« PSUでアンチエイリアシング(NVIDIA Inspector編) | メイン | エクスキューター女子制服とネオルウ・レプカ »
2010年09月30日
アンチエイリアシングの効果
きれいに見せてくれることは確かなのですが・・・。
先日記したNVIDIA Inspectorを用いたアンチエイリアシング。こちらはビデオカードとなるGeForce側でいろいろと細かい部分をソフトウェアから制御できるようになっているので、より自分好みの設定が行える点でRADEONより有利とされています。これがソフトウェア周りの優位性、というところです。
長文になっちゃいましたので、細かい部分はいいや、という人は画面だけでも見てみるといいのかも。前半は効果についての写真(数字が多いものほどきれい)、後半はぎざぎざのない画面の紹介、です。・・・ぱそ子さん関係のところにしておけばよかったかなと(汗笑)。
では、本題に戻りましょう。
どのように設定をすればそれなりにきれいになるのかな?となりますと、これが実に難しいもの。なぜなら、視力のいい人悪い人、そして視聴距離によってちらつきやぎざぎざが見えるか見えないか、によって個人差がとても現れるものとなるためです。
昨日のアレンちゃんの画像でも、きっと「違いがよくわからない!」という方もおられると思います。そうなるとほとんどこのあたりの議論は意味をなさないわけですね(なので気にならない人は画像だけで・・・)。細かいちらつきさえも気になる、一部のこだわり派ユーザーのためのパラメーターとなるわけなのです。
ただ、心理的に「最高の画質状態でセットできれば、一番きれいなものを見られる、見せられる」という部分もあるため、性能に余力があればある程度は上位の設定をしてみたいところです。世界は確かに変わるのです。
昨日記した私なりの最適解は「一般向けならMSAA4x、こだわり派なら8xSQ Combined(SSAA2x2 + MSAA2x)」と記しました。先に用語で押さえておきたいのが、その2つです。MSAA4xというのは何となくわかったでしょうが(輪郭をきれいにする)、SSAAは何なのだろうと。簡単にいえば「動く際の細かいちらつきを低減するもの」と思ってください。とりあえずは下の画像でも・・・。
こちらが全くかかっていないものと、4倍のマルチサンプリング(MSAA4x)を効かせたアンチエイリアシング画面の比較。じっくり目をこらすと・・・確かに輪郭部分がなめらかになっていますよね。それを拡大したのが隣の画像。
媛さんの顔の部分を2倍の大きさにして切り出したものです。これなら効果の具合もよくわかります。ないよりはある方がキャラ的にもなめらかにみえる、と。最近のビデオカードならこれくらいでしたら、それほどコストをかけずに=それほど重たくさせずに処理できます。
そしてこちらが頂上対決となる、16xSと32xSの比較画像ですが、どうでしょう@@ 違いが明確にわかる人がいたら教えてくださいなのです・・・。もはやキャラの細かさに依存するといってもいいのではないでしょうか。違いが見分けられないのです。
そうなると、どのあたりが妥協できるポイントなのかとなってきますが・・・下位と上位を分けるポイントはSSAAモードにあるといっていいのかも。
SSAAは画面の大きさのx倍を計算した後、元の大きさに戻してその差分を比較する方法みたいですが、内部でそれだけ演算をするということは負荷がそれなりにかかるので、どうしても動きが遅くなります。
あくまで私の体感なのですが、同じSSAAでもCombinedモードにある 1x2(4xS・8xS)ですとかSSAAの2x1や1x2といった、縦横が等しくないモードは、最近の家庭用テレビにある「超解像処理」と相性が悪いようなのです。
これらのモードで遊ぶ際にテレビのその機能を使うと、キャラクタなりオブジェクトなりに不要なにじみ、ノイズみたいなものが見えてきます。インタレース処理とプログレッシブ処理の違い、みたいな印象とでもいえばいいでしょうか。
それが8xSQとなるSSAA 2x2の成分になると・・・嘘のようにもやがとれ、美しい映像となります。8xSQは内部で4倍の演算を行って、それを戻すだけあり、画面が緻密になっているということでしょうね。その上でMSAAもかかるので非常になめらかになります。
そして副次的な効果として、縦横2倍で計算して戻す過程で、字のかすれもとれていくみたいなのです。SGSSAAをかけるときれいになる、というのが最近の定説みたいですけど・・・そこまでする必要はないように思います(SGSSAA = Sparse Grid Super Sampling Anti Aliasing 非常に重たい処理です)。私としては、SSAA 2x2 が目指すポイントのように思います。
ただ、なぜかSSAA 2x2単体のモードにすると画面の大きさが正しく表れないため(バグなのかは不明です)、それを含めたモードで最低となるのが8xSQになる、というわけです。
・・・言葉がごちゃごちゃしていてわからないですね@@ こちらでもみてみましょう。
こちらはAAがないのと、MSAA4x、そして8xSQの3つを並べたものですが・・・いかがでしょう。違いがわかりますか?
一番左に対して中央や右がきれいに見えますが・・・一番右のはリボンの文字の部分がつぶれていなかったり、背中や左脚の部分をみると細い筋のような線が消えているの、わかりますでしょうか。
分割されたような線が、中央にあるMSAAだけの時には現れてしまうのです。もともとPSUはこういった処理に対応していないソフトですしね。そういったものも、SSAA 2x2の成分が重なることで、きれいに表示されるようになります。
ただ、それだけではジャギーが消しきれないところもあるので、8xSQが理想的な表示モードとなり得るのですね。16xSや32xSはそれをベースにMSAAの精度を上げるだけなので、顕著な差は現れにくいです。
私は42型のテレビに映し出しているわけなのですが・・・正直16と32の差はわかりません。8と16は多少はわかるものの、それでも気にしなければ8xSQで十分満足です。
MSAAだけでも十分きれいですが、「動いたときのちらつき」が、気になるところではあります。それがうまくとれるのが8xSQなのです。そしてそれは大画面になればなるほど、顕著にわかってくるという事実。
ですので、大画面なモニタをお持ちの人ほど、このあたりにこだわれるといい感じなゲーム体験ができるのかも・・・です?
また、ややこしい部分となりますが「半透明になっている部分に適用するアンチエイリアシング」・・・トランスペアレンシー・アンチエイリアシングという細かい部分もありますけど、こちらの2枚をみれば納得?されるのではないでしょうか。
昨日の解説文の中で最後あたりに混じっていた「Transparency AntiAliasing」の項目ですが、あれが意味するものは・・・。半透明に作用する、ことはわかりましたけど、はて。
こちらは、従来通りそれを有効にしていない、無効のままの画像です。アンチエイリアシングそのものはCombined 16xSときれいなものにしてあります。右上にギ・バータの半透明の氷を拡大してあります。こちらを覚えたまま、もう一つをみてみましょう。
比較となるのが、半透明部分に4xのSSAAをかけた画像がこちらとなるのですが・・・う~ん。どうでしょうね。違い、わかりますか? 私にはさっぱりです・・・。きっと半透明でも、かかるものとかからないものとあるのかも。そもそもPSUは対応していないのでしょうし・・・。
おまけとなるMSAAモードです。これも・・・違いがわかりません(汗笑)。クリスタルやフォトンチャージャー、移動キューブなど半透明のオブジェクトをいろいろ見ていますけど、効果を感じられません。処理落ちを覚えるのはマザーさんなりの押し戻す波動。あちらにかかっているのかはいざ知らず、もやもやな煙ゆえにかける意味がほとんどなかったり。
というよりは、ジャギーを知覚できないのですよね。こうなってきますと丁寧に演算するSGSSAAを使うのもあるのでしょうけど、半透明ということは目につきにくいところになると思います。その部分に無駄なコストをかける必要は・・・はたしてあるのでしょうか、と。余力のある人ならいいのでしょうけど、私は不要のように感じました@@
あとそのかける密度ですが、基本的に元となるアンチエイリアシング(たとえばベースがMSAA 4x)よりも上回るものを半透明にかけたところで、演算精度はそれよりも上がらないというお約束があるみたいです。つまりMSAA 4xに半透明のSSAA 8xをかけても効果はそれの4xと変わるものではない、と。
それゆえ、元となる部分の数字よりも大きい数字を半透明のアンチエイリアシングにかけても効果が得られない・・・こういった細かいお約束がずらずらと並ぶため、アンチエイリアシングはかなり奥が深いというわけなのです。私も細かい部分まではわかりません。
あ~~~、もうまどろっこしい! そもそもアンチエイリアシングって何なので、ということになってくると、もう、これが結論なのですよね。「ギザギザをなめらかにするためのテクニック」。つまり元からギザギザが見えないような映像なら、こんなところで悩む必要もない、と。
ギザギザがない映像はどうやって作れるのか・・・となると、そのものが緻密な、細かいものであればいいと。それを一般的に「解像度(画素数)を上げる」といわれています。
携帯電話の画面などでも、最近は文字の輪郭がきれいなもの、増えていますよね。あんなイメージです。iPhone3と4の違いとでもいえばいいのでしょうか。画面サイズは同じでも、見え方・きれいさが違うという。最近の液晶テレビはとてもきれいになって、出演者の肌の状態までわかるくらいに・・・そう、情報量が多い=解像度が高い、わけです。
そのあたりの詳細について興味を持たれた方は、Wikipediaでもみてみてください。ためになることが書いてありますので。
で、それをどうやったら実現できるのか・・・となるとPSUのオプション画面に「画面解像度」ってあると思います。あちらをより数字が大きいものに変更したらいいのです。
ただ、PSUはその設計上、最大の解像度でもSXGA(1280*1024)モードと呼ばれるものまでにしか対応していません。これ以上はないので、PSO2でよりきれいなモード・・・いまならフルハイビジョン規格(HDTV:1920*1080)にぜひとも対応してほしいですね。
Xbox360やPS3のゲームソフトの箱の裏側に「D4・D5」とか「Full HD」などかいてあるものとなります。PSUではフルハイビジョンは無理なものの、その半分となるハイビジョン規格(Half HD:1280*720)までは対応しています。私がこのサイトに載せている大きさがすべてそちらとなります。
フルハイビジョンとの違い・・・は別のソフトになりますけど、こんな感じなのです。
昔のソフトですけど、Codecreatures Benchmark Proと呼ばれるものからです。技術的にはPSUより一つ手前ですけど、昔のタイトルでもこのように解像度がフルHDに対応すればきれいに見えます。
見たこともある人おられると思いますけど、Futuremarkさんの3DMARK03、です。こちらはPSUとほぼ同じ環境で作られているタイトルになりますが・・・解像度が高いだけでも、見栄えしますよね。
こちらは最近のですけど、Unigine Heaven Benchmark v2.1からです。最新のDirectX 11と呼ばれる技術に対応しており、映像がとても緻密・鮮明になっています。同じ草木をみても、上2つとは表現力が違うこと、おわかりいただけますでしょうか(光のあたり方や草木のなびき方、遠いところがぼやける(被写体深度)などですね)。
PSO2に期待が膨らむのは、パソコンオンリーにするとこういったことも目指すことは可能になる、というものですね。FFXIVは意外や意外、上にある3DMARK03どまりの技術で作られているのです。とはいえ、たくさんの人が集まるゲームでこのクオリティーは無理でしょうけど@@
逆に言い換えれば昔の技術でも、手法を駆使すれば今風な画面もある程度は作れるようになるという点。このあたりはプログラマーさんたちの腕の見せ所になってきそうです。
といった感じで、PSUでは仮にフルハイビジョンにしてもこんな感じとなり、上にあげてきたような映像とは似て非なるものとなります。つまり、ソフトそのものがフルハイビジョンをイメージして作ることができれば、ジャギーにしても、映像のきめ細かさにしても、次世代クオリティーに昇華させることができるというものです。
ゆえ、あまり過度にこだわってもしょうがない部分となるわけですけど、一度上のランクの画面を味わってしまうと、なかなか下に戻れないのが人間というもの。液晶テレビを初めて買った方の言葉で「もっと大きいものにしておけばよかった」がありますけど、それに似ていますね。やがては慣れてしまうのです。
ただしフルハイビジョンはとても処理が重たく、最新のビデオカードでも重荷です。熱と騒音をまき散らしやすいのが難点です。私としては、現在のハーフHDでも徹底的に絵作りに励んで、テレビ側の超解像処理でうまく復元する・・・そんな組み合わせが、コスト増を避けられるいい方法なのでは、とも感じます。もちろん、最近のタイトルは対応して当たり前になってきていますので、ぜひ取り組んでもらいたいところではありますけど・・・。
昨日今日の話題で興味が出た人は、「ビデオカード」を探求されるといいかもしれません('-')/
おまけ:全モードの画質で取り分けたファイルをおいておきます。アレンティーさんのものですが全部で20通りあるため、比較もちょっと大変でしょうけど。みたい人だけどうぞなのです。
[ PCセッティング ]
From : lavendy | 20:28
トラックバック
このエントリーのトラックバックURL:
http://lavendy.net/mt/mt-tb.cgi/331