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2011年02月04日

Core i7 2600とP8P67を使ってみる ~ 簡単なまとめとリコール続報

EFI BIOS 1204によって、ようやく私なりの最適化が完了しました。


なかなかなのです翌朝お目覚め時すばらしいのです

こちらの画面のように、あの後1204 EFIにしてからさらにパラメーターを突き詰めていきましたけど、オフセット電圧はさらに降下させられ、-0.060Vの削減が可能になりました。それに伴いDRAM電圧は1.4750Vまで抑制できています。

ピーク時の電圧が1.26V程度から1.168Vまで、アイドル時が0.96Vから0.880Vあたりまで引き下げられました。消費電力換算ではピーク時で10~15W程度の削減にはなっていると思います。しかし、一番大きいのは発熱周りでしょうね。CPUファンは500rpm程度まで落ちている模様です@@ それでいて冷やせるのは立派です。ProlimatechさんのSUPER MEGAというものを使っていますが、風量が乏しい場合でも相応に放熱してくれます。

Q-FANのプロファイルはいずれもSilentにしてあり、CPUファンだけはモニタリングしていると、初期値の600rpmでは起動時にファン回転数警告が出るため(それ以下なので・・・)、400rpmへと変更して回避しています。ここまで下げられるのね、と感心しきりです。冷蔵庫の冷媒音が聞こえるくらいです。

VGAはMSIさんのN480GTX Twin Frozr IIを使っていますが、例のBIOS書き換えによってアイドル時は0.600V、ピーク時で0.963Vとしてあり、ファン回転数も2400rpm以内でまとまります(ほとんどは2000rpm未満)。Afterburner 2.0にて挙動については変更してあります。そのあたりは次回にでも記しますね。


最近はP8P67の言葉に加えてオーバークロックやメモリ、再起動などいろいろな語句で検索されているみたいですが@@ 基本的にスリープから復旧できないとか、青画面になるという場合は設定自体が適切になされていないのでは、と思うところもあります。特にスリープ復旧時はUSBデバイス周りも懸念されるところがありますので。私はスリープを使わない人なので何ともわかりませんけど・・・。

そんなわけで、私なりに一問一答でまとめておきたいと思います。

∮ ∮ ∮

◆オーバークロックの仕方(Advanced Menu>Ai Tweaker内)

概念:定格動作を引き上げるというイメージではなく、Turbo Boost時の上昇率を引き上げると考えましょう。そのため、上限倍率をあげることになります

流れ:目標クロックを決定>コア電圧調整

手順:
・Turbo RatioにてBy All Coreを選択(全コアを引き上げる設定、Per Coreは個別設定)
・その下に現れる欄に任意の倍率を数字入力(Kなしは42まで。Per Coreは1コア時~4コア時の4つを任意設定可)
・Internal PLL OvervoltageをOnにするとオーバークロック動作の安定性を向上(とのことですがOffで問題ないかと)

※倍率についてはAdvanced内のCPU Setting内にもCPU Ratioがあります

・下側にスクロールするとCPU Voltageがあるので、Kモデルの方ならこちらをManual設定していきましょう(Autoで通るかは未知数)

ないし、Offsetモードで使う場合はSignを + として、どれだけ盛るのかをCPU Offset Voltageに設定しましょう

VRMの挙動を決めるDIGI+ VRMはノータッチでいいと思います
強いていえば、Phase ControlをOptimizedへするあたりでしょうか
(変更することでの安定性の変化は見られませんでした>4.2GHzまででの確認、という意味合いになりますが)

後はトライ&エラーで試行錯誤。ストレステストはIntelBurnTest V2がおすすめです
だいたいの方は4.5GHz動作あたりで一段落みたいです(電圧は1.35V近辺のよう)


◇フリーズする、スタンバイ/スリープ復旧失敗

BIOSを1204にしてみる
電力を多く消費するデバイスを外してみる、すべて外してどうか

特にUSB3.0は挙動がよくわからないため、常用ではなく使うときだけつなぐようにするといいのかも


◆起動時にブルースクリーン(BSoD)が発生

メモリ設定などがきつめになっていないか
メモリ4枚差しになっていないか
他社製のものが混じっていないか
(同一ロット品を使用できているか)
拡張カードをすべて外してみてはどうか

設定面では、基本Ai Tweakerをいじらず、すべてAuto設定で通してみる(そのため、メモリクロックはDDR3 1333MHzとなります)

私の場合は青画面=無茶な設定、または構成パーツの適正値に合致していないため適切な制御不可・・・の印象を受けるため、ハイクロックから攻めるのではなく、ロークロックから少しずつ詰めていく

決め方は前述の通り「ターゲットとするクロック」>「タイミング」>「電圧」がよろしいかと(私の場合です)。電圧はオーバークロック系メモリを使用時は基本1.65Vのまま各動作を煮詰めるとGoodかもしれません


◇起動時に異様に時間がかかる場合がある

SATAの検出に時間がかかっているものと思われるため、例のIntel 6チップセット問題との関連性が疑われます(詳細不明)

同様に、3Dゲームプレイ時などに一瞬引っかかりを覚えるシーンがあるでしょうが、この問題に起因するかも情報待ちとなります

対処のしようがないため、BIOS待ちのような印象


◇メモリが上限まで認識しない

BIOSを1003以降にしてみましょう


◆MEMTEST+86でのテスト

あくまでメモリのみの信頼性検査となるため、実際のOS上での安定性は別途ストレスソフトを試すこと。バージョンは4.20以降で対応

マザー自体はちゃんと動くようですが、たまに画面が現れる段階でハングアップすることもあるため、その際は再起動しましょう


◇BIOSアップデートの仕方

まずはこちらから対応マザーボードの中に入り、数字4桁.zipのファイルで新しいものをダウンロード(ex. P8P67-ASUS-1204.zip)

解凍後、USBメモリーに保存
保存後、パソコンを再起動させ、DelキーにてEFI BIOSへ
入りましたらAdvanced Modeへ進み、Tool>ASUS EZ Flash を実行
その後でUSBが検出されればメニュー右側に解凍したromファイル名が見えるため、そちらにあわせてEnter、あとはYesで実行しましょう

BIOS設定をカスタマイズしておりアップデート中にハングアップしないかなど、設定に自信のない方は事前にF5にて定格設定を読み込み、保存して一度退出後、上記を改めて行いましょう


◆手動でドライバを入れる際、その他デバイス(PCI シンプル通信コントローラー)がある

このことではないでしょうか・・・マネジメント・エンジン・ドライバー(Intel ME)
ダウンロードはこちらから

また、現状のRST(Rapid Storage Technology)はIntel 6チップセットそのものに非対応となるため、ドライバーを入れると起動不能になる恐れがあります。現状はチップセットドライバーさえ入れればそのままで問題ありません。後日対応版が提供されることでしょう

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このあたりでP8P67関係はひとまとめしたことにしておきます・・・。ここまで電圧が下げられると快適ですね。2600Sが不要になる印象です。といいますのも、Sは定格が2.8GHz動作となるため、Turbo Boostを切ってしまうと2.8GHz止まりの動作となるため、以前のNehelemなりでCore i7 860なりと差がなくなってしまうためです。

基本的にオーバークロック動作はメーカーの保証外動作となることと、ご自身でピーキーな設定を突き詰める楽しみはあるものの、いわゆる「普段使いの安定同作クロック」を見つけるのが難しいです。

BIOSアップデート前にF5を押される方はその自信がないともいえるのでしょうけど、私はいつもそのまま実施しています。それだけ安定動作のチェックに余念がないのです。

今回はIntel 6チップセット問題が大きな波紋を呼び起こす事態になっていますが(完全に新入学シーズンに痛手を与えていますよね・・・)、逆に言い換えれば初物を扱う人は、これらのトラブルも自己対処で解決できるだけの覚悟は持っておかないとならないでしょう。メーカー製パソコンはそんな心配もいりませんけどね。

■元麻布春男の週刊PCホットライン■ Tick-Tockモデルのリスクが露見したIntel 6シリーズの不具合


ASUS社の回答は先日プレスリリースが発表されており、「一律交換」での対応が決定しています。方法や時期の詳細は不明なものの、DIY向けへの出荷はPCメーカーさんより後回しになりそうですから、春もうららな4月頃になるのでしょうね。

・・・変な意味で、コメントした春先終わる頃に一段落、が当てはまりそうでいやな感じです(汗笑)。

ASUSTeK、Intel 6マザーボードの交換/再出荷は4~5月を予定

投稿者 :lavendy  |  2011年02月04日 14:00

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