« IE9日本語版は26日にリリースへ | メイン | P8P67の使い方 ~ オーバークロック周り その2 »

2011年04月15日

P8P67の使い方 ~ オーバークロック周り その1

検索項目が多いので@@
無印のCore i7 2600を用いた例になりますが、新たにまとめておきます。


ASUSさんの人気は衰えることを知らず、個人的にはMSIさんが好きだったりしますが、今回はいろいろと各社初物を山盛りにして発売されているものなので、その中身の部分でP8P67に興味を示すのでした。

結論から言えばMSIさんのものよりも(P67-GD55と比べて、ですが)「狙ったとおりに動作してくれる」のが一番大きいように感じます。各社いろいろ練っているのでしょうけど、本マザーボードは「奇をてらわず、忠実に動作する」品になったかなと感じます。

価格.comさんから2月度にお礼をいただいちゃったこともあって(それからは何も買ってないのでさっぱり書いていませんが)、Z68の資金にするか、ONKYOさんの新型サウンドカード、SE-300PCIEの足しにするか・・・悩みどころです。


今回は検索数も増えていることと、どうやらオーバークロックの初歩的な部分で調べられているのかな、と思う節があるので、ベーシックな部分をまとめておこうと思います。ばりばりにOCする人はご自身で意味を把握されているでしょうしね。そもそも私はOCはあまり熱心じゃないので・・・(反対に低電圧動作が大好きな人です)。

現在評価している1506 UEFI BIOSですが、待望のPrintScreen機能が搭載されたので、なれない写真を撮らなくてもよくなったのは助かります。もっとも、この機能をはたしてどの程度の方が必要とされているかは・・・正直謎ですが(汗笑)。

各項目で最低限押さえておきたいポイントを取り上げつつ、その項目によっていくつかの疑問が解消できる部分あると思いますので、興味ある方は見てくださいね。


BIOS画面の入り方はご存じかと思いますけど、電源を入れてASUSさんのロゴマークが出ているときに「Del(Delete)」キーをちょんちょんと押しておきます。そうすることでUEFIのかっこいい画面に入ると思いますが、細かい調整はすべて「Advanced Mode」にて行いますので、右上の部分からアドバンスメニューへ切り替えましょう。・・・さすがにその部分は載せなくても大丈夫ですよね?@@

そうして入ると、こちらのMAIN画面が現れます。BIOSの情報がいろいろ書かれています。特に途中から追加された「South Bridge Stepping」の項目はB3以降なのか、B2以前なのかがすぐにわかります。後はメモリのスピードや容量、日付などが書いてあります。言語を選択することも可能なので、日本語が好みの方は変更しましょう。私は・・・面倒なので英語のままにしてあります。英語は苦手ですが、最低限読めれば特に支障を来すことはないですからね。

MAINからキーボードの右カーソルを押すとAI Tweakerと呼ばれる、まさにマザーボードの細かい調整が行える画面に移行します。一番上にあるのが「Target CPU Turbo-Mode Speed」。CPUを最大でその速度にて動かすという値です。その下はメモリのスピードです。

オーバークロックをするためには最初にある「AI Overclock Tuner」をAutoからX.M.P.やManualにすることから始まります。ただ、ここで押さえておきたいのは「単純にCPUのクロック周波数(=倍率)だけ上げたい」のであれば、このページは一切触れなくていいです。後で紹介しますね。

この写真はX.M.P.対応メモリの場合です。Tunerの下にプロファイルの一例が出ていますよね。複数持っているメモリの場合は、こちらから切り替えが可能です。本設定ではメモリに記述されているオーバークロック設定が一括で読み込まれるので便利です。

ご自身でその上から手直しされたい場合は、そのまま必要な項目を変更していけばいいです。私の場合はDDR3-1600なところを1866へと変えたり、ほかの部分も調整しています。このあたりは後日記します。


BCLK/PEG Frequencyは従来のマザーでいうベースクロック、マザーボードの動作周波数です。以前まではこちらをいろいろといじくってスピードを上げていたのですが、Sandy Bridgeからはそれが ほぼ できなくなっています。

今まではマザーボード上に用意されていたPLLによってスピードを決められていたのが、今回はそちらがCPU内部へと移されてしまったためです。いろいろな不具合・問題を起こしているのは実はこの部分だったりします。


その下にはTurbo RatioやBy All Cores(Can Adjust in OS)などがありますけど、こちらは別の項目から指定するといいかもしれません。本画面では選べないようになっていますが、こちらも後日の分に記載しますね。


そうして目にとまるのが「Internal PLL Overvoltage」と呼ばれる部分。これがCPU内部にあるPLLにおいて「昇圧」を施し、オーバークロック時の安定性を高めるという機能になります。

ただ、なんだかこちらをOnにする理由というものは「4.8GHzをも超えていくようなハイクロック動作」を狙う人向けの項目となり、また、同機能をOnにするとなんだかスリープ機能周りで支障を来す印象です。つまり、普段使いをしたければこの項目はOffにするべし、といった感じです。

修正前の板でも、今回のB3版でもいろいろ試しましたが、どうやらAuto/Onではうまくいかないケースが多かったのです。私は元々省電力動作を考える人なので、昇圧周りは真っ先にOffにしたい人なので(汗笑)。再現をつかむのに時間かかっていました。

ゆえ、本項目はよっぽど限界を目指すユーザーさん以外はOffにしておきましょう、ということになりそうです。


Memory Frequencyは文字どおりメモリの動作周波数。格安メモリなどの場合はほとんどが定格となる1333MHz止まりなので、Autoのままで問題ないと思いますが、ご自身で高価なメモリを買われた場合はデータレート、スピードが書いてあるはずなので、その通りにセットしておきましょう。

EPU Power SavingはEPU機能を有効にして、消費電力を極力抑えるというものになります。が、性能を引き出そうとしている人に本項目をセットする理由はあまり見当たらないですよね(汗笑)。待機時はとことん削減、動くときはフルパワー!が理想でしょうけど、この項目だけはOffにしています。自分で動作部分を煮詰める方が、最終的にエコと性能を突き詰められるので。


さらに下にあるOC Tuner(ベースクロックを調整する)機能も思うように高められないのは、CPU内部のPLLがかなり弱いものとなっているため、無理な設定ができなくなっているというものです。ここは押さえておきましょう。ブルースクリーンなどの大半の原因はこちらにあったりします。

ベースクロックがあげられない、で検索される方は言い換えればSandy Bridge=Core i 2000番台ではほとんど引き上げられない、と思っておきましょう。そのあたりを解消できるのは・・・近いうちに発表予定のZ68チップセット。こちらは外部PLLが使用可能となるため、ようやく思い描く、従来通りのオーバークロックができるかもしれません。


DRAM Timing Controlは文字どおりメモリのタイミング。こちらを調整するということはご自身で内容を把握していることでしょうから割愛しますね。普段はすべてオートのままで問題ありません。

そして最後にあるCPU Power Managementが新しい部分になりますけど、こちらで必要とするのは一番上にあるCPU Ratio=動作倍率となります。今回のCore iシリーズは1コア~4コア時でスピードが様々異なりますけど、細かいことはさておいて、Kモデルは好きな値を、なしの場合は「ターボモード時の定格周波数に+4倍した値」が上限となることを覚えておきましょう。

私の持つ2600の場合は定格が3.4GHz、ターボモード時が3.8GHzとなるため、こちらに+4倍した42倍=4.2GHzが最大動作周波数となります。ただしこれは1コア時の周波数となるため、2コア、3コアと増やすたびに1倍ずつレートが下がる点も覚えておきましょう。つまり、42倍にセットできたとしても、そこから-3すれば39倍が4コア時の最大動作周波数となるわけです。

それ以外の項目は上級者向けの内容となり、最大で消費できる電力をどの程度にとどめるか、その持続時間は何秒程度にするか、などの細かい挙動を決める部分になりますが、カジュアルなオーバークロッカーさんにはほぼ無視していい内容だと思います。興味がある方は調べてみるといいかもしれません。私はすべてオートにしておいています。


∮ ∮ ∮

といった感じで、最初から重たい部分になりましたけど、今回のポイントはやっぱり「Internal PLL Overvoltage」といってもいいでしょう。こちらがOnになると48倍を超えるようなオーバークロックには役立つものの、スリープ機能や細かい部分でのブルースクリーン発生率などが上がってしまう、いわばリミッターみたいなものです。

その安全装置をOnにすると解除することになるため、よほど熱心なオーバークロックを目指さないのであればOffにし、それでも青い画面が出るようならそのほかの部分に問題がある、と切り分けるようにすれば、解決速度が上がるかもしれません。


ページに収めきれなかった部分は明日に紹介しますね。

投稿者 :lavendy  |  2011年04月15日 15:45

トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:
http://lavendy.net/mt/mt-tb.cgi/571

コメント

はじめまして。
きのうP8P67とi7 2600Kで組みましてMemOk!で
赤ランプが点灯するためいちいちボタンを押さないと立ち上がらない状態です。
BIOSをUPしてみようとやってみましたが
私のは1503なのですが1506はUPされているんでしょうか?

投稿者 :poppi  |  2011年05月29日

はじめましてなのです('-')/

ええと、BIOSについては下記が公式サイトのFTPとなります。

ftp://ftp.asus.com.tw/pub/ASUS/mb/LGA1155/P8P67/

現状ではこちらに最新版となる 1608 なるものが用意されていますので、試してみてはいかがでしょうか。

次回記載予定分でしたが(汗笑)、内訳はこんな感じです。特に最後にあるCASレイテンシーの調整(CL=4?)についてFIXがあるみたいです。その他いろいろ修正入っています。


[ 1608 ]
----------------------
1. Enhance support for Game Port on old audio cards.
2. Enhance SATA compatibility
3. Enhance mouse/keyboard support under UEFI
4. Enhance USB2.0 / 3.0 legacy support
5. Enhance PCIE compatibility
6. Enable support of CAS = 4 DDRIII-1333 modules

投稿者 :らべ  |  2011年05月29日

コメントはご自由に




保存しますか?

(書式を変更するような一部のHTMLタグを使うことができます)