでしょうか。ないし、2009年頃でも割と安めのものあたりなら引っかかってしまうかもしれません。
今のCPUは内部の細かい部分はさておいて必要条件はすべて満たしますから、これから購入される場合は何でもかまわないと思います。可能であればCore iシリーズがおすすめです。今すでにお持ちの方は、Pentium/Celeronの場合、上記の数字を確認してみましょう。それより多ければ大丈夫そうです。
◆グラフィックスカード「NVIDIA GeForce 7800GT」=「メモリバス幅 256bit」=「補助電源コネクタがあるもの」
続いてこちらですが、以前にもモデルナンバーの概要は簡単に書きましたよね。それだけではよくわからない、という方のために今回は絶対指標としての数値を直接記載しておきます。そうすれば、その数字より低いモデルならNGということがわかるはずです。
DirectX 10/11対応GPU仕様一覧表
DirectX 9/8 GPU仕様一覧表(旧版)
上記シートを俯瞰して、私なりに結論を出しておくとこのあたりになりそうです。
NVIDIA GeForceシリーズ
7000番台:7800 GT 以上
8000番台:8800 GS 以上
9000番台:9600 GSO 以上
200番台:GTS 250 以上
400番台:GTS 450 以上
500番台:GTX 550Ti 以上
ATI/AMD RADEONシリーズ
X1000番台:1800 GTO 以上
HD2000番台:2900 GT 以上
HD3000番台:3850 以上
HD4000番台:4770 以上(可能であれば 4830以上)
HD5000番台:5750 以上(可能であれば 5830以上)
HD6000番台:6750 以上(可能であれば 6850以上)
NVIDIAさんの場合、カードの末尾に「GSO/GS/GTS/GTX Ti/GTX」などの英文字がつきますが、基本的にはこの順によくなっていきますので、一番下はGS(O)と覚えておけばいいでしょう。ATI/AMDさんなら「GTO/GT=PRO=XL/XT/XTX」となりますが、最近は数字のみのものが多くなっています。
世代ごとに番号がこのように複雑化しているわけですが、ご自身のでPSUのオプションから「アダプタ名」を見るといいでしょう。そちらに書いてある数字が、上記の基準を満たすか。確かめてみてくださいね。
選定基準は256bitのメモリ幅を有するか、ないしそれに近い性能となっているか、です。ものによっては128bitのものも取り上げています。それは、たとえ幅が128であっても、演算するスピード(コアクロック)が従来よりも高速なため、それほど遜色ない性能を持っているからに他なりません。
ただし、基本的にはバス幅が大きいほどそれだけ通り道も広いため、ゆとりを持った描画が可能になります。言い換えれば、補助電源コネクタを有した(=メモリバス幅が広い)ものは、有しないものに比べて飛躍的ともいえる性能向上を果たしますから、上の数字を参考にしてみてください。AMDさんのところで「x830以上がおすすめ」というのは、その番号以上から補助電源コネクタを有しているためです。
上記よりも低いような番号の場合は、残念ながら候補外となってしまいます。発売時期が相当に昔か、あるいは補助電源コネクタを有していない=省スペース型のパソコンなどをお使いではないでしょうか。その場合は「まずは試してみる」ほか、ないことでしょう。
◇AMDさんのCPUはどうなるの?
さらっと書いておきますと「Athlon 64 X2 3800+ 以上」・・・というのが一応結論になりそうですけど、当時を物語る参考記事を探しておきましたので、本テストレビューを参考にするといいのではないでしょうか。
こちらより数字が大きいものやPhenom IIやAthlon IIといった最近のモデルなら問題なさそうです。いずれにしても「X2」というのがデュアルコアの証となるため、最低限ご自身のモデル名に X2/X3/X4/X6 といった数字が載っていないと対象外となりそうです。
ゲーマーのためのデュアルコアCPU購入ガイド,2006年秋版 Core 2 Duo/Athlon 64 X2
◆部品単位で交換する必要がある場合
上記のCPU/グラフィックスカードで引っかかってしまった人で、すでにPSO2 αテストに当選してしまった方は、まずはそのまま動かしてみましょう。それでどのような結果が得られるか、というのが一番大きいわけです。
アルファ版は最低限の要素が遊べるもの、と定義づけられていますから、現状構成で重たいと感じられれば、部品を交換することでうまく動作させられる可能性もありますからね。
お話ししたとおり、CPUは交換が難しい品のため、ぎりぎりラインの方、追いついていない方はマシンそのものを買い直し検討した方がいいでしょう。というのも、画面の大きさとなる解像度が「1280*720」というのは、横長のモニタとなるためです。おそらくそのあたりで引っかかる方は、モニタも4:3の従来型のものをお使いではないでしょうか。
横長の画面は最初は違和感あるかもしれませんけど、液晶/プラズマテレビと同じように、やがては見慣れます。ですので、パソコン本体/モニタともに新調した方がいいお買い物ができるというわけです。
一番引っかかりやすいのは「CPU/メモリは大丈夫だけど、グラフィックスカードがだめだった」というもの。今までの記事でお話のとおり、「省スペース型のパソコン」の場合、カードの交換が難しい、ないしできない恐れがあります。この場合も新調した方が結果的にはいいかもしれません。
無理をすれば1スロット向けの薄いカードを用意することも可能かもしれませんが、大体の場合省スペースパソコンはそちらでオンラインゲーム、特に3Dを相応に使ったゲームというものは考慮されていないものがほとんどです。電源のお話もありますしね。この場合も別PCを検討する方がいいでしょう。
◇発売時に合わせてよりよいパソコンを買いたい
鋭いのです(汗笑)。以前お話しししていた「執筆時点での製品最新情報」をここに記しておきましょうか。
CPUにおいては現在発売されているCore iシリーズ(第2世代)に代わり、第3世代のCore iシリーズが、来年の3月頃にお披露目予定です(詳しい方はIvy Bridgeで検索すると出ることでしょう)。しかし、性能面では現行モデルの2~3割増し程度なので、それをどう見るかはあなたにお任せします。
それに伴い、グラフィックスカードは現在よりもよりいいとされる「GeForce GTX 6x0シリーズ(Kepler)」、「RADEON HD 7x00シリーズ(Southern Islands)」が登場する予定です。こちらは製造プロセスを32~28nmへと向上させた、性能が相応に上がるモデルとされていますけど、現状ではまだ音沙汰がありません。
夏をあけた秋頃に何かしらアクションがあるかもとされていますが、いえることは「出始めの新製品は価格が高め」「初物はトラブルがつきもの」「今までの製品が値下がりしてより購入しやすくなる」という事例が出てきますから、今すぐ必要でない、という方は待ちの姿勢でもいいでしょうね。
ただ、こちらもCPUのIvy Bridgeが出ると差し込み口の名称である「PCI Express」と呼ばれるものが、現在は2.0というバージョンですけど、こちらが3.0となって性能が引き上げられる見込みとなるため、カードの登場により時間がかかってしまう恐れがあります。
つまり、「少しでも待ってよりよいものを」と考えている限り、いつまでもその進化の波は止まらないため、買い時を見つけられない事態になりかねません。ですので、「今必要なのか」「発売してからでも遅くはないか」・・・この2つに集約されるのではないでしょうか。
長期的な目で見た場合「世代更新時に買えると飛躍を感じられる」ことでしょうが、2013年にはまた「Haswell」なるより洗練された第4世代目のCPU、そしてWindows 8も出ているため(来年末頃に出る予定です)、いつまでもきりがないのがこの業界の常。
ですので「PSO2で遊ぶか否か」のみを選定基準にするのであれば、今買っても損はしないようには思います。ただ、よりよいものがほしいという思惑もあるでしょうから、性能に直結しやすいグラフィックスカードのいいものを待ちたいのなら、リリース後に一段落して、次の流れがくるあたりの来年末に、Windows 8を含めて吟味してみるといいのかもしれません。・・・ちょっと間延びしそうですが。
Windows 8では液晶モニタにタッチパネルを搭載したものが増えそうな予感となるため(それで操作をするモードも付与されるとのことです)、その頃はまた賑やかなことになっているのかもしれませんね。
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・・・文字が長くなりましたが今日の話題で、ご自身のCPU/グラフィックスカードが適合しているかどうか、もおわかりになったのではないでしょうか。
現状の製品はすべて性能面を間接的に示す「モデル・ナンバー」と呼ばれるものが付与されているため、その数字の大小でおおよその性能を推し量ることが可能です。そして、私なりの答えを導き出してはおきましたので、間に合っているかどうか、検討材料の一つとしてくれるといいのです。
これでおおよそのお話は終わりましたので、次回は実際にα版を遊んで得られた印象を元に「どの程度あれば快適そうかな」、というあたりでも記してみたいと思います。
(結局こちらに記しておきました(汗笑))
よって、今回で「ぱそ子さんの選び方」はひとまず終わりとなります。
これ以降の更新は、PSO2側の七つの海にてお届けしますね。
それでは、お疲れさまでした('-'*)
[ ぱそ子さんの選び方 ]
From : lavendy | 19:13
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コメント
正式サービスに向けてPCを買い換えた方がいいんじゃないのかと心配でしたが、どうやら条件を満たしていたようです。
有難う御座います、参考になりました!
From : 禍津 | 2011年08月15日 13:54
はじめましてなのです('-')/
にはは。お役に立てたようで何よりです。ただ、気をつけておきたいのは公式サイトにも「上記αテスト基準動作環境は、正式サービス時の動作環境とは異なります」とあったり、
「PCおよび各種ドライバ等の導入や入手、設定や変更については、お客様自身の責任において行ってください。また、各種ドライバの組み合わせやPCとの相性等により、正常に動作しない場合がありますので、あらかじめご了承ください」
など、細かい部分は「まずは試してみなくちゃ」という感じでしょうか。そのあたりを禍津さんも3日後のテスト?で試されるのですよね、きっと。
運良く当たってしまいましたので、私なりにどの程度の性能があればよさ気なのか、も時間があれば探ってみたいと思います('-'*)
From : らべ | 2011年08月15日 21:30