2009年9月11日

RADEON HD 4870 BIOS書き換えについて(低電圧動作)

今回のお題はビデオカード(VGA)のBIOS書き換え方法です。
使用カードはHIS社「H487QS512P」。

ビデオカードといえばパソコンの性能を司る上で、CPUの次に優先度が高い品になりますが、今ではもはやゲーム以外にも用途が増えてきており(GPGPUっていいます)、いいものを積んでおけばパソコン全体の快適性もが変わるというアイテムとなっています。

そんな中、オークションで出品した品がどれもかなり興味をそそられたようで、落札された方々からは「BIOSの書き換え方法を教えてくれないか」というお問い合わせがちらほら@@ なかなか、満足する紹介をされているサイトがないんですよね。

理由としてはやはり、間違えると一発で何万円もするカードがおシャカになってしまう=全く映らなくなるという最悪の事態を迎えるだけに、書き換えをするということは自分でそれらの意味を調べ上げるくらいの能力がないとだめだ、という先人たちの習わしだと思います。

それでも、ここまでコモディティーな存在へとなってきていることもあり、軽い気持ちでトライしてみたい方も中にはおられるでしょう。しかしながら「失敗したら、数万円するカードはおシャカになります」。くれぐれもご注意ください・・・。なお、NVIDIA社のGeForce GTX285についてはこちらで解説しています。

この記事を読んで試したけど、映らなくなった、壊れてしまったといわれましても、らべは一切責任を負いませんので、あしからずご了承ください。ただ、私はこの方法で非常に快適な4870カードを手に入れたということは進言しておこうと思います。そしてそのカードを譲渡した際の反応は、いずれのみなさまも「効果絶大」というお言葉をいただきました。

・・・それでは、本題に入りましょう。


BIOSという部分でビデオカードの立ち振る舞いを決めているのですが、これをいじるとどのようなことができるのか。それは、規定以上の性能を出すためにスピードを引き上げたり(オーバークロック)、うるさいファンの回転速度を調節したり、逆にスピードを若干抑えて発熱・消費電力などを減らすというあたりが設定できる内容になります。

前者はもうおなじみですよね。各メーカーさんから「オーバークロックカード」と呼ばれるものを出荷したりしていますが、つまりそういったものはこのBIOS上でリファレンスよりも1段上の設定を施しているというわけです。これはドライバソフトとなるCatalyst上からでも変更できるので、ご存じの方は多いと思います。

しかし、ファンの調節や発熱を抑えるという設定はその中だけではできないのです。そういった、目に見えない部分の動作を変更するために、BIOSチューニングという裏技が用意されているわけです。メーカーさんも最近はエコを打ち出してきていますが、本腰を入れている会社はまだないように思います。わたしはいつも、そこに挑んでいるというわけです(^^;


ビデオカードのBIOSを書き換えるためには、

1:カードにあらかじめ格納されているBIOSファイルを抽出し、
2:そのBIOSをエディタを使って編集し、
3:編集したファイルをBIOSに上書きする・・・

という3ステップが必要になることを、まずは理解しておいてください。また、書き換えることで「メーカー保証がその時点で失効する」こともお忘れのないよう。その勇気を持てない人は、今の時点で辞退する方がいいと思います。


☆彡
まずステップ1について、抽出する、吸い出すソフトとしてはいくつかあるのですが、今のところトラブルが一番少ないものとして、ビデオカードのチップを調べるためのソフト、GPU-Zというものがあります。こちらからダウンロード可能です。直接はるとバージョンが上がったときに対応しきれませんから、このページへと移動したら、大きな画像ですぐわかると思いますので、最新版を入手してください(記載日時点では 0.3.4)。

抽出するための方法は特製ページを用意しましたので、スクリーンショットを追いかけながら、保存しましょう。言い換えれば、新しいカードを購入したら、まずはオリジナルのBIOSをこのソフトで保存してしまおう、ということから始まります。

らべお手製、GPU-ZでオリジナルBIOSを保存しよう

マザーボードと違い、ビデオカードのBIOSをおいてくれているところは・・・ほぼないためです(実はあるのですが・・・それは後日にでも)。ですので、まずはオリジナルをバックアップしましょうね。


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ステップ2はメインとなる、BIOSのカスタマイズ。これが非常に奥深く、かつ設定を間違えたら起動不能になるという魔性のツールとなります・・・。無理な設定を施せば一発で昇天させかねないですので、くれぐれも過信はしすぎないように、らべの一例ということでみていただければと思います。

まずはBIOSをエディットするソフトと、書き込むためのフラッシュソフトの2つを入手する必要があります。後者は最後のステップですが、ダウンロード元は同じ場所にあるので、まとめて記載しておきますね。

らべお手製、RBEとWinFlashをゲットしよう

2つのファイルを手に入れたらこちらを元に、オリジナルBIOSを読み込ませるところまでがんばってみましょう。

らべお手製、RBE(Radeon BIOS Editor)でBIOSを読み込んでみよう

かなり細かく記載していますが、自作PCユーザーの方ならここまでしなくても大丈夫と思います(汗笑)。一応、念のためということで・・・。BIOSフォルダをwinflashフォルダの中に作成しているのは、オリジナルをこの中に格納しておけば安心できる、というものですね。別に無理して作る必要もありませんが、私の場合は識別しやすいように作っておいてます。

テストで作成するファイルなどは適宜確認するために、デスクトップなどへ保存しておくと便利でしょうし。そのあたりは利用者のみなさまでやりやすいようにしてくださいね。

では、お待ちかねの実際の編集方法ですが、こちらとなります。

らべお手製、RBEでBIOSをカスタマイズしてみよう


一番要となる部分ですので、注意してみてくださいね。

先に「Additional futures」から着手しているのには理由があります。この項目で設定できる内容は「カードそのものでどこまでオーバークロックを受け付けるようにするか」というものと、「ファンのバグを直すかどうか」「ATI PowerPlayの動作を有効にするか」の3項目になります。

その中で興味深いのがPowerPlayの動作をどうするか、という部分になると思います。ここが電圧などを適宜変更し、ゲーム時などに最大の力を、アイドル時には最小の力で、といったことを認める部分となります。

注意しておきたいのは、ビデオカードによってはファンの部分とこのPowerPlayの部分が、グレーアウトしているものが中にはあります。そのようなカードは残念ながら、BIOS変更が行えないボード、ということになってしまいますので、その場合は設定不可能、ということになります。なので、先に見ておいてもらいたいわけですね。カードレベルでクロック制御を無効化=常にフルパワーで動作するものも、中にはあるわけです。

試しに、私で2つのファイルを用意してみましたので、ダウンロードしてご自身のRBEでロードさせてみるといいでしょう。


写真のように設定すれば、ファンの電源投入時におけるバグを直し(最近のカードはほぼ対策済み)、PowerPlayを動作させるという内容になります(1~3)。

それでは、続いて「Fan settings」に移ります。


BIOS書き換えでもう一つ話題となったのが、「RADEON HD 4000シリーズは静音性を重視するあまりファンの回転速度が非常に絞られていて、発熱量に対して放熱量が不足し、ケース内温度がひどいことになっている」というもの。それを改善するため、Catalyst上にもファンの速度変更が行えるようになったわけですが、あちらはWindows上での設定となるため、カードレベルでは変更がないわけですね。

それをカード自体から見直そうというのがこの項目になります。右側にあるグラフを見ていただければわかるのですが、x軸となる横軸が温度、y軸となる縦軸がファンの回転数、というグラフになります。ですので、4 の図のままですと、リファレンスと同じ「58度までは回転しない」というグラフになっているのがおわかりいただけると思います。

直すために、5番目の Use look up table を選ぶわけです。上の Use transfer function[recommended] という部分を利用する方法もありますが、こちらはカードによって正しく動作しない場合も見受けられたため、あらゆる中で確実に動作を見込める下のパラメータを、私は利用しています。

こちらは16のボックスがあるわけですが、上段が温度、下段が回転数、となります。つまりトータルで8段階分、登録できるということになります。ここで気をつけたいのが、ファンを止めたくなければ、まずは一番左側に「0度」の項目を設けて、そこに対応する回転数を入力します。

すなわち、起動時点のファン回転数は 0度 によって判定されるという仕組みです。まずはここを押さえておきましょうね。


それさえわかれば、後はご自身で「何度くらいになったら、何パーセント回そうか」という目安を立ててもらえたらと思います。そのあたりはこのBIOS編集ですととても疲れるため、まさに今のCatalystに備わっている「ファンスピード」を変える機能を、ATI OverDriveの項目から試してもらえたらと思います。

逆に、オーバードライブにその項目がない場合は、ファン自体がPWMに対応しておらず、回転数固定のファンしか搭載していない・・・物理的に設定不可のカードということになってしまいます。見分け方として、ファンから伸びるケーブルが2本しかない場合(赤・黒など)はまさにそれです。安物のカードの場合によくありがちなのです。

OverDriveであればスライダーを動かすことでリアルタイムにファンのスピードが変わりますので、音のうるささ、冷却能力は簡単に把握できることでしょう。感覚的には、30%未満ならほぼ無音、35%あたりが耳についてくる、40%でまわっていることを意識できるレベル、45%以上は耳障り・・・という感じですので、温度が均衡状態となりやすい60~75度前後で、パラメータを細かく振るといいでしょう。このあたりが腕の見せ所になります。

先ほどのせたサンプルBIOSは、らべのお手本ということになりますので、参考になればと思います(HISさんのです。MSIさんのはファン以外変更不可の例です)。ただし、あくまで私のカードで調べ上げた結果、ですので。個体差などが十分考えられますから、一例としてとらえてくださいね。

それでは、最後となる「Clock settings」に移りましょう。


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ステップ3は、あれこれいわなくても画面を見れば「ああ~」ってわかると思います。画面でいえば7以降を見ていただくことになりますが、細く設定を行うとすれば緑、黄、赤というのはGPUに対する負荷度合いが3段階に分けられ、そのカードの内部で相応の負荷を検知した場合に、その順にクロックを変えていくという3段変速付きのオートマ車などをイメージしてもらえたらと思います。

ゲームによってはよくATIだと不安定で落ちたりするという場合があるみたいですけど、それはこの3つのゲートによってクロックが細かく分かれて動作するため、昔のタイトルなどではそういったことを考慮しない作りになっているため落ちやすい、というものがあります。

結局、各ベンダーが対処した方法というものは、この写真のように3つのゲートすべてに同じ値を採用する=固定にしてしまう、というものです。こうすることにより、アイドル時、ビデオ時、ゲーム時、という3つのみで線引きされるため、あとはその固定のスピードで動くことからトラブルになりにくい、というものです。PowerPlayも万能ではないわけですね。

ちなみによく検索されているらしいのですが、「PowerPlayを無効化にする」という意味は「動作周波数を完全に固定する」ことと同義ですので、すなわち全部のボックスに同じクロック・電圧=ブート時の値を打ち込めばいいのです。発想の転換ですね。

ここまで設定したら、あとはBIOSを保存しましょう。こちらでもどうぞ。

らべお手製、BIOSを保存・確認しよう


保存した後、そのBIOSを開き直して「BIOS had been pre-modified using RBE」を確認するのがポイントでしょうか。こうすることにより、チェックが入っていれば編集済み、ということになりますので、あとは書き込みを、先ほどのwinflashフォルダ内にある「ATIWinflash.eze」を用いて行いましょう。イメージの読み込み(BIOSを開く)、プログラム(書き込み)、のボタンで直感的にわかることと思います。

注意したいのは、プログラムボタンを押すと非常にパソコンの動作が重たくなり、長いと5分近くも無反応状態に陥るということです。その間も決してハングアップした、と焦るのではなくて、落ち着いて待っておきましょう。いうまでもないのですが、プログラムさせる際は常駐ソフトやOC関連は、すべてOffにしておきましょう。ここで壊れるかどうかがきまるものですので・・・。


あと、補足なのですが「一度編集したファイルは再利用しない方が無難」ということです。これは、エディターのバグが細かいところで残っているらしく、編集済みのファイルを開いて、再編集をしてしまうとチェックサムの長さなどが一致しなくなるみたいです。それをうっかり書き込んでしまうと再起不能になりますので、くれぐれもご注意を。そのために、確認のところに「RBEで編集済み」のチェック欄が用意されているものと思われます。「注意しなさいね」という意味で・・・。

ゆえ、「オリジナルBIOSを必ず残そう」というのはそのためなのです。このファイルを元に手直しするので、くれぐれも紛失しないように気をつけてくださいね。

書き込み後は再起動を行い、自分の手で生まれ変わったビデオカードの挙動を確認していただければと思います。長文でしたが、お疲れさまでした。


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余談です。
ATIさんのビデオカードがアイドル時に消費電力が多くなっているのはみてもらえばわかるわけですが、メモリクロックが無駄に高い・・・。ここが諸悪の根源になっています。Nvidiaさんが低いというよりも、昔のATIさんの良さがそのメモリクロック引き上げで相殺されてしまっている、ということです。

ですので、サンプルBIOSのうち、HISさんをみればわかると思いますけど、4870にしてはかなり大胆な値にセットしていることがわかると思います。これは調べ上げた結果、ここまで設定できるというものですけど、コア/メモリクロックが200/300までさがれば、少なくともGTX260などといい勝負をしてくれます。私のサンプルのは、アイドル時で約35W程度に収まるパワーバランスになっています。そのため、落札者さんからも「すさまじい」とびっくりされていました。

ATIさんでもやればできる子なのですが、なぜかメモリクロックを引き上げているので無駄が多いんですよね。実際、アイドル時はメモリクロックが300だろうが900だろうが、体感差はありません・・・。ので、ここで無駄を絞ってしまおうというわけです。ただし、絞りすぎて画面にゴミなどが出たり、ハングアップすることもありますので、下げすぎにはくれぐれもご注意を・・・。

今後の省電力化競争は、正直なところコアの見直しもあるでしょうが、メモリなども管理する電源回路部分のできが問われてくるように感じますね。MSIさんの10フェーズみたいな大げさなものでなくても、5フェーズあたりをしっかりと、低電圧・低クロックで安定動作せられるものを作れたらばっちりでは、と思います。


・・・と、作成に1/4日近くかかる内容になりましたが(汗笑)、何かの助けになれば幸いです。

2009年9月11日 18:40 |  投稿者: Lavendy |  コメント (0)  |  トラックバック (0)

2009年4月 8日

GeForce GTX 275も発表へ

同日発表でしたので、見られた方も多いと思います。

GT200コア採用の新ハイエンドGPU「GeForce GTX 275」

ほとんどの方はこちらを選択するでしょうが、先日記したRadeon HD4890と対をなす、Nvidiaさんのビデオカードになります。

今日では同社のチップを載せた環境が多く(ATIもがんばってはいるのですが)、何より大きな決め手となるのは各ソフトメーカーさんがこちら向けに最適化を優先させる傾向にあるということ。昔からのノウハウという差だけは埋められないですしね。

最近の傾向としてはATIさんが新製品を発表したら、必ず対抗措置をすぐに講じてくるということ。エンドユーザーとしてはいい製品をよりやすく手に入れる機会があるわけですので願ってもないところですが、こうなってくるといつが買い時になるのか、難しい部分もあります。


最近はビデオカードをゲームのみだけではなく、GPGPUという「ビデオカードにCPUの肩代わりをさせる」ような使い方も出てきており、特定の分野ではCPUを遙かに上回る効率をたたき出すため、今後はCPUよりもGPUが成長分野としては見込めるという観測もでています。

省スペース型のパソコンではなかなかこのような性能がいいものを積めない状況ですので、このあたりも今後どのような方法をとっていくのか、気になる部分ですね。

2009年4月 8日 11:31 |  投稿者: Lavendy |  コメント (0)  |  トラックバック (0)

2009年4月 2日

Radeon HD 4890が発表に

AMD/ATI Technologysが新しいビデオカード、Radeon HD 4890を発表しました。

Radeon HD 4870の高クロックモデル「Radeon HD 4890」
オーバークロックで1GHz超え!? Radeon HD 4890発表
「ATI Radeon HD 4890」パフォーマンス速報。HD 4870からの性能向上は大きい

私が利用しているビデオカードはATIという会社のRADEON(ラディオン)というシリーズのものですが、それの最新版である4890というものが発表されました。

ビデオカードは映像を表示する部分となり、そちらに使われているチップをGPUと呼んでいますが、パソコンメーカーのカタログなどを見ても Intel、NVIDIA、ATIといった名称で記載がされていると思います。

私がRADEONを選ぶ理由は、発色の良さでしょうか。IntelやNVIDIAはいかにも普通な発色で、疲れることもなく見やすいのですが色が淡泊に見えやすいのですね。それに対して昔からATIさんはパソコン上でのマルチメディアという部分に意識をして開発されているので、色鮮やかな印象を受けます。

静止画でそのような差が出てくると、実際にゲームやDVDなどを楽しむ際には大きな差が現れます。技術的な細かい部分は割愛しますけど、デフォルトで、はっきりと美しい画質が映し出せるRADEONが好みになるわけですね。3DゲームにはNVIDIA、といわれますけど・・・発色ばかりは、どうしようにもありませんので。


今回の4890というのは高度な3Dゲームを遊ぶ人たち向けのカードとなります。詳細はリンクをたどっていただきたいですが、軽いゲームを遊ぶ程度だよ、という人にはゴールデンウィーク前後に発表される予定の「4770」「4750」というものを考慮しておけばいいと思います。お値段はこちらが3万円前後になるのに対し、47x0シリーズは1万円前後と噂されています。期待したいですね。

2009年4月 2日 14:24 |  投稿者: Lavendy |  コメント (0)  |  トラックバック (0)

2009年3月30日

GDC 2009

世界最大のゲーム開発者会議:Game Developers Conference(GDC)がつい最近まで開催されていました。その中で気になったものをピックアップしてみたいと思います。

「ストリートファイターIV」原点回帰 課せられた使命。それは「美化された思い出に答えること」

これは重たいテーマですよね。ストリートファイターII、というタイトルは今大人な人たちならきっと子供の頃に聞いた覚えのあるタイトルだと思います。そう、対戦格闘ゲームでもっとも影響力を誇ったあのゲームです。

あちらを今世代に復活させるあたり、どのような部分にこだわったのかという部分がいろいろ記されています。とても参考になりますね。私が好きなファンタシースターユニバースのスタッフさんも、こういうのを元に、前作のPSOを再現してもらえたらうれしいですね。


ベイシスケイプ崎元仁氏が語るゲームミュージックコンポーザー概論 オーディオキーノート「ゲーム音楽業界における経験と見識」

こちらはゲームミュージックのあり方についていろいろと記されている内容。じっくりと読ませてもらいましたけど、ためになる内容が多かったですね。制約がある中での制作、というものがイメージトレーニングの上では有意義なものとなっているみたいですね。


EA DICEのスタッフによる「Mirror's Edge」開発秘話 専門チームが手間暇かけて実現した「1人称の動き表現」

体験版などで楽しませてもらっている ミラーズエッジ という現代版スーパーマリオみたいなゲームがありますけど、その臨場感はどのようにして得られたものなのか、ということが記されています。やはり前例のないものにこだわるためには、試行錯誤を入念に繰り返し、少数部隊による役割分担を明確にする、という大企業ならではの手法が取り入れられたみたいですね。

どちらにしても、最後は人間の感性が決める「手作業」であることは、本作に限らず、最近話題のバイオハザード5のムービー(ハリウッドも監修しているみたいです)でも腐心されているあたりから、技術だけではなくてどのようなことを表現したいのか、それを明確にできていないといけないんだなって感じました。


西川善司の3DゲームファンのためのDirectX 11講座(後編) 低ポリゴン←→多ポリゴンのLODをDirectXが面倒みます 生まれては消えたテッセレーション技術、待望の標準化がDirectX 11にて実現

最後に技術部分のものですけど、もう一つのブログ 七つの海 にてLODやらMIPMAP、異方性フィルタリングなど紹介しましたが、こちらはテッセレータという、立体表現をより柔軟に調節して、画質とパフォーマンスの両立を目指す機能・・・の実装を、次の3D技術ではサポートしますよ、という内容です。

詳細はリンク先を読んでいただきたいのですが、簡単にいってしまえばハードウェアの負担を最小限にとどめ、リアルなキャラクタを作りだそう、というものですね。これが実用化されれば、来年度のゲームなどはよりリアリスティックなものが生まれてきそうです。期待したいですね。

2009年3月30日 16:50 |  投稿者: Lavendy |  コメント (0)  |  トラックバック (0)